今週は、金曜日に佐賀胃X線画像研究会・撮影従事者講習会、
土曜日に胃癌・大腸癌部会合同研修会へ行ってきました。
前者は胃X線検査に従事する医師及び放射線技師で撮影技術及び読影力の向上を目指すもので、胃癌検診発見症例の症例検討が4例ありました。検診では時間・労力・設備に余裕がないので、バリウムの付着が悪い・空気が少ない・ブラインドがある、といった、渋い画像がでがちで、検討症例もそういう問題を抱えたものですが、この場合はこの体位でとれないか、読影でどこをひっかけるか、といった話が活発になされました。最後にでた低い隆起の早期胃癌などは、検診の短い時間で描出はきびしかろう、と思いつつも、技師さんからは、撮影中に気がつけばバリウムを這わせます、といった頼もしいコメントが。検診の精度というのは、こういう日々の努力に支えられているのですね。
翌日は武雄で開催されました。一般演題では前日と同じ年度の集団検診胃癌発見症例の検討がありましたが、読影側として気になるのは多部位チェック率が少なくないこと。進行胃癌の他部位チェックは十二指腸のブラインドでさすがに致し方ないと思いましたが・・・。憶測ですが、ブラインドが目立つ症例は他部位でもなんでも引っ掛けておきたいという読影側の意図があるのではないかと思ったりしますが、皆さんいかがでしょうか?
そして特別公演では獨協医科大学の藤盛先生より、大腸sm癌の病理での診断について、ご自身の携わられたガイドラインを引き合いに詳細な解説をしていただきました。私は新人で何も知らずに出席したのですが、藤盛先生はかなり率直にものをいわれる方らしく、なんというか、とても刺激的な内容でした。主に内視鏡的に粘膜切除を行ったものの組織診断にかかわる話で、粘膜筋板を無理に設定しない、Ip型隆起のhead invasionと呈するタイプでは脈管浸潤がなければリンパ節転移と浸潤距離の扱いが違う、簇出に注意、と具体的な話がから徐々にシフトしていき、免染で異型と関係なしにp53陽性があったりした症例を引き合いにして、断端は偽陽性が多くなってでもひっかけなければいけない部分がある(私の表現では語弊があるかもしれませんが)、といった診断学における病理医としての率直な苦悩のような話にまで。質疑応答では、やはりpit patternについてどう考えるか、という話になりましたが、”病理側から診断学に批判をしてはいけない”という教訓的な前置きをおきつつ、表面型には有効だが隆起型ではわからない症例がある、と、講演で出てきた症例を引き合いに出されました。率直、というか、ぶっちゃけ気味(失礼!)の刺激的な話でしたが、新人の私にもわかりやすいくらいにまとめられていて、非常に勉強になりました。
土曜日に胃癌・大腸癌部会合同研修会へ行ってきました。
前者は胃X線検査に従事する医師及び放射線技師で撮影技術及び読影力の向上を目指すもので、胃癌検診発見症例の症例検討が4例ありました。検診では時間・労力・設備に余裕がないので、バリウムの付着が悪い・空気が少ない・ブラインドがある、といった、渋い画像がでがちで、検討症例もそういう問題を抱えたものですが、この場合はこの体位でとれないか、読影でどこをひっかけるか、といった話が活発になされました。最後にでた低い隆起の早期胃癌などは、検診の短い時間で描出はきびしかろう、と思いつつも、技師さんからは、撮影中に気がつけばバリウムを這わせます、といった頼もしいコメントが。検診の精度というのは、こういう日々の努力に支えられているのですね。
翌日は武雄で開催されました。一般演題では前日と同じ年度の集団検診胃癌発見症例の検討がありましたが、読影側として気になるのは多部位チェック率が少なくないこと。進行胃癌の他部位チェックは十二指腸のブラインドでさすがに致し方ないと思いましたが・・・。憶測ですが、ブラインドが目立つ症例は他部位でもなんでも引っ掛けておきたいという読影側の意図があるのではないかと思ったりしますが、皆さんいかがでしょうか?
そして特別公演では獨協医科大学の藤盛先生より、大腸sm癌の病理での診断について、ご自身の携わられたガイドラインを引き合いに詳細な解説をしていただきました。私は新人で何も知らずに出席したのですが、藤盛先生はかなり率直にものをいわれる方らしく、なんというか、とても刺激的な内容でした。主に内視鏡的に粘膜切除を行ったものの組織診断にかかわる話で、粘膜筋板を無理に設定しない、Ip型隆起のhead invasionと呈するタイプでは脈管浸潤がなければリンパ節転移と浸潤距離の扱いが違う、簇出に注意、と具体的な話がから徐々にシフトしていき、免染で異型と関係なしにp53陽性があったりした症例を引き合いにして、断端は偽陽性が多くなってでもひっかけなければいけない部分がある(私の表現では語弊があるかもしれませんが)、といった診断学における病理医としての率直な苦悩のような話にまで。質疑応答では、やはりpit patternについてどう考えるか、という話になりましたが、”病理側から診断学に批判をしてはいけない”という教訓的な前置きをおきつつ、表面型には有効だが隆起型ではわからない症例がある、と、講演で出てきた症例を引き合いに出されました。率直、というか、ぶっちゃけ気味(失礼!)の刺激的な話でしたが、新人の私にもわかりやすいくらいにまとめられていて、非常に勉強になりました。