倭人語のすすめ

倭人の言葉が残されていた。古事記の神々の多くは、秘文とされた文書を基にしていた。一音一義の倭人語を解き明かしたいと思う。

弓前文書 第4章第2節

2021-12-17 10:07:41 | 弓前文書(神文)
4200美積集゛哈゛狩威醸移晴゜延座醸ウツヂュグガカムロパノリム u tu jiu gu xa ka mu ro pa nou ri mu
①現実阻む罪穢れ、自然の流れ張り放つ、秩序を立てて醸し出せ。
②第4章第2節 エントロピー増大を減少する仕組みとその為の言霊
③この世に生じた、わが身の過去一切、他人の身についている過去一切、自然の掟を破ること。自然の掟に従って自然の力が流れ込む。自然の秩序に順応しなさい。
美積集゛哈゛狩(この世に生じたわが身の過去一切、他人の身についている過去一切。自然の掟を破る。)
美積(この世に生じた) 美(生まれる)積(物事が増大して行く)
集゛(わが身についた過去の物事、罪)
哈゛(いっぱいついている)⇒他人の身についている過去一切。
狩(食物となる生命体を獲得する手段)⇒自然の掟を破る。
威醸移晴゜(自然の掟に従って自然の力が流れ込む。)
威醸移(自然の掟に従って) 威(変わる)醸(進展する)移(進行中)
晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)
延座醸(自然の秩序に順応する) 延座(秩序立てそのもの)延(秩序立て)座(完了)醸(進展する)


4201垂威真晴゜活タカマパル ta ka ma pa ru
①威大な力が輪廻する。
3301・3401と同じ
垂威真晴゜(大自然の渦巻く潜在力)
垂(力が溢れ出る)
威(大自然の変わり行く力)
真晴゜活(輪廻する真の姿※まわるの語源) 真(真の姿)晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く) 活(現在形)


4202威醸移岐現結カムロキミユ ka mu ro ki mi yu
①現れにける大自然。
②大自然の現象はその現実の世に由来する。
③大宇宙の威大な力が、森羅万象に枝分かれし現象化した
④威大な力によって、宇宙には、自然という森羅万象が生まれた。天地の意志が自然という形をとったのである。言いかえれば、自然のなかに天地の意志が宿っている。
威醸移岐(大自然の現象) 威醸移(自然変化は進んで行く) 威(変わる)醸(進展する)移(進行中)岐(現象)
現結(見えるようになった。現れた。) 現(見えているものの姿)結(縁が出来た)


4203親陜成岐因イザナキヨ iu tsau na ki you
①この現実の浮世にて。
②もろもろの成育した事物、生物たちが引き起こす。
③生物進化の結果、生物は雌雌の世界の段階に至り、そこから生死の世界が始まり、生老病死の世となる。
親陜成(生命有限。現象は分解、消滅して行く。) 親(自然の親しみ)陜(接近する)成(秩序が出来上がった)
岐(現象)
因(世)


4204美積集゛異哈゛真狩ウツヂュケグマガ u tu jiu kai gu ma xa
①罪と穢れは行く道塞ぐ。
②この世において作り出した、われの作りし過去のもの(罪)、他人のつくった過去のものが、わが身に引っ付くとむしばまれてしまう。
③必然的に、避け難い罪けがれというものが生ずることになった。
④(雌雄生死の世となると、)罪穢れが必然的に生まれてくるから、それによって生命力がそがれ(老・病)、エントロピーの法則が加速される。
⑤エントロピー現象(熱力学で言うエントロピーの量が増大するとすべての現象は死滅に近づくという宇宙の法則)
⑥例えば、食べ物が、エネルギーに変換される時、そこには、必ず、カスなどの不要物をともなう。それが、積み重なってエネルギーを減退させエントロピー現象を起すのだ、と古代人は考えていた。
美積(生まれる、それが次々積み重なって行く) 美(生まれる)積(積み上げる)
集゛(物質の無秩序な群がり。わが身についた過去の物事、罪)
異哈゛真威(垢や汚れである罪穢れが、やがて人の心身を犯し、むしばむ。つまり、それらが私たちのエネルギーを減退させエントロピー現象を起すということ)
異哈゛(他人のつくった過去のものがわが身に引っ付く。他人の罪が自分にくっつく。異物を加える。※けがれ、穢れ、汚れの語源) 異(別のものに変化する)哈゛(どんどん加える)
真狩(自然の掟を刈り取ってしまう。犯し、むしばむ。) 真(真の姿)狩(食物となる生命体を獲得する手段)


