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もしも車道に人が倒れていたら!?

2012-07-19 23:09:13 | 
 いえ、今日のタイトルは別に、ドリフのコントとかじゃありません。(;・・)

 車を運転していて、突然目の前に人が倒れていたら。

 まぁ、まず無いシチュエーションですが、それでも『もし』突然そんな現場に遭遇してしまったら。

 第一発見者として、為すべき事はたくさんあります。


 今日は、私なりの一例を書いてまいりましょう。



 状況は、こうです。

 昼かもしれませんし、夜かもしれません。







 最優先課題は当然、『人命第一』となります。


 さらに今回の様な事件性が疑われる場合、実務的には『二次災害防止』『状況把握』『通報』『措置』『現場保存』となります。優先順位もこの順番で良いはずです。一人で全てをこなすのは困難ですが、発見者は複数の人間で作業を分担すると仮定します。視界の悪い『夜の出来事』を想定します。


●二次災害防止

 負傷者(?)が車に轢かれるのはもちろん、発見者が轢かれるのも防止しなければなりません。特に高速道路など、二次災害は後を絶ちません。

 すぐにハザードランプをつけます。パッと見て「これは起き上がりそうもないな」という場合は『三角表示板』を置いた方が良いでしょう。現在高速道路上で停止を余儀なくされた時にこれを置かないと減点対象だったはずなので、多くの方は車に積んでみえると思います。

 また、状況を見ながら「これは危ないし、長引きそうだ」と思ったら発炎筒を活用するべきでしょう。これは使わなくても使用期限を越えると車検で買い直させられるはずなので、こういった場面で使ってもう一本買う羽目になっても、長い目で見ればさして損にはなりません。

 そして、ハンドルを左に切っておきます
 そうしないと、後ろから追突された時に『ボウリングのストライク状態』になります。みんなまとめて、自分の車に轢かれてしまうんですね。そこでこうしてハンドルを左に切っておくことで、追突されても道路外へ向かいます。運悪く歩行者に当たる確率も存在しますが、逆に切ると対向車線へ飛び出してしまい、当たる確率と衝突相対速度が跳ね上がってしまいます。


 この状況になりました。





●状況把握

 その時点の時刻、場所、倒れている人の負傷程度や意識の有無を把握します。全て次の『通報』に必要です。
 基本的に『通報』は「巧遅より拙速を尊ぶ(完全な報告で遅れるよりも、簡素な情報でも早く届けるべし)」と言われていますので、まずは第一報に必要な最低限の確認を迅速に行います。通報は数度に分けて行うことが出来ます。

 負傷程度は目視でも確認、本人が何か訴えるようなら覚えておきます。(痛みの有無、箇所、顛末、加害者の有無)

 頭部損傷の恐れがあるのでいきなり激しく揺さぶったりせずに、まずは意識レベルを見ますので、耳元でハッキリと話しかけて応答を期待します。応答が無ければどんどん先へ進みますが、最初は常に声を掛け続け、時間を余りかけずに状況を把握します。
 『声をかける(大丈夫ですか、大丈夫ですか)』⇒『トントン叩く(大丈夫ですか、大丈夫ですか)』⇒『強めに叩いて声を大きくする(大丈夫ですか、大丈夫ですか)』

 明らかに反応が期待しにくい場合は、すぐに呼吸と脈を診ます。呼吸は呼吸音が聞こえるか耳を澄ましたり、胸が上下しているかで確認、脈は手首に指を(二本)当てたり、心臓部に耳を当てたりして確認します。どちらか、若しくは両方無い場合はすぐに『蘇生組』と『通報組』に分かれてそれぞれの作業を行います。



●通報

 実際に行われる例を書きます。119番は救急車が必要なのか消防車が必要なのかをまずハッキリさせます。警察も必要な場合はそう伝えれば連絡してくれるはずですので、改めて110番に掛けなくて良いはずです。こちらは慌ててしまいがちですが、一語一語自分で確認しながら、ゆっくりハッキリ相手が聞き取れるように話します。(ゆっくり話しているつもりでも、聞く人にはちょうど良いぐらいになると言われています)


 第一報

 「救急車をお願いします。警察への連絡もお願いします。

  ○○時○○分、○○市○○の○○銀行とコンビニエンスストア○○の東300メートル付近の道路上に人が倒れています。
  意識と応答は無し、外傷と出血は見当たりません。

  以上、第一報を終わります。
  私は通りかかった運転者、○○ ○○です」

 第二報

 「先程○○時○○分、○○市○○で人が倒れていた件について補足します。

  道路は県道○○号線、目の前に喫茶○○があります。負傷者は心肺停止状態の為、蘇生措置を行っております。

  以上、第二報を終わります」


 ※最初は多少遠くても目印になる建物を、第二報までに近くの民家の表札や電柱で住所を調べたり、市道・県道・国道の標識があれば番号を告げられると良い。
 ※自分が慌ててしゃべっているな、という自覚がある時は「復唱しましょうか?」と確認すると確実性が増す。
 ※「はい、ご苦労様」と言われたら回線を切っても良いし、知識に自信が無くて指示を仰ぎたい場合などは回線を繋いだまま対応を教えてもらっても良い。これは発見者が一人の場面ではかなり忙しく、つい慌ててしまいがちだが付近に人が居れば協力を仰いで分担出来ればよりベター。「誰かお願いします」より「そこのあなた、お願い出来ませんか」と指定した方が協力を得られやすいと言われている。



●措置

 先程も出てきたリンク、『心肺蘇生法』を参照される他、様々なサイトで紹介されているので検索されるといざという時に心強い。心肺停止から蘇生法開始までの時間によって蘇生率は段違いなので、ヤバいと確定したら即行動に移る。体力を消耗するので、複数人で交互に行うのが理想。

 締め付けている物は可能な限り緩める。(ベルトなど)
 意識があって、水を欲しがっても飲ませてはいけないと言われる。



●現場保存

 このケースでは事件性が疑われる上に、負傷者に意識が無いので、しておくと後で役立つ事もあります。

 チョークがあれば負傷者を囲んで道路に形を書き込む。チョークが無ければ近くの石を拾ってきて傷を付けても良い。
 携帯などで写真を撮っておく。複数視点あると尚良い。

 ただし、これは警察の到着が遅い場合なので、もし救急車よりも警察の方が早く到着した場合には警察官に任せれば良い。








 簡単には、こんな感じでしょうか。

 一応私もこういった実技のある資格を昔持っていましたが、対応も進化したり改善されているかもしれません。また、私の記憶が間違っている可能性もあります。


 もし専門家として現在ご活躍の方など、「この方が良い」という点などございましたら、コメントに頂ければ記事を修正出来ますので、お力をお貸し頂ければと存じます。





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