Life Hacking

城西雑録--日々のあれこれとよもやま。

一期一会

2015-08-24 | 本とか映画とか
 新宿のシネコンへ向かう途中の乗換駅(笹塚)で、電車を乗り換えた折、すれ違い様、あちらも、こちらもお互いに気づいて、「おぉぉ!」と声を上げ、どちらも右手を挙げて、笑顔でそれだけの挨拶を交わしたのだけれど、お互いの電車は、すぐに駅を離れ、そのまま、、、別れたのだけれど、名前は思い浮かばす、いつ出遭ったのかも定かではない。

 こういうのは、一期一会という。。。それとも一期二会か。

 阿南さんとか、真崎さんとかも、言葉を交わすほどに出遭っている。一方は、阿南惟幾で、他方は、真崎甚三郎の、いずれも孫ということだった。。。ので、名前が記憶に残っている。お二方は、いま出会っても、気づかずに、声もかけずに、そのまますれ違うだろうことになるああ。

 映画「日本のいちばん長い日」は、昭和天皇とか陸軍大臣の阿南惟幾が主人公で、終戦の日の8月15日の宮城事件を描いているわけ。


 演じるほうも、演出する方も、見るほうも、背景や顛末をよく承知しいる予定調和の作品だから、ハラハラドキドキもなく、玉音放送に至るのだけれど、70年前の話だから、ね。

 実際は、あの時点では、日本敗亡の崖っぷちにあて、上から下まで、全員が先が見えない焦燥、恐怖、怯えなんかに苛まれていたのだろうと思う。
 戦地では、玉砕に次ぐ玉砕、沖縄戦では住民が戦闘に巻き込まれ、内地でも広島、長崎はいうに及ばず、各地の空襲で、膨大な数の罹災者が苦しんでいる断末魔の切迫した状況があって、昭和天皇とて、三国同盟のお仲間のムッソリーニが逆さづりにされ、ヒットラーが自殺して、自分の運命が暗転していることを承知していたはずなのに、映画からは、そんな雰囲気は、まったく伝わらない。

 まあ、70年前の話だし。。。。でも、わたし的には、もう少し、汗っぽく、狂気がにじみ出る感じがあってもよかったのかな、と思いはしますが、ね。

 自衛隊が外地で戦闘に巻きこまれて、自衛隊員が不幸にして戦死した場合は、なぜか、靖国神社は、合祀の対象にしないのだとか。

 ちょっと違和感があったので、帰宅後に、宮城事件の関係者の扱いを調べてみました。
 自刃した陸軍大臣阿南惟幾は、これは合祀されている。特攻作戦の主唱者で、同じく自裁した海軍中将大西瀧治郎も、合祀。A級戦犯のみなさんも、合祀。
 一方、宮城事件を主導した畑中少佐たちは、おそらく祭られていない。。ね。
 226事件の反乱仕官は、誰ひとりとして入っていない。西南戦争で敗死した西郷隆盛も入っていないから。。。


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