田中良平 切り絵・切り紙制作所

Ryohei Tanaka`s Killer Cuts&Killing Shapes

シン・ヱヴァンゲリヲン感想

2021-05-02 22:02:24 | つぶやき
観たすぐ後。ひと月前に書いたものだが、寝かせておいた。

せっかく観たんだから、ちゃんと反芻しないとな。
心を整理し、気持ちに決着をつけ、魂を浄化する映画。
それは、鑑賞者に対してであり、制作してきた人間に対してでもある。
エヴァにひっかかりw、それに付き合い、共に歩んできた人達への答え。
そして、鑑賞後のこの気持ちを構築するのに20余年という、、、。
確かに、やっとだ。やっとおめでとうだ。
そして、本当におめでとうだ。
お疲れさまだ。憑き物落としだ。
テレビシリーズからの歩みの総決算だ。
そういう、答えがちゃんと提示されたという、提示することが出来た、提示することにした庵野監督の成長と覚悟と礼儀だ。偉い。なんて、ちゃんとしてるんだ。ちゃんとしたんだ。
ああ、そういう事だったのかと思えるのはこの20余年があったからこそ、というのがメタだ。そこにそれまでの、そこまでのエヴァンゲリオンがあったからこその、この映画。でも、本気の本当のアーティスト、クリエイター、創作者というのはそういうもの。ちゃんとやったらそうなっちゃう。作品と自分に真摯に向き合った場合、そこにその作家の生き様が見えなければそれは嘘、とまで言わないにしても薄っぺらくなってしまうのは必至。テレビシリーズにしたって、旧映画版にしたってそこにあるのはその時捻り出せるすべてだったと思える。やり直し、焼き直しに見えたりもするし、実際そうなんだけど違うんだ!そこに、それがなければ今はなく、それでも死なずに、負けずに、様々なモノを巻き添えにしつつも、立ち上がり、前に進み、終わらせることが出来たという。それにしたってえらいよなぁ。そのけじめ。エヴァをちゃんと終わらせるという事が何よりもの落とし前だよな。
庵野の無表情の奥に潜む、優しさと真面目さと大人としての覚悟。
これを尊いと言わずに何を言う。


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