知床は今

森を歩くガイドの目線で知床の自然を紹介します。

オホーツク海、冬の陣!大自然の迫力に圧倒

2024-12-29 | 気象・自然現象

年末のオホーツク海は、例年通りの厳しい冬の到来を感じさせる荒れた海況となっています。
強風と高波が打ち寄せ、沿岸部では波しぶきが飛散しています。

豪快な波しぶきと轟く轟音は、大自然の力強さを物語っています。
しかし、この荒々しい光景は、同時に生命の営みを育む舞台でもあります。
荒波の下にも上にも、様々な生物が息づき、厳しい環境の中でたくましく生きています。

午前6時の気温・・・-6.8℃
体感知床・・・時々強い雪


早朝からの丁寧な除雪、視界良好!

2024-12-28 | 暮らし

国道もとても丁寧な除雪がされています。
まだ真っ暗な中で大型の除雪機を使って手際よく除雪されています。

歩道はロータリー式除雪機でガードレールぎりぎりまで除雪がされて、
おかげで乗用車の中からも海の景色がしっかり見えます。

国立公園入口のサインもばっちり。
この前で記念撮影をしている人がいました。

おかげさまで、私たちは安心して生活を送ることができます。
道路が安全に使えるように、日々尽力されていることに深く感謝いたします。

午前6時の気温・・・-3.5℃
体感知床・・・今日はとても強い風でした


道路脇でヒグマの足跡、冬眠はまだ?

2024-12-26 | 野生動物

道路脇の雪が崩れているのを見つけました。

この大きな足跡はもしや・・・

まだ冬眠していないヒグマの足跡です。
前掌幅(前足の横幅)は約12cm。メス成獣クラスと判断できます。
12月15日「静寂を破る大きな足跡」は14cmだったので、別の個体のようです。

足跡の近くには穴を掘った痕もあり、この辺りは気を付けなければいけませんね。

午前6時の気温・・・+1.8℃
体感知床・・・最高気温+7.9℃、最低気温-6.6℃


早朝から始まる感謝の除雪作業

2024-12-24 | 暮らし

SOT!の事務所前の道路は除雪優先順としては下の方になるはずなのに、
どこよりも早く除雪作業を行ってくれてとても助かっています。

まだ夜明け前の午前4時過ぎから2台の大型除雪車で作業してくれています。
おかげでいつも車の出し入れが楽々。

早朝からの作業、本当にご苦労様です!
皆さんのおかげで安心して暮らせます。

午前6時の気温・・・-3.2℃
体感知床・・・うっすら雪が降りました


スズガモ

2024-12-22 | 野鳥

ウトロ旧港にカモの群れがありました。

スズガモです。日本では冬鳥です。
夏は北部で繁殖し、冬になると日本全国の港などで生活します。

今日は朝から夕方までずっと同じ場所にいてくれました。
オジロワシの脅威にもさらされなかったのでしょうね。
この港が凍る来月初めまでは観察できそうです。

午前6時の気温・・・-5.2℃
体感知床・・・風も弱く寒さも緩みました


「今年は雪が多い」の声の裏側、データが示す真実とは?

2024-12-21 | 気象・自然現象

「今年は雪が多い!」
住民たちの声は本当か?本日の最深積雪深は27cmと、確かに積雪が目立ちますが、
過去のデータで詳しく調べてみると意外な事実が。
2023年・・・24cm
2022年・・・18cm
2021年・・・15cm
2020年・・・22cm(すべて12月21日)
と比較しても、特別多い年というわけではありません。
しかし、連日の降雪が人々の印象を大きく左右しているようです。
明日も大雪が予想されており、積雪深はさらに増える見込み。
果たして、最終的にどれだけの雪が積もるのか、今後の推移が注目されます。

