執筆:KANEREニュースデスク
エチオピア難民男性殺害の真相は未だ親族にもコミュニティーにも明かされていない。
UNHCRのソーラーパネルを盗んだ疑いをかけられていたエチオピア人政治難民が、ケニアの複数の警察官にカクマで殺害された。
事件は4月17日22時半頃に起きた。被害者サラディン・ワコ・ハラクヘ氏はオモロ族で、アメリカに第三国定住する予定だった。キャンプ内のNGO団体、ノルウェー難民評議会に雇用され、殺害当日は夜勤中だった。
10ヶ所以上にわたり至近距離から撃たれていた。サラディン氏の親族はKANEREに対し「数えてみたら体に10ヶ所の銃創がありました。そのうち2ヶ所は首でした」と語っている。
カクマ警察の主張によると、サラディン氏は「ホンコン」の名で知られるキャンプ居住地内で、UNHCRの建物からソーラーパネルを盗んだとされる。サラディン氏の親族によると、警察は被害者を捕まえた後、哀れみを乞う被害者をその場で殺害した。被害者はカクマ1ゾーン3ブロック2の殺害現場で即死した。
【写真】サラディン氏―エチオピエア人オロモ族の政治難民―を警察はキャンプ内で殺害
KANEREによる地元住民への取材によると、サラディン・ワコ・ハラクヘ氏を殺害した複数の警察官は、彼が2区にある貯水槽ジェネレーターの夜間警備員として勤務していた場所から連行したという。武装した警察官たちは、同じゾーンの3区にサラディン氏を連行する前に暴行し、ネットワークブースターの入口に向け発砲しはじめた。「10分以上、彼が泣きながら助けてよしいと頼んでいるのが聞こえ、その後銃声がしました」と匿名の目撃者がKANEREに語っている。
〈法的に認められない殺害〉
サラディン氏の隣人やコミュニティーのメンバーの多くは、窃盗容疑者を殺すという警察のやり方は、法的に認められないと主張している。
その日の早朝、住民たちは警察の行動に抗議するため、ブロック内でデモに参加したが、キャンプ当局は姿を見せなかった。嘆く人々に向けてスーダン人年長者が、「今日、殺害現場であるこの場所に集まり、私たちは大変なショックを受けています。それなのに、警察のこの行動を問いただすこともできずにいます」と語った。
KANEREはUNHCRに対し注意喚起し、同事件への関心を集めるためソーシャルメディアから情報発信を行ったが、キャンプ当局がこの件に関し警察に問いただすこともせず、殺人に対する訴訟手続きが行われることもなかった。事件についてカクマ警察署を追求しようとしたサラディン氏の親族は、逆に告発をやめるよう警告された。匿名の目撃者は、「警察まで呼び出され、サラディン・ハラクヘ氏殺害の件で、警察を告訴しようものなら、とんでもないことが起きると警告されました」とKANEREに語った。
【写真】サラディン氏―エチオピエア人オロモ族の政治難民―のキャンプ内殺害現場
事件から8ヶ月が過ぎようとしているが、サラディン・ワコ・ハラクヘ氏殺害に関する調査は、未だキャンプ当局によって行われていない。
UNHCRは数億米ドル以上の資金を難民キャンプに割り当てているが、ケニアの難民キャンプに配置される軍隊に対し、人道的行動規範を含む人権、難民保護に関する訓練を、全くしていない。
一般的に、ケニア警察(国家警察)と総合偵察隊(GSU)はキャンプ内パトロールとセキュリティー対策を担当しているが、キャンプ住民は、難民キャンプ内やケニア都市部での武装部隊の好ましからざる行動を見ているので、彼らを恐れている。
サラディン氏の遺族及び親族は、悲惨きわまりない本件の真相究明を待っているが、何の音沙汰もない。被害者は妻と2人の子供を残し、この世を去った。
エチオピア難民男性殺害の真相は未だ親族にもコミュニティーにも明かされていない。
UNHCRのソーラーパネルを盗んだ疑いをかけられていたエチオピア人政治難民が、ケニアの複数の警察官にカクマで殺害された。
事件は4月17日22時半頃に起きた。被害者サラディン・ワコ・ハラクヘ氏はオモロ族で、アメリカに第三国定住する予定だった。キャンプ内のNGO団体、ノルウェー難民評議会に雇用され、殺害当日は夜勤中だった。
10ヶ所以上にわたり至近距離から撃たれていた。サラディン氏の親族はKANEREに対し「数えてみたら体に10ヶ所の銃創がありました。そのうち2ヶ所は首でした」と語っている。
カクマ警察の主張によると、サラディン氏は「ホンコン」の名で知られるキャンプ居住地内で、UNHCRの建物からソーラーパネルを盗んだとされる。サラディン氏の親族によると、警察は被害者を捕まえた後、哀れみを乞う被害者をその場で殺害した。被害者はカクマ1ゾーン3ブロック2の殺害現場で即死した。
【写真】サラディン氏―エチオピエア人オロモ族の政治難民―を警察はキャンプ内で殺害
KANEREによる地元住民への取材によると、サラディン・ワコ・ハラクヘ氏を殺害した複数の警察官は、彼が2区にある貯水槽ジェネレーターの夜間警備員として勤務していた場所から連行したという。武装した警察官たちは、同じゾーンの3区にサラディン氏を連行する前に暴行し、ネットワークブースターの入口に向け発砲しはじめた。「10分以上、彼が泣きながら助けてよしいと頼んでいるのが聞こえ、その後銃声がしました」と匿名の目撃者がKANEREに語っている。
〈法的に認められない殺害〉
サラディン氏の隣人やコミュニティーのメンバーの多くは、窃盗容疑者を殺すという警察のやり方は、法的に認められないと主張している。
その日の早朝、住民たちは警察の行動に抗議するため、ブロック内でデモに参加したが、キャンプ当局は姿を見せなかった。嘆く人々に向けてスーダン人年長者が、「今日、殺害現場であるこの場所に集まり、私たちは大変なショックを受けています。それなのに、警察のこの行動を問いただすこともできずにいます」と語った。
KANEREはUNHCRに対し注意喚起し、同事件への関心を集めるためソーシャルメディアから情報発信を行ったが、キャンプ当局がこの件に関し警察に問いただすこともせず、殺人に対する訴訟手続きが行われることもなかった。事件についてカクマ警察署を追求しようとしたサラディン氏の親族は、逆に告発をやめるよう警告された。匿名の目撃者は、「警察まで呼び出され、サラディン・ハラクヘ氏殺害の件で、警察を告訴しようものなら、とんでもないことが起きると警告されました」とKANEREに語った。
【写真】サラディン氏―エチオピエア人オロモ族の政治難民―のキャンプ内殺害現場
事件から8ヶ月が過ぎようとしているが、サラディン・ワコ・ハラクヘ氏殺害に関する調査は、未だキャンプ当局によって行われていない。
UNHCRは数億米ドル以上の資金を難民キャンプに割り当てているが、ケニアの難民キャンプに配置される軍隊に対し、人道的行動規範を含む人権、難民保護に関する訓練を、全くしていない。
一般的に、ケニア警察(国家警察)と総合偵察隊(GSU)はキャンプ内パトロールとセキュリティー対策を担当しているが、キャンプ住民は、難民キャンプ内やケニア都市部での武装部隊の好ましからざる行動を見ているので、彼らを恐れている。
サラディン氏の遺族及び親族は、悲惨きわまりない本件の真相究明を待っているが、何の音沙汰もない。被害者は妻と2人の子供を残し、この世を去った。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます