11月4・5日と北陸新幹線敦賀以西ルート要望活動を、小浜市議会北陸新幹線若狭ルート早期実現特別委員会と小浜商工会議所交通開発委員会と総勢15名での官民一体の要望活動を行ってまいりました。
山本順三国土交通副大臣、漆原良夫先生、佐藤茂樹先生、山崎正昭参議院議長、高木毅復興大臣、滝波宏文先生、稲田友美政調会長、谷垣幹事長、石井啓一国土交通大臣、西田昌司与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員長、山本拓先生、大岡敏孝先生、助田重義先生、(要望書渡しのみ、意見交換の先生、順不同)です。国会議員の皆様それぞれのご意見は差し控えまして、私なりのレポートとさせてもらいます。
まず、「敦賀以西ルート勉強会」と称し国土交通省鉄道局の説明で、現在整備計となった経緯について、敦賀から米原を通り大阪まで新幹線を直接つける案と小浜を通って大阪に至る路線(小浜ルート)の検討は十分になされたようです。
その結果昭和48年11月に当時の運輸大臣が全国新幹線鉄道整備法に基づき、小浜付近を主要な経過地とする北陸新幹線の整備計画を決定しました。
ここは大きなポイントで、整備計画されたルートを変更した例はかつて無いのに、なぜ敦賀以西はルートは4案などと検討しなくてはならないのかということです。
昭和48年から42年が経ち、現在金沢開業後の沿線自治体のそれぞれの思いや、政治的圧力が北陸3県の足並みを乱しているのか?一方、JR西日本発表の観光需要の取り組みや経済効果などで有利とした小浜市付近から南下し京都駅に接続し、京都−大阪間を「大深度地下」を利用した構想案により関西広域連合の自治体にも一体感を失っているようです。
いずれにしても国土交通省鉄道局としては整備計画通りの若狭(小浜)ルートを基本にしているが、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会の決定を待っているようです。
次の手順として基本条件の事項を確認された場合のみ着工となるということでした。
1、安定的な財源見通氏の確保 2、収支採算性 3、投資効果(B/Cが1を超えるか) 4、JRの同意 5、並行在来線の経営分離についての沿線自治体の同意(JRと自治体の協議)
ここで感じたポイントは、国鉄から民営になって経営していかなくてはならないJR西日本が大きな鍵を握っているということです。
与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会について、前高木毅委員長の初会合でも、まず国の整備計画にある福井県小浜市を通る「小浜ルート」を検証するにあたり、沿線自治体の知事から他のルートについても意見を聞く会合がなされたようです。
私が、高木毅先生にJR西日本からの説明は有ったのでしょうか。とお聞きしましたが、個人的にはヒヤリングしているが検討委員会としてはこれからだということでした。
また、委員長でした高木毅衆議院議員が復興大臣に岡田直樹参議院議員(石川県)が財務副大臣になられたことで、与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会の委員長はじめ、メンバー入れ替えがあるとお聞きしておりましたが、今回要望活動中の5日付けで西田昌司参議院議員(京都府)が委員長に事務局長に滝波宏文参議院議員(福井県)が就かれました。
西田委員長、滝波事務局長の事務所で要望書をお渡しした後、意見交換をさせていただきましたが、お二人とも大変ご理解をいただけのではないかとと思いました。
また、私たちが住む日本列島の天変地異から国土と国民を守るための対策を講じておくことが必要で、首都圏、東海・東南海・南海大地震は、最も緩やかな予想値でも「30年以内にマグニチュード8以上の大地震が70%の確立で起きる」と言われています。
そのためには、大地震の発生に備えて、首都圏と関西を結ぶ日本海側のルートを早期に完成させる必要があると考えます。
琵琶湖周辺には、東海・東南海・南海地震に連動するといわれる大断層の存在が確認されており、湖西ルートでは比良山系から琵琶湖へ吹き降ろす「比叡おろし」による高架・高速鉄道への難点、実際に現在の高架のJR湖西線が強風での運転休止は頻繁で進めにくいとのことです今でさえ強風などの影響でたびたび運休する湖西線の通過は、大事故につながる可能性が非常に高く、最も避けなければならないと思います。
米原につなぐのでは、太平洋側での大震災において、相互代替機能が果たせませんし、「米原ルート」では米原−京都−大阪間はJR東海の新幹線鉄道を借りなければならず、JR西日本にとっては減収になります。
ただ、[若狭ルート]は敦賀−大阪間123km、総工費約9500億円とされていて、3ルートの中では距離、時間短縮の効果は一番あるのですが、総工費捻出が大きな課題といわれています。
小浜を通り大阪につなぐのに、どこの路線で京都府のどこ通過し、駅はどこになるのかが、今後の大きなポイントになって、舞鶴を経由、亀岡を経由、京都に入る前に堅田か大津経由、京都駅は二条駅あたりかといろいろと考えられますが、いずれにしろ与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会で京都府内の自治体との会合、特にJR西日本との会合が順次なされて決定されます。
第4の案のJR西日本の発想は、観光需要の取り組みや経済効果など世界観光都市「京都」と、古来よりアジア大陸から「小浜」そして京へと文化が伝わった鯖街道が新幹線でつながれば、まさに日本文化のシルクロードを発信する世界有数の巨大観光エリア創りになるということでしょう。
私は、これまでの情報で希望的感触でしかないかもしれませんが、北陸新幹線の延伸ルート「小浜・京都」案は可能性は高いのではないかと思っていますが、ここ1年間くらいで与党整備新幹線建設推進プロジェクトチーム検討委員会で決定されるまでは、予断を許さない状況だということです。
JR西日本は「京都駅ルート」は京都−大阪間を「大深度地下」で延伸して関西国際空港へ直結させることも視野に入っているようです。
今までは、日本の場合新幹線と空港は国内旅客の取り合うライバルの関係でしたが、現代のグローバリゼーションの時代は旅客が到着した空港から新幹線へと、スムーズに乗り換えられる空路と鉄路の一体化が望まれています。
「若狭にひかりを!」をと進めてきた北陸新幹線を小浜ルート、地域最大のプロジェクト実現に向けて、このチャンスに地域住民が一丸となって望みましょう!!