午前6時の気温・・・-9.6℃
体感知床・・・今季最低気温のー10.5℃


漂着クジラ、移動作業開始

2024-12-20 | 野生動物

国道334号線を片側封鎖して行われていたのは、

漂着したクジラの回収作業です。
大きなクジラはこのまま放置すればヒグマなどを誘引してしまうので、
クレーンで釣り上げてトラックに載せて、移動させ地中に埋めます。

移動先にはすでに大きな穴が掘られていて準備万端。
雪の中の作業は大変だったと思います。お疲れさまでした。

午前6時の気温・・・-2.9℃
体感知床・・・朝よりも日中の方が寒かったです。


200年後の未来への勉強会

2024-12-18 | ガイドのお仕事

今日は今季初めてスノーシューを履いて、

知床財団で行われた勉強会に飛び入り参加してきました。

100平米の森トラスト運動の取り組みなどの講習を、
若い財団職員向けに行ったものです。

20cm以上積もった雪の上を久しぶりに歩きましたが、やはり気持ちがいいですね。

途中、吹雪になってきたので予定を切り上げてきましたが、
とても興味深い3時間の勉強会でした。

午前6時の気温・・・-7.3℃
体感知床・・・お昼ごろから激しい雪


零下の朝、凍てつく港

2024-12-17 | 気象・自然現象

最近真冬日も多くなってきた知床・ウトロです。

港を見るとペレケ川の河口付近が凍り始めました。まだ脆弱そうに見える丸い氷です。

この氷は港一面を覆い尽くす頃には、流氷接近の便りが聞かれる頃でしょう。

午前6時の気温・・・-5.9℃
体感知床・・・朝の除雪がありませんでした


静寂を破る大きな足跡

2024-12-15 | 野生動物

毎日、朝の風景を探しながら歩いていますが、今朝は道路に興味深いものを見つけました。

ヒグマの足跡です。

海側からやってきて、

道路をしばらく歩いた後、山側へと抜けたようです。

前掌幅(前足の横幅)を測ると14cm。
ヒグマは14cmがオスの成獣とされているのでオス熊の足跡ですね。
森歩きはまだまだ用心が必要ですね。

午前6時の気温・・・-5.5℃
体感知床・・・久しぶりに良く晴れてきました


知床、氷点下の朝焼けに染まる

2024-12-05 | 風景

-4.6℃まで下がった今朝の知床。6時42分の日の出は水平線を染めていました。

昨夜降った雪は1cmほどの積雪となりましたが、森や道路を真っ白にするには十分でした。

午前6時の気温・・・-2.9℃
体感知床・・・午後から風が強まってきました


厳しい自然との戦い 漁師たちの季節が終わりを告げる

2024-12-04 | 歳時記

秋サケ漁の季節が終わり、賑わっていた港に漁船の姿はほとんどなくなりました。

サケマス漁船はそのすべてが陸に挙げられ、これからやってくる流氷に船を壊されないように備えています。
来春まで船も漁師さんたちもお休みです。

午前6時の気温・・・+0.4℃
体感知床・・・夜になって雪が深々と降っています


知床の老舗食堂「くまのや」さんが惜しまれつつ閉店

2024-12-03 | 町の出来事


知床において半世紀にわたり地域住民や観光客に親しまれてきた食堂「くまのや」さんが、
惜しまれつつその歴史に幕を閉じました。突然の閉店発表に、地域全体が深い悲しみに包まれています。







くまのやさんは、新鮮な海の幸をふんだんに使用した海鮮丼をはじめ、
地元産の食材を活かしたバラエティ豊かなメニューが評判で、特に観光シーズンには多くの観光客が昼食を求めて行列を作っていました。
その味は、知床を訪れる人々にとって外せないものの一つとなっていました。 






また地元住民にとっても、くまのやさんはなくてはならない存在でした。

長きにわたり地域に根付き、人々の生活に溶け込んでいたくまのやさんの閉店は、
単なる一つの食堂の閉店ではなく、地域の歴史の一ページが閉じられたかのような寂しさを感じています。


くまのやさんの閉店は、今後の地域経済への影響も懸念されています。

多くの観光客を呼び込み、地域活性化に貢献してきたくまのやさんの不在は、知床の観光産業に少なからず影響を与えることが予想されます。 「くまのやの味をもう一度食べたい」「思い出の場所がなくなるのは寂しい」など、惜しむ声も聞かれます。
半世紀にわたる歴史と、人々の心に深く刻まれたくまのやさんの味は、これからも多くの人々の記憶に残ることでしょう。 
私たちもお店が知床グランドホテル(現・北こぶし知床)の向かいにあった時代から夕食や宴会、移転後はツアーのお客様に昼食を紹介させて頂いたりと、大変お世話になっていましたので、本当に寂しいです。
ご挨拶が遅れました事を深くお詫びし、昨日お会いできて寂しい気持ちと感謝の気持ちを伝えられて本当に良かったです。

くまのやさん、今まで本当にありがとうございました。

午前6時の気温・・・+10.2℃
体感知床・・・朝は生暖かい風でした


感謝状を頂きました

2024-11-13 | 暮らし

今日、斜里町役場で感謝状を頂きました。
20年以上にわたって「SOT!プロジェクト」で行っている「100平方メートル運動の森・トラスト」への寄付金額の合計が、一定額を超えたそうです。

山内斜里町長から直々に頂きました。
この活動が続けられるのも皆様がSOT!のツアーに参加してくださったからです。
皆様とともにいただいた感謝状です。

午前6時の気温・・・+2.5℃
体感知床・・・雪がちらちら


現地視察に行ってきました

2024-11-12 | 暮らし

今年から森林再生委員会の委員に任命されました。
今日は現地の視察に出かけてしました。

密度が高くなってきたアカエゾマツ林はギャップというものを作り、広葉樹の苗木を植えて混交林に近づけていきます。

先月の植樹祭で植えたトドマツも順調です。

岩尾別川にあったダムは改修工事が行われて、サケ科魚類が遡上できる環境になりました。
今後モニタリング調査を行ってサケの遡上などを確認していきます。

午前6時の気温・・・+0.2℃
体感知床・・・寒かったです