小澤征爾さんの訃報をTVや新聞などのメデアが大きく伝えています。
各国の海外メディアも速報でこのことを伝えています。
2年前のこのブログで、小澤征爾さんがまだ30歳の頃、東京文化会館コンサートを聴いた「小澤征爾指揮の第9コンサートの思い出」を残していますが、昨夜からこのページへGoogleやYahooなどからアクセスが続いています。
小沢さんの訃報の関心の深さを感じます。
2022年、自身が総監督を務める「セイジ・オザワ 松本フェスティバル」の30周年特別記念公演を前に長野県松本市で、車椅子でしたが3年ぶりにオーケストラを指揮する姿を見せた動画を公開しています。
この時が、公の場での小澤さんの最後の指揮でしたね。
昨年2023年の松本サイトウキネンフェスティバルをNHKクラシック音楽館で放送したのを観ました。
すべての演奏終了後に、小澤征爾さんがサプライズで車椅子でしたが登場しました。
万来の拍手が鳴り止みませんでした。
その姿に痛々しさを感じてしまい目頭が熱くなりました。
どんな状態にあろうとも、音楽へ取り組む情熱の深さが強く現れた姿でもありました。
ご存知のように、長年ボストン交響楽団の音楽監督を務めたり、海外の一流オーケストラの指揮をし、世界の小沢と言わせるほどですが、国内での小澤征爾さんは、1972年に山本直純氏らとともに新日本フィルハーモニー交響楽団を創設し、桂冠名誉指揮者を務めていました。
小澤征爾さんに師事し、恩師と慕う指揮者の佐渡裕氏が、昨年からこの新日本フィルの音楽監督に就任しています。
佐渡氏は1989年国際指揮者コンクールで優勝し、その翌年に凱旋公演で指揮したのが新日本フィルでした。
それも小沢征爾さんからの誘いがあったそうで、活躍の場を関西から東京に道を開いてくれたそうです。
2022年、サントリーホールで同じ曲を指揮し、そのときを再現したコンサートがありました。
演奏に入る前のスピーチでそのことを話していました。
アジア出身の音楽家がプロとしてのキャリアを歩む道を世界へ開き、多くの指揮者が活躍できるのも小沢征爾さんの功績でもあります。
水戸室内管弦楽団、小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトや音楽塾などを通じ、若手育成にも注力してきました。
世界中で愛された小澤さん、いつかは来ることですが失ったものは大きく寂しいです。
ご冥福をお祈りいたします。
“世界のオザワ”が愛された理由 指揮者・佐渡裕さん【報道ステーション】(2024年2月9日)