4205震゜活奇育実虚結岐プルクチミソユキ pu ru ku tiu miu so yu ki
①霊気震えば妙なる流れ、障(さわ)りはすべて融(とか)し込む。
②実体にこもる潜在力、それを活性化することによって、身についた過去のもの一切を振るい出して、垢、罪、汚れをなくすことによって、次の新しき世界に因縁をつくる。
③倭人は過ぎ去った事、物は、常に身に付けてはいけない、という思想があった。自分が作った汗、垢、尿、糞。他人の物が付けば気持ちが悪いのは当たり前。神々にしても、このような物を持って近寄って来られると、お怒りになるのは当然だろう。故に倭人は常に体を洗い身を清めておく。これが禊だ。
震゜活奇育実虚(秘儀を表す熟語であって、動的、あるいは命令形を表す。)
震゜活(ふるい起こす) 震゜(自然の意志と力が発動する)活(現在形)
奇育実虚(実体にこもる潜在力、それを活性化することによって、身についた過去のもの一切を振るい出してしまう神霊行事、あるいは神霊現象)※禊(みそぎ)の語源)
奇育(不思議なる力の流れ) 奇(不思議なる変化)育(力の流れ)
実虚(実体は垢、罪、汚れがなくなった) 実(実体)虚(大自然の意志と力を吸い込む)
結岐(次の新しき世界に因縁をつくる。次の世界と関係を結ぶ。新しい因縁を得る。新しい因縁を得て蘇ることができる。新しいエネルギーを呼び込んで甦がえる。※大嘗祭の悠紀殿の語源) 結(縁が出来た)岐(そこに起こるさまざまな現象)


4206晴゜躍放゜保乃覆パラペトノィヲ pa ra pai to noi wo
①霊気張り出し過去の世界へ。
②新しい自然の力が張り出して来て、罪、汚れを過去の世界(保堅覆の世界)へ押し放った。
③澄が虚を晴ら放ば、すべては過去に。
④過去の世界に罪穢れが祓われる。
⑤諸々の罪けがれを過去の世界へと祓いやる
⑥過ぎ去った事に対しては、何とも自分では処理出来ない。それでトノヲの神にお願いして入り口を開いてもらう。そうすると、過去の怨霊なり、過ぎ去った事柄は、すべて吸い込まれて過去の世界に追い払うことが出来る。これが祓い。どうして吸い込まれて行くのか。倭人は、たくさん物が集まっていると、そこに吸い寄せられるという思想がある。このトノヲの中には、過去のたくさんな事、物が一杯詰まっているから、そこに吸い寄せられると倭人は考えた。
◇古事記:祓戸大神(はらえどのおおかみ)。イザナギが禊した時現れた神々の一部を除いたものの総称。
晴゜躍放゜(新しい自然の力が張り出して来て、罪、汚れを押し放った。※祓われる、祓えの語源) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)躍(最大の動作)放゜(自然の意志と力が失せ、意志と力は他のものに変換する)
保乃覆(過去の世界。保堅覆の世界。しっかりした戸によって隔絶された過去の世界。過ぎ去った時間の入り口。) 保(蓄えられている意志と力)乃(~という結果である)覆(覆う。またその状況から影および過去も表す)


4207会穂゜岐晴゜活アポキパル au po ki pa ru
①かくして行く手晴れやかに。
②自然の新しい潜在力のエネルギーをどんどん吸収する現象。
③かくて行く手は晴れやかに。
④心身は晴れ渡り
会穂゜岐(エネルギーをどんどん吸収する現象) 会穂゜(独立した自然意志、分霊との出合い) 会(出会う)穂゜(自然の持つ意志と力が分派、独立したもの。分霊)岐(現象)
晴゜活(自然の新しい潜在力) 晴゜(大自然の持つ意志とその力が張り出して行く)活(現在形。一般動作を表す)


4208岐因芽垂萌躍醸キヨメタモラム ki you mai ta mou ra mu
①宜しき萌(きざ)しは弥(いや)萌え出でむ。
②際立つ因縁の兆しが、萌えいずることでありましょう。
③よろしき萌(きざ)しが芽生え授かることだろう。
④天からの新しい恵みをいただくことができるのである
岐因芽(良き因縁※「祓ひ給へ清め給へ」の清めの語源) 岐因(際立つ因縁※後に美しい、清らかな等の意味となる。) 岐(際立つ)因(原因)芽(自然の力が物に変わる局面)
垂萌躍醸(萌えいずることでありましょう) 垂(力が溢れ出る)萌(目に見えて物質が増加して行く)躍(最大の動作)醸(発展する)
 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。