お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

ブラック・ジョーク『名医ハリー・48』

2010年02月06日 | 名医ハリー(ショートショート)
236
「パージェス先生から回ってきた患者さんの事だけど・・・」
「ああ、今度ハリー先生が手術する盲腸の患者さんね」
「そうなんだけど・・・」
「どうしたのよ、何か問題でもあるの?」
「以前にハリー先生に盲腸の手術を受けた患者さんなのよ。先生、その時どこを切ったのかしら?」


237
「スミスさん、パージェス先生からの手紙を見て、大泣きしていたわ」
「あら、悪い病気の知らせなの?」
「そうじゃないの。スミスさんの奥さんが、パージェス先生の病院の受付けを辞めたのよ」
「ああ、嬉し泣きなのね」


238
「ねえ、看護師のお姉さん。パージェス先生の聴診器、背中に冷たくって、気持ち良かったわ!」
「大人になると、背中にぽたりと落ちる熱いロウソクが気持ち良くなるなるものなのよ、メイベルちゃん・・・」


239
「あなた、パージェス先生の所に行ったほうが良いわ!」
「何言ってるのよ! わたしは血を見たって平気なのよ!」
「それは知っているわよ!」
「じゃあ、何でそんなこと言うのよ!」
「だって、あなた、患者さんの内臓を食べたそうな顔で見てるじゃない!」


240
「アリス先生、何をあんなにはしゃいでいるの?」
「パージェス先生のところから回ってきた患者さんのレントゲン写真を見たからよ」
「久々に斬り甲斐のある患者さんなの?」
「そうじゃないの。無くしたと思っていた金のブレスレットの在りかを見つけたからよ・・・」





web拍手を送る



にほんブログ村 小説ブログへ




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 妖魔始末人 朧 妖介  59 | トップ | 妖魔始末人 朧 妖介  60 »

コメントを投稿

名医ハリー(ショートショート)」カテゴリの最新記事