2019年7月号 切断された子どもの遺体発見

KANEREスタッフライター

衝撃的な殺人事件がカクマ4ゾーン1ブロック９で起きた。3歳くらいと思われる国籍不明の男児の遺体が藪の中に横たわった状態で見つかった。何者かによって殺害され、その場所に遺棄されたと思われる。遺体は2月3日の朝に発見され、その地域に住む人々に衝撃を与えた。

遺体の発見場所は幹線道路の反対側で、難民も地元住民も今のところ所有していない場所だ。スーダン出身のエル・コミュニティの女性たちはここで薪を調達している。

ブロック９の住民たちは、この事件に激怒していた。南スーダン出身の女性、ナグワさんは、次のように語気を強めた。「ほんの小さな男の子ですよ。なぜこんなことが起きたのか信じられません。悪質きわまりないですよ」ブロック８の住民であるステファンさんがKANEREに語ったところによると、遺体は藪の中で薪を探していた地元の女性達によって発見されたという。


【写真】身元不明の子供の遺体が発見されたカクマ4エリア　撮影：KANERE

遺体が発見された後、現場にいた地元住民によると、遺体は左足と右手、そして両目がなかった。また、足と手はナイフで関節から切断されたようだったとも言っている。「本当に胸が張り裂けるようで、本当に恐ろしい」これは、ブロック８のルーテル世界連盟コミュニティーワーカー、ナグアットさんの言葉である。

遺体が発見された後、現地の警備組織が事件をケニア警察に報告し、警察が現場検証をして、検死のため遺体をカクマ難民病院に運んだ。現地の警備員は「男の子は別の場所で殺され、この砂漠に遺棄されたと思われる」とKANEREに話した。

コミュニティの人々の雰囲気は暗い。ブロック９の住民、アヌールさんは、KANEREに次のように話した。「この類のことは、呪術に関係している。おそらく被害者の近親者に殺されたのではないだろうか」平和と安全担当の現地スタッフ、チョウルさんは、この地域は人が住んでおらず管理もされていないので、同様の犯罪が再発するリスクがあると言っている。


【写真】身元不明の子供の遺体が酷い状態で見つかったカクマ4エリアの現場は、この看板のすぐそば　撮影：KANERE

現場について調査するためにKANEREが電話をした時に現場にいたケニア警察の警官は、遺体は身元不明だとはっきり述べた。

またこの警官はKANEREの記者に、亡くなった子供の家族は不明であり、殺害の動機もまだ分かっていないとも述べた。事件は未解決のままで、さらなる捜査が行われる