今回も意外なものの相談が来ましたので折角・・・ということで応需します。
(いや、だから治療院に相談した方が・・・もういいや(´・ω・`) )
急性腰痛症という症状を耳にしたことはありますか?
これでは分からない方は「ぎっくり腰」のがピンとくるかと思います。
ぎっくり腰は急性腰痛症の俗称で地方によっては「びっくり腰」と呼ばれるそうです。
欧米では「魔女の一撃」だそうですね。
(わーRPGで敵が使う必殺技っぽい・・・)
びっくり腰を漢字で書いてみると分かり易いことに「吃驚」・・・
「受け入れる驚き!!」・・・「うむ、意味分からない」・・・となりそうですよね。
こう「吃驚」と書いて「きっきょう」とも読めるんですけどね。
(余計に分からなくなりますよ・・・)
その他に「吃」は「吃逆(しゃっくり)」も用いられる漢字で
急に発する症状で用いられるようですね。
さて、この急に起きてしまう急性腰痛症・・・
この症状は長引くこともあります。
この症状は何で起こるのか?
それは腰椎椎間板ヘルニア(ヘルニア)、腰椎椎間関節捻挫(ようついついかんかんせつねんざ)、
筋性腰椎症、仙腸関節性腰痛(せんちょうかんせつせいようつう)、脊椎すべり症などの症状で起こる他、
運動不足や栄養失調、生活習慣病によって起こることがあります。
例えば、運動不足で挙げるなら、
重い物を持ち上げた時や
寝転がった状態のままでテレビ・パソコン・スマートフォンなどを観たり、
寝転がった状態のままで本を読んだりするなどをすると
今まで動かなかったために急に腰に負担が掛かり、痛みが起こることがあります。
(※長期間運動しない状態からゴルフなどスポーツを行った場合でもあります。)
また、栄養も不足すると骨が弱くなり、腰などに負担を掛けてしまいます。
特に若者で多いのは腰椎分離症(ようついぶんりしょう)であり、
スポーツなどが原因とされます。
1カ月以上続く腰痛で発熱や細菌感染、外傷の既往(外傷治癒後)、
ステロイド薬を用いている場合などはこれら急性腰痛を疑うと良いかと思います。
さて、ここでヘルニアについてですが・・・
ヘルニアについては実際のところ、対症療法でしかありません!
(それ聞くとヘルニアの手術治療・・・あまりしたくなくなりますよね・・・(´・ω・`) )
何故かというと、ヘルニア自体は奥の痛みなため、ツボが届きません!
(少し腰が楽になる程度のマッサージが最大です・・・(´・ω・`) )
当たり前ですが・・・鍼も届きません!
(ツボ押しでダメなら鍼!と思いがちですが、これも腰が少し楽になる程度ですね・・・(´・ω・`) )
ヘルニアは動けない激痛が走るのが多く、
安静治療(自然治療)がほとんどです。
(手術治療という選択もあるらしいですが・・・)
では、まずは東洋医学での経穴(ツボ)の刺激による治療方法を挙げます。
その前にマッサージを行う際に温熱療法(ホットパックやゲルマニウム温浴など)をすることで
患部を楽にし、筋肉のこりをほぐします。
(その後に下記のツボ押しマッサージですね。)
急性腰痛症(ぎっくり腰)でも腰の部位によって刺激する部位は変わり、
腰の左右が痛むまたはそのどちらかが痛む場合は
太陽経である委中(いちゅう)(膝の後面で膝窩横紋(膝裏の横しわ))を刺激し、
効果が弱い場合は
大腸兪(だいちょうゆ)(腰の第4腰椎棘突起の下縁と同じ高さで後正中線から外側1.5寸)を刺激します。
(この経穴は腹痛、腹脹、下痢、便秘、腰背痛、坐骨神経痛にも効きます。)
(ヘルニアにお勧めな経穴です。)
腰の中央が痛む場合は
督脈である水溝(すいこう)(顔の人中溝の中点(鼻と口の間にあるくぼみの真ん中))を刺激し、
効果が弱い場合は
太陽小腸経である後渓(こうけい)(手の甲の第5中手指節関節尺側の近位のくぼみ、赤白肉際)を刺激します。
(ウェブでも説明が多くあるけど、後渓は説明し辛いですな・・・(´・ω・`) )
寝違いの場合はこの配穴以外に
後渓+束骨(そっこつ)(足の外側の第5中足指節関節の近位にあるくぼみ、赤白肉際)を刺激します。
通常の腰痛なら、この束骨からの配穴で
束骨+
飛揚(ひよう)(ふくらはぎの外側、腓腹筋外側頭の下縁とアキレス腱の間で崑崙(こんろん)から上に7寸)+
承筋(しょうきん)(ふくらはぎの腓腹筋の両筋腹の間で膝窩横紋から下に5寸)を刺激します。
(承筋自体は便秘、腰背痛、腓腹筋けいれん、坐骨神経痛などに効果的です。)
では、漢方薬での治療ならば
桂枝二越婢一湯加朮附(けいしにえっぴいちとうかじゅつぶ)、
こちらは冷え性による腰痛に効果的です。
(その前に長くて覚えれんわ!!(#`・ω・´) )
桂姜棗草黄辛附湯(けいきょうそうそうおうしんぶとう)、
こちらは水様性鼻汁を伴う鼻炎や寒気、冷え性による腰痛に効果的です。
(これはドラッグストアで・・・見る・・・かな?(´・ω・`?) )
五積散(ごしゃくさん)、
こちらは更年期障害や月経痛、神経痛、胃腸炎、腰痛、関節痛、頭痛など
様々な痛みに対しても効く漢方薬です。
(これは様々なドラッグストアでも置いてるかと思います。)
牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)、
こちらは体力が疲れやすいほど低下している場合に用いる漢方薬で
四肢の冷え・口渇・浮腫み(むくみ)・尿量減少などの症状がある場合に効果的です。
(目の症状やそれに伴う肩こり、腰痛、痺れ(しびれ)、排尿障害を改善します。)
意外とよく見るのが芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)、
こちらは体力が低下していなくても用いられる万能な漢方薬で
筋肉の急な痙攣(けいれん)を伴う症状に効果的です。
(急性腰痛症もこれがお勧めかと思われます。)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)などの当帰類も
腰痛には効果的ではありますが、体力虚弱な状態で用いる漢方薬であるため、
こちらはあまりお勧めはしません。
このような漢方薬の内容の問題もあん摩マッサージ指圧師編で出してます。
(ついでの宣伝か~い!!)
また、「漢方薬を買いに行く以前にぎっくり腰で動けんわ!!」、
「治療院なんて行く余裕ないんじゃ!!ボケが!!」なんて方は
簡易的なストレッチをお教えします。
(ネタにしては凄い言い方だな・・・って思えるけど、思うことはありそう・・・)
まず、仰向けになった状態で足を体操座りのような感じで曲げます。
曲げた足を両手で抑えます。
その状態のまま左右に寝返りを繰り返します。
それだけです。
(え!?)
このような運動で身体をコロコロと動くだけで良い運動になり、
腰痛を抑制することができます。
(「暇だなぁ」って時に寝返りかのようにコロコロと回ってて
腰が楽になったなぁと思った時に調べたらこれに似た運動がありましたw)
無理に腹筋や背筋、身体を伸ばす運動をするより楽な方法です。
(疲れるまでやる必要はなく、ベッドでゴロゴロ~感覚でできます。)
ぎっくり腰かな?と思ったら、これらの方法を行ってみると良いかな?なんて思います。