先月の初旬に市の高齢者支援課から電話があり、係りが訪ねてきた。初めは何んのことか、さっぱり分からなかった。話を聞いている内に「介護予防講座」に参加を希望するかどうかの確認であった。
言うまでもなく、今や少子高齢化の時代だ。これから将来にわたり、国民健康保険の医療費支出がどんどん増加していく。このままだと、保険制度の破綻につながる。そこで、国は介護保険制度を考えた。現在普通の健康状態にある老人を、何とか病気にかからないようにしようというのだ。それが介護予防の施策だ。国の方針が市町村に降りてきて、我が市も取り組みだしたのだ。老人の病人が健康保険を食いつぶすより、多少金がかかっても、予防に力を注いだほうが得策というわけだ。
というわけで、本日、市の委託を受けた業者の車が我が家に迎えに来てくれた。送り迎えである。その会社の事業所で、私たち7名が予防の大切さや軽い予防体操の指導を受けた。約1時間であったが、帰りに宿題を渡された。つまり、この日の運動を、家に帰っても毎日繰り返せ、という内容の宿題だ。こうした介護予防講座が、週1回、3ケ月続く予定だ。これを実施して習慣づけしてゆけば、今後も病院などのお世話にならない健康状態が続き、結果として保険料支出も抑えられるというわけだ。
重役みたいに車の送迎つきで、しかも無料である。曜日と時間が重ならないように、幾つかのチームに分けていて、全体で50名前後が参加するようだ。
同世代の或る友人に話したら、そもそも「何故私が選ばれたか」という話になった。
毎年1回実施される市の健康診断に参加した。そのとき、私が選んだ市内の総合病院でアンケートを書かされた。その中で、細かな文言は忘れたが、「健康に関する市の講座があれば、参加希望をするか?」という内容で、私は「参加する」に○を付けた記憶がある。それで「書類選考→面接」というプロセスを経て、私が選ばれたようだ。
宿題を課せられたのがプレッシャーだが、今後10月の末まで、私はこれに参加してゆくことになる。