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神奈川県の逗子の奥に手付かずの自然がある。野鳥の宝庫なので、バズーカ砲みたいなカメラと三脚の中高年団体がたいぶ入っていた。訊いたら13キロの重量だそうだ。
近所の仲間(男女7名)で逗子からバスに乗り、長柄という所から林道入り。終点で身支度をし、靴を履き替え、沢床に下りる。森戸川は二股になっていて、最初は本流ではない左俣に入ってしまった。くるぶしあたりまで水に浸かり、クモの巣以外は快適な沢歩きだ。バチャバチャと、子供のようにはしゃぎ調子に乗って遡った。
だが、途中で本流ではないと気づき、岸上に山道を見つけ、スタートした場所に戻る。 もう一本先の右俣が本流と判明。ここは先に人が歩いているので、クモの巣はない。本流は左俣より明るく、沢床もきれいな感じがする。15分くらい歩いたら沢から離れて左に行く山道があった。二子山への道らしい。だが、沢歩きをここで止めるのは勿体無い。そのまま沢歩きを続ける。あまり楽しいので、さて、このまま進んでいいのかしらと思った。
と、前方の倒木をひらりと越える人影。追いついて、その人に道を訊く。 この人、年に100回位この森に入っていると言う。このまま進んでも大丈夫だと言う。二子山なんか行かないで、このまま詰めて田浦に抜ければいいとの説明。それのほうが、ずっと楽しく涼しいよ、とのお言葉。
道を知らないので、どうしようかと思案したら、「なんなら、案内してもよい」と言う。ラッキー!どうやら道案内の標識も立てている人だと分かった。おかげで、森戸川源流の、まさに此処から始まるという、初めの一滴が落ちる源頭まで案内してもらった。
この人、森の番人みたいの人で、道行く植物や花、野鳥の鳴き声の説明など、何でも知っている人だった。どこかの会社の役員をしていて、株主総会などに偶に出る程度だと言っていたが、ただ者ではないぞ。いずれにしても、一同感謝。楽しい沢歩きであった。
※利用写真はメンバーのマキタンさんが撮影しました。
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