その1では、「自助」「共助」「公助」の概念について触れました。東日本大震災以前は、「公助」中心の防災対策がとられていました。しかしながら、東日本大震災のように公的機関が麻痺するような大規模広域災害では、自助、共助及び公助がうまくかみあわないと災害対策がうまく働かないことが明らかになり、特に災害発生時は公助が全く機能しない場合も多々ありました。
ここで重要なことは、「自助」「共助」「公助」は並列に並ぶものではなく、「共助」「共助」は、最終的にはすべて「自助」つまり自分の命は自分で守ることへの醸成に繋がらなければならないということです。たとえば、防災対策として「自治体による防災関係者や住民等への教育の実施」、「無線等の整備・設備の設置・充実」、「安全な避難場所の設置」などがあります。これらは、直接的には「公助」と呼べるかもしれませんが、災害発生時に「自助」に役立つものでなければなりません。また、「自主防災組織による防災訓練の実施」は共助ですが、これも同様です。
つまり、国民1人1人は自分の命は自分で守る意識を持つこと、国や自治体はこのような意識を持った住民を確実に守るために防災予防対策や災害復旧対策を遂行することが必要なのです。
7年前の3月11日、私は新幹線の中で被災しました。車内での静かな時間の経過とネットニュースで流れる情報のギャップに震えていたのを覚えています。
災害は、いつかはきっとやってきます。そのためには、記憶の風化も含めて、過去の教訓を風化させることなく繋いでいくことが重要なのですね。
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