羽鳥音のテキトーな航海

艦これ他アニメイベントへの参加、登山、キャンプ等を趣味に持つ羽鳥音のテキトーなやつ。

三人の冒険記 第五話…

2008-01-30 16:34:09 | インポート
-友達とボクのお話-

お昼…時間はとっくに12時を過ぎていた。

これだけの運動量であるために、さすがにお腹もすいてきた。

マウンテンバイクならもう少し楽だろうが、ただの3変速チャリ…恐いのはそう…パンクだった…

そしてもう一つ…ボク達は左側を見た。

一面の雪景色、空は曇り空。そして氷点下5℃…

地面も凍っていて、自転車を降りて歩いた。平坦な道は走って、上り坂や急な下り坂は歩いて引いていった。

ボク:「腹減った…」

リョー:「どっか店ないか?」

全くそのような気配がない。

オック:「さすがに食べないとマズいよ」

ボク:「うん、分かってる」

店も無ければ自販機もない…

しばらく歩いたり走ったりしていると、まわりが山ばかりだった道を抜けた

リョー:「これは期待出来るな」

確かにそうだ。この流れなら飲食店があってもおかしくない。うどん屋、ラーメン屋、ボロい店、なんでもよかった。いま必要なのは、休憩して空腹を癒すこと…

そして期待は現実になった…

ボク:「うお!飲食店じゃね?」

リョー:「マジやん!」

祈りが通じたのか、そこに一つだけ飲食店があった。しかもかなり立派な店が。

ボク:「入ろう!」

オック:「この先あるか期待出来ないもん」

確かに、期待は出来ない。かなり高そうな古風溢れる店だったが、関係なかった

ボク達は自転車をとめ、構わず店に入った。

店の名前は「八代」

「いらっしゃいませ~」

暖房が聞いていて、休憩にはもってこいだった

三人は定食を頼んだ。
(どのような定食を頼んだが忘れた…誰かがトンカツ定食だったような…)

オック:「あとどれくらい?」

ボク:「とりあえず北濃駅目指すから。北濃駅まではあと少し…」

リョー:「とりあえず北濃駅だよな」

三人で団欒していると、

ブーン、ブーン…

携帯が鳴った。

ボク:もしも~し

ガモ:おーい?シン?

友達ガモからだった

ボク:おう。どうした?

ガモ:今どこにおるの?

ボク:今やっと見つけた飲食店でご飯食べてる。

ガモ:そうか、大丈夫か?

ボク:何が?

ガモ:いろいろと

ボク:オックーもリョーも大丈夫。とりあえず北濃を目指してる。

ガモ:それなんやけどさ

ボク:どうした?

ガモ:北濃駅からバスがあるんやて。そっからはバスでこい!

ボク:!?なんで?

ガモ:北濃から先は雪がすごくてチャリじゃ到底無理だ。有り得んぞ。

ボク:マジ?!

ガモ:ああ、いいか?絶対バスで来いよ!

ボク:あ~あ~分かった

そういって電話は切れた

オック:「だれ?」

ボク:「ガモだった」

オック:「なんて?」

ボク:「北濃駅から先はバスで来いって」

オック:「なんで?」

ボク:「雪がすごいらしい」

オック:「なるほど」

ボク:「で?どうする?北濃駅からの先、チャリ?バス?」

みんなに一応聞いてみた。答えは…

リョー:「ここまで来たんなら…なぁ!d(-。- )」
親指を立てて合図した

オック:「ここまで来たんだから行くしかないっしょ!!」

リョー:「シンは?」

ボク:「…もちろん…ゴールするよな!」

三人の気持ちは一つだった。

ボク:「行こう!」

その時、店から福山雅治の「Squall」が流れた

この曲に癒されながら勘定した

「八代」を出るとき、アメをもらった。

「がんばってね」と…

友達の言葉を無視し、自らの意思を貫いた。

ボク:「(ごめん…ガモ)」

こう思っていたのはボクだけじゃないハズ…

そして北濃駅を目指し、出発した


つづく…

目指す場所は、遥か冷たい風の先。たどり着く場所は運命の分かれ道。その場所にいる、もう一人の自分…

次回 三人の冒険記 第六話 「ミチ」

ボクを、信じて…