「一の妄(いちのもう)」
「一の妄」。彼は、いよいよ明日に迫った、
「Hiたかお」の「オフィス・和解マン」のアルバイト潜入のために
「与一」より派遣された、私たちの仲間の一人である。
「一の妄」は、 ”棒” を持たせると折れるまで叩き続ける、
攻撃的な生き物で、「Hiたかお」の調査で
”万一” に備えての「サポート役」としての派遣であったが、
「Hiたかお」との相性が良くなかった為に、
その選択に日にちがかかってしまった。
彼の頭の上からは「ケリー・糸3番」という「生きもの」が生えてきている。
これは、「一の妄」が叩きすぎると、
大声で「やりすぎ!やりすぎ!!やりすぎ!!!」と、
「一の妄」の ”攻撃” を止めてくれるのである。
そして、「ケリー・糸3番」は おしゃべりである事から、
「Hiたかお」と上手くバランスが取れるのではないか
と考えての 派遣となった。
「一の妄」は、私たちの中でも、話題の生きものである。
それは、先の「FA637」の「謎のPC端末」の話題、
「Hiたかお」の「和解マン調査」の話題に次いで、有名である。
というのも、彼は私たちのうちでは唯一、
「毒ちわわ」を ”しとめる” 事に成功した実績があるからだ。
”しとめる” といっても、私たちは基本的に殺傷はしない。
「毒ちわわ」を ”棒で叩く” のである。
驚いた事に、叩かれた「毒ちわわ」は、叩かれる程にその「毒」が抜け、
見るも可憐な 普通の「ちわわ」に変貌するのである。
普通の「ちわわ」となった「元・毒ちわわ」は、野犬としては
生きていくのに困難である事から、城東区内の某ペットショップに
引き取ってもらえる様、その駐輪場に繋いでおくのである。
この「一の妄」の戦いは、タイミングの問題なのだ。
「毒ちわわ」が噛み付くのが早いか、
「一の妄」が ”叩く” のが早いか。
こんな時は「ケリー・糸3番」は、「一の妄」の中に引っ込んでいるか、
あるいは、「今や!どつけ!よっしゃ!その調子や!!」等と はやし立て、
「一の妄」の戦いをプロレスの実況中継の様に盛り上げるのである。
「おれも、おれも行く!」
と「そら」が言い出した為、「カイ」は「こそっとついて行くんやから、おとなし~く・・・しとかなあかんで!!」と、しぶしぶ「そら」も連れて行く事にした。 「ヘビ」が、「おまえ、ついて行くって、ほんまやろうな? 明日になって、 ”やっぱ、やめとく!” とか言うんやろ?!」 「あほ!!行くって言うたら行くわ!!おれは ”うそつき” はきらいやからな!!」
この「そら」の主張は、「カイ・ヘビ」には全く信憑性がなかった。 というのも、「そら」は、”行く” とか ”やる” とか、言っておいて、その当日になってその事そのものを すっかり忘れてしまって いる事がほとんどで、始めの頃はメンバー皆が「おまえ!行くって言うたやないか!!」 「やるって言うたやないか!!」と、よく怒ったものだ。 しかし、「そら」にとって、「行く」と言った事に ”ウソ偽り” はないし、「忘れている」事も、本当で、いずれにせよ、「ウソ」はついていない、のである。メンバーは、このごろ大分と ”それ” に慣れてきていた。 しかし、今回については、「Hiたかお」が ”「そら」抜き” で、「カイ・ヘビ」に同行する、という考えであった為に、「ゆきりん」と「ぽち」は、”なないろの「そら」の近くで待機” の計画であった。 もし「そら」が「カイ・べビ・Hiたかお」と同行するなら、当然それに「ゆきりん・ぽち」 そして その「子供たち」も同行する事になる。 「Hiたかお」が「なあ、そら、おまえ、 ”手” に、 ”おれも行く” って書いといたらいいで!!それで、明日の朝になって忘れてても、その日の夜の出発までに、それ見たら思い出せるやろ??」と提案し「そら」も「ああ!なるほど!!さすが たかお!でも、おれ、そんなん、忘れた事なんてあれへんで!!あれへんやろ???」と、ちょっと不満げだ。 一同は「・・・・・・・・・・・・・」という表情。 子供たちは、「覚えてないけど、わすれない!!おぼえてないけど、わすれない!!わすれてないけど、覚えてな~い!!」 と、それを歌にし、楽しそうにヒラヒラと舞った。 「ゆきりん」が、「あたし、そらくんとお留守番がいいな!だって、 ”和解マン” って、もし出てきたら、怖い・・・どんな、生きものなのかな?・・・」と不安そう。 「ゆきりん 大丈夫!!だって、君が ”見えてる” のは、おれやヘビだけやから!!それに、留守番の確立の方が高いし!!」と、クスクス笑いながら「カイ」が言った。
次の日の夜22時、「サソリ」がごそごそと出かけるのを確認した「カイ・ヘビ・Hiたかお」は、「それじゃあ、行ってくるわな!!」と、「そら」に言った。 「そら」は寝転がったままで、「は~い!!気ぃつけて~・・・」と、当たり前のように見送り、 ”おれも行く” と大きくマジックで書かれた手で携帯を無心にいじっている。 「ゆきりん」はほっとしながら、「ぽち」に「ぽち、あなたと同じね!そらくんって!!」 と嬉しそうに言った。 「ぽち」は「そ・そらそらくんは・・・・・ああ、お・ぼぼくと同じにか・か家族だね!!」と「ゆきりん」と同じくうれしそうににっこりした。
今回から、一話一話の ”話しの長さ” を、「少し短い目」にしていきます。 なぜかと言うと、「10000文字との戦い」がもう、げっそりしてきたので
だいたい、「10000文字ぎりぎり」で行こうとする僕の姿勢がいけない、と、今更気づきました(笑)
とにかく、毎回毎回、何回も何回もなんか~~~~~いも書き直してのUPに終止符を撃つ!!!!
