お話

日々思いついた「お話」を思いついたまま書く

ブラック・ジョーク『名医ハリー・30』

2009年07月21日 | 名医ハリー(ショートショート)
146
「ハリー先生、スミスさんと何のお話だったんですか?」
「新薬や新開発の手術器具の臨床実験に志願したいってさ。変な人だよ」
「よほど家に帰りたくないんですね・・・」


147
「スミスさん、最近夜中にうなされ続けているのよ」
「いつでも退院できるようになったのにですか?」
「そうなのよ。『僕を殺す気か!』とか『助けてくれ』とか・・・」
「よほど家に帰りたくないんですね・・・」


148
「ねえ、看護師のお姉さん。スミスさん、奥さんが苛めるんだって言ってたわ。気の毒ね」
「大人になると、それが悦びになる事が多いものなのよ、メイベルちゃん・・・」


149
「スミスさん、また病室を変わったのよ、迷惑な話だわ」
「今度はどこなんですか?」
「霊安室でベッドは棺なのよ。なんだか命懸けって感じね」
「よほど家に帰りたくないんですね・・・」


150
「アリス先生、スミスさん、全身複雑骨折で緊急手術なんですって?」
「そうなのよ。屋上から落ちたの・・・ もうすぐ奥さんが迎えに来るって言うのに、困った話ね」
「よほど家に帰りたくないんですね・・・」



 どなたか、何かコメントをくださいっっっっ……(寂しがり屋の伸神 紳)




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