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不調を引き起こす「不安」から逃れる4つの方法

2021-05-14 08:30:00 | 日記

下記の記事は東洋経済オンラインからの借用(コピー)です

不安にあおられず冷静に判断する方法
病名を告知されると、さまざまな不安が頭をよぎります。しかしながら、その不安のほとんどは「予期不安」です。
予期不安とは、「会社に復帰できなくなったらどうしよう?」「後遺症が残ったらどうしよう?」「薬で重い副作用が出たらどうしよう?」といった、将来に対する過剰な不安で、その9割以上は実際には起こらない、現実にならないものです。
実際に起こらないことに対して、あれこれ考え、不安な気持ちになり、落ち込んでしまう。完全に取り越し苦労です。実際に起こってから悩むようにするだけで、人間の不安の9割はなくなります。
ではなぜ、人は「予期不安」に悩まされるのでしょう。その原因は、「情報不足」です。「この薬、吐き気の副作用が出やすいって聞いたけど、そうなったらどうしよう?」という不安。
しかし、「副作用として吐き気が出る確率は10パーセント、激しい吐き気はその中で3人に1人。それに出たとしても命に別状はない」というデータが添えられていたらどうでしょう。つらい症状は30人に1人も出ないとわかれば「それほど多くないし、万が一なっても大丈夫だな」と思えるのではないでしょうか。
たとえば、最近メディアを騒がせている、新型コロナワクチン問題。副作用があるということで、ワクチンを打つことを躊躇している人も少なくないようですが、実際に起きている副作用の割合が25万から35万分の1と言われていること、症状が人によってさまざまで軽い症状の方もいらっしゃることについてきちんと知っている方は、ほとんどいないでしょう。
こうした情報を知ることで、副作用のリスクと新型コロナに感染することのリスクを冷静に比べることができるのではないでしょうか。
このように答えや詳しい情報に知識、数字やデータなどが得られるだけで、不安にあおられることなく、冷静に考えることができるようになります。
上手に情報を得るための4つの方法
ムダな不安を取り除き、冷静に判断するためには、上手に情報を得ることが大切です。誰からどんな情報を得るとよいのか、おすすめの方法を4つご紹介しましょう。
1 主治医に質問する
病気についての対処法や今後の治療の方向性、家での療養の仕方を知りたい場合、主治医に聞くのがいちばんです。
わからないことがあるのに質問しないのは、自分で自分の「不安」を増殖させているということです。「忙しそうなので質問しづらい」という意見も聞きますが、3分診療であっても、質問の1つくらいは答える時間はあります。自分の病気を治すためですから勇気を出して質問しましょう。
医者に積極的に質問する患者さんは、何も質問しない患者さんよりも、「治療意欲が高い」ので、私は好感を抱きます。
医者の前では緊張して、頭が真っ白になってしまう、何を質問したかったか忘れてしまう人は、事前にメモ用紙に内容を箇条書きにしておくといいでしょう。メモを見ながら質問すれば、何を質問するのか忘れた。あるいは、うまく質問できなかったということを避けられます。
2 主治医に質問できない場合の対処法
「主治医に質問できません」「質問する雰囲気ではありません」という場合は、本来であれば主治医本人に説明してほしいところですが、もし無理であれば、看護師に聞いてみましょう。看護師は医者のそばにいて、診療を毎日見ています。患者さんの「よくある質問」には、ほとんど答えてくれることでしょう。
また、薬に関する質問なら、薬剤師が答えてくれます。「薬は食後になっていますが、ご飯を食べなかったときはどうしたらいいのですか?」「この薬の吐き気が出る副作用は何パーセントですか?」といった質問に対しても、丁寧に、時にはデータを調べて親切に答えてくれます。わからないことがあるときは、声をかけるといいでしょう。
3 病気について書かれた本を、1冊、通して読んでみる
「あなたはパニック障害です」と言われたら、パニック障害の本を1冊読んでみましょう。「あなたは糖尿病です」と言われたら、糖尿病の本を1冊読んでください。病気について書かれた本には、その病気の原因、治癒までの期間、治療の内容、生活習慣改善の方法、生活上の注意などが一通り書かれています。患者さんが抱く疑問はほとんど網羅されているので、その病気について必要な情報、知識の全体像が学べます。
では実際、どんな本を選べばよいのでしょうか。まず、できるだけ大きな書店に行ってください。そして、自分の病気について書かれている本が並んでいるコーナーに行ってみましょう。実際、手に取り、何冊かパラパラとめくってみて「いちばんわかりやすいもの」を選びましょう。ネットで注文すると、本の内容をチェックできないので、思った以上に難しい本が届き、結局読まないまま終わったりしますので、書店に足を運ぶことをおすすめします。
ネットは家庭用医学書の代用にならない
4 ネットの医療情報は安易に信用しない
病気について知りたいとき、多くの人がインターネットで検索することでしょう。しかし、インターネットの情報を利用する場合は、十分な注意が必要です。
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アメリカの医師グループの調査によると、「ウィキペディア(世界最大のインターネット百科事典)」で主要な疾患の記述を調べたところ、90パーセントのページに誤りが認められたそうです。ウィキペディアは、家庭用医学書の代用にはならないのです。
日本医科大学らの研究(2019年)によると、「がん治療」について紹介する約250のインターネットサイトを調べたところ、医学会の診療ガイドライン(指針)を根拠にしたものは1割程度。自由診療など科学的根拠(エビデンス)がはっきりしないものが4割にも上っています。
インターネット上の医療情報は玉石混淆で、役に立つ情報もある反面、完全な間違いも多く、そのまま信じると病気や健康を悪化させる情報も見られます。ネットの情報は安易に信用しないことです。 
わからないことがあると、不安はどんどん大きくなります。必要な情報は自分から得るようにして、不安を減らしていきましょう。
樺沢 紫苑 : 精神科医、作家



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