という事で、ご了承戴きまして、今後ともよろしくお願いいたします~
井川 誠一
コメント欄を開いたら、いきなり作者の井川さんのコメントがっ・・・!
文字数との戦い。
私も経験済みですよ。
最近は記事を短く書くことにも慣れていますが、消えてしまって、何度、なく目にあってきたことか。
最初から分けて書く!ってきめると精神的にも随分と楽になりました。
毒ちわわ、ちゃんも叩くと普通の「ちわわ」になるのですね。
ペットと
時にはボール?
喧嘩になっちゃったり
「忘れた」
って台詞も得意中の得意だなーって経験、いっぱいしてます。
何処かの国の政治家さんのように
「記憶にございません」的じゃなくって
純粋に覚えてなかったり、
一夜あけると、単純に気が変わっていたりってだけの話なんですよね。
私もそれに慣れるのに、一カ月ほどかかったっけ。
慣れるとなんってことはないんですよね。
一つの特徴かな?
今後の展開が楽しみ~です。
では、お休みなさ~い。
うん!楽になった~
ー自分で自分にコメント(笑)ー
ちょっと笑ったでしょう? 僕は自分で見てて、ちょっと笑ってしまいました。「わ、おれ、おもしろっ(笑)
ー叩かれた毒ちわわが普通のちわわにー
この話で出てくる「一の妄」と「ケリー・糸3番(けりー・いとさんばん)」!初登場なのですが、実はだいぶん前から早く出したくて出したくて・・・「一の妄」はぶっきらぼう。「ケリー・糸3番」は騒ぎたがり。「Hiたかお」はしゃべりたがり。このトライアングルがお気に入りなんです
それにしても、「毒ちわわ」と「普通のちわわ」が実際どう違うのか(笑)書いてる本人もわかってなかったりして・・・・・・・
ー「忘れた」に慣れるのに一ヶ月ー
そうでしたね~!すずさんも障害者施設にお勤めの時はこんな事、たくさんあったでしょうね!!「泣かされた」って、何回か言っていってましたもんね(笑)!! 「えびすメンバー」は今、泣かされてるとこです(笑)これから先、「生き物たち」もそらくんに泣かされます(笑)。
そう、「忘れた」ってのもそうですが、「それは言ってわいけないよ」って事も平気で言って、まわりを困惑させるってパターンもありますね。あと、「何回も何回も繰り替え」して、まわりがげっそりしてても 構わず「繰り返す(笑)」。
我が家でもいろいろありますが、その困惑を楽しんでいますよ
それにしても、遅い時間のコメント、本当にありがとうございます!午前2時というと、すずさんは「おやすみなさ~い!」で、僕は「は~い!おはようございま~す」(笑)って感じになりますね・・・
毒ちわわは、叩かれると普通のちわわになってしまうところで
一人で受けてます(笑)(笑)(笑)
このようなストーリーを考えられるってすごいなぁ・・・
誠一ちゃんの頭の中は私にはとってもミラクル!!
字数制限があるのね。
私の場合は時間制限で、読むのが途中になってレス出来なかったりでごめんね。
いえいえ、僕も時間制限もあったりして、そちらにちょろちょろお邪魔してて「
近頃、仕事の時間がますますバラバラなもんで、本当にPCの前にゆっくり座れずにおります
そういえば、ことめちゃんの個展も、もうそろそろ近づいて来ていますね~
ーミラクルな「あたま」(笑)ー
この毒ちわわが叩くと普通のちわわになるエピソードは、嫁と電車で移動中にふざけて話しててる中で できました。二人とも笑いすぎて途中から目が合うだけで「ぐふふふ」みたいな感じで大笑いをこらていたのを思い出しました(笑)
何年か後に、家族全員でそちらにお邪魔した時には解ってもらえるかもしれませんよ。 ”あ、この人たち、全員ミラクルだ”って(笑)
コメント本当にありがとうございます~