Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2009年1月号 2008年の新たな難民受け入れ

2009年05月29日 | 最新ニュース
【写真】カクマに新たに到着する難民を迎える受け入れセンター
2008年、カクマキャンプでは3,014人の新しい難民を受け入れ、8,058人の難民が自主的に本国に帰還した。受け入れセンターは、庇護希望者としてキャンプに入ってくるすべての難民と、帰国者としてキャンプを出て行くすべての難民が必ず通過する場所である。KANEREは難民受け入れと本国帰還に関する最新情報を得るためセンターを訪問した。
新たに来た難民は予備登録のために収容センターに報告され、配給カードを与えられて、キャンプのコミュニティに受け入れられるまで、10~15日間センターに滞在する。センターには水と食糧など基本的必需品は備えられている。なべや毛布といったものも与えられ、精神的なサポートとキャンプについてのオリエンテーションも受けられる。
しかし資金不足から、収容センターも近いうちに、諸々の支援を削減せざるを得なくなる。センター管理者によると、なべ、毛布、睡眠用マットの支給など基本的支援とは言えないものは、予算削減のためにふるい落とされるという。
2008年に新たにやってきたのは、スーダン、ソマリア、エチオピア、ウガンダ、ルワンダ、ブルンジ、コンゴ民主共和国(DRC)、ジンバブエ出身だった。ダルフール出身者はUNHCRによってロキチョキオから移送された後、カクマに受け入れられ、登録される。これ以外の国籍の者はナイロビのUNHCRオフィスからの紹介がないとカクマキャンプには来られない。
DRC(コンゴ民主共和国)出身の若い庇護希望者は、彼女が自分の国から逃げることを強要されたいきさつを話してくれた。「私はウビラの中学校の生徒でした。休暇でゴマに行ったのですが、そこでDRC軍とヌクンダの兵士との間で戦争が起き、私たちは逃げざるを得なくなりました。多くの女性がレイプされたり反乱軍と政府の兵士に殺されています」と。彼女は家族がどこにいるかも知らないでいる。
受け入れセンターは帰国するスーダン難民の出発地としても使われている。センターの事務所は2008年に8,058人の南部スーダン人の本国帰還を登録した。
受け入れマネージャーは、難民の本国帰還には2つの大きな理由があると言う。「一つは彼らの国が平和になったため。もう一つは、彼らの政府(南スーダン政府)が南部出身のすべてのスーダン人を本国帰還させるという三国協定に調印したことだ。彼らは帰還しなければならない」
南スーダン出身の難民は2008年には一人もセンターに受け入れられなかった。南スーダンの難民はなぜ来なくなったのかと聞くと、マネージャーは 「我々はUNHCRまたはキャンプ・マネージャーのオフィスから紹介状をもらってきた難民だけを登録している。そういう政策なのだ」と説明してくれた。彼によれば難民は帰国を強要されないと言う。しかし[難民という地位が有効でなくなっても]難民や庇護希望者がなぜ帰国しないのか、腑に落ちないという。
すべての南スーダン人は2009年2月までに本国へ帰還しなければならない、帰還しない者はケニア政府に引き渡されると推測されていた。しかし信頼できる筋が、これは間違っていると確認した。2月には一人の難民も引き渡されない。それどころか自発的帰還者へのUNHCRの支援は行われなくなる。つまり2月以降、帰国を望むすべての南スーダン難民は、自分で帰国手段を確保して帰国しなければならなくなる。
受け入れセンターは、スーダンとソマリアからの難民が殺到した2001年に設立された。その年、センターは10,054人の難民を受け入れた。
この記事で引用されるすべての数字は受け入れセンターの記録による。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