2012年4月号 避難所崩壊、子どもが死亡、もうひとりは怪我

カクマ１の老朽化した難民避難所が突然崩壊。レンガの壁が脆くなったのが原因だった。

カクマ１、ゾーン３、ブロック９にある家屋が突然崩壊し、家の中にいた幼い子ども２人が重傷を負った。２０１１年１２月７日１４時３０分頃、事件は起きた。UNHCRとケニア教会全国協議会（ＮＣCK）がカクマの難民避難所計画を実施している最中の出来事だった。

多くの難民避難所の状態は悪く、耐久性のない素材で建てられているので、より良い住宅の為の緊急立ち入り検査と評価判断が必要だとされている。難民はこのキャンプの避難所問題に関していくつかの疑問を投げかけてきた。「なぜキャンプが何十年ももつように、耐久性のある避難所を建ててはいけないのか？」と言うのはカクマ１の避難所委員会のメンバーの一人だ。現在の避難所には仮設レンガが使われている。一回の豪雨や洪水で簡単に流されてしまう。

トゥルカナの焼けるような太陽を避けて９カ月の赤ん坊が昼寝をしている時、３メートル×４メートルの家は後部の内側から壊れて行った。母親は家の外で衣類や調理道具を洗っていた。その時家がゆっくりと地面に崩れていった。母親はＫＡＮＥＲＥのインタビューに答え、下の娘に母乳を飲ませ寝かしつけた直後にレンガが崩れ落ち、家が崩壊してしまったと述べた。藁ぶき屋根と泥レンガの家の壁が崩れた時、４歳半になる娘も家の中にいた。娘は二人ともあちこち怪我をし、そのうち９カ月の子は重傷で、レンガによって窒息しかけていた。

二人の女の子は母親と共に急いで難民病院に担ぎ込まれた。９カ月の女の子はカクマ・ミッション・ホスピタルに緊急搬送され、治療を受けた。赤ん坊は全身に怪我をしていて、その日の２２：００にカクマ・ミッション・ホスピタルで治療を受けている最中に亡くなった。遺体は家族のもとに引き渡され、２０１１年１２月８日、カクマ２の墓地に埋葬された。

家族はこの事件でとても取り乱していた。亡くなったニヨムレミ・ブランディネの母親は「私はどうしようもなかった。家が崩壊する前、私は赤ん坊に乳をあげていた。赤ん坊と、外の暑い日差しを避けるためにやはり家にいた上の娘は、すぐに眠りについた。突然の崩壊はとても怖かった」と言う。

この事件を受けて、数日後、避難所ユニットと申告ユニットの人達が現場を見に来た。一週間後、壁を作るためのレンガと屋根の材料が被害者の家族に与えられた。しかし、カネレの取材に、家族の家長は、まだドアは付けられていないと不満を漏らした。