Kakuma News Reflector 日本語版

カクマ難民キャンプの難民によるフリープレス
翻訳:難民自立支援ネットワークREN
著作権:REN(無断引用転載禁)

2009年1月号 難民の少年、警官に殴打され負傷

2009年05月29日 | 最新ニュース
【写真】食糧を受け取るために並ぶ難民
16歳の難民の少年がケニアの警官に殴打され負傷した。2008年12月15日、カクマ難民キャンプの食糧配給センター3での出来事だ。事件は、少年が配給食糧を受け取っている最中に起きた。
この少年I.M. は殴られ、激しい痛みを訴えた。病院に運ばれ治療を受け、翌日に退院したが、退院時に診断書は出なかった。
I.M.によれば、警官は群集を蹴散らしているときに、I.M.が食糧配給センターの外に立っているのを見つけた。警官はI.M.を押して平手打ちした。少年がやや抵抗すると、配給所のなかに引きずり困れ、殴られ続けた。
「銃の台尻でも殴っられた」とI.M.は語る。
この様子を目撃してI.M.を助けた人は次のように言っている。「彼はずっと殴られ続け、もうその場を離れる力さえなくなっていた。我々に助けを求めてきた。倒れたままの状態で『力が出ない』と言っていた」。
事件後すぐに、カクマ警察署の巡査長が捜査を行い、少年が乱暴なので、警官は彼を規律に服させ「ざるを得なかった」という操作結果を得た。「警官たちは、食糧袋が32袋、何らかの状況で盗まれたという通報を受け、必要もないのに集まっている人たちを追い払っていた」と説明している。盗まれた食糧袋がその後どうなったかの情報は得られなかった。警察によれば、それはこの問題が「きわめて慎重に扱うべき事件だからだ」という。
ケニア警察は秩序を守るために、食糧配給はその都度必ず、監視している。配給を受け取りに来ている難民は、警察が時々不必要に暴力を行使すると非難している。一方警察は難民に対し、非協力的で配給を受け取る際に命令に従わないと非難することがある。
I.M.に対する殴打を目撃した人は、この事件は氷山の一角だと考えている。「こういうことはしょっちゅう起きている。初めてなんかじゃない。次の配給時に来て見たら、いつもどんなことが起きているか分かる。我々だって、こういう類の扱いは経験している。」
この事件が起きたのは、通常の2週間分の配給ではなく、1ヶ月分の食糧が配られる年末の配給日のことだった。


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