筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
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●『源氏物語』11帖 花散里(はなちるさと) 心安らぐ場所

2024年06月23日 | xx源氏物語

『源氏物語』11帖 花散里(はなちるさと)
心安らぐ場所
光源氏25歳夏 近衛大将時代 / 花散里?歳

[光源氏、花散里とちぎる]
夏、光源氏は亡くなった桐壺院の妃であった麗景殿女御の邸宅を訪れ、麗景殿の妹(花散里)と再会します。花散里は温和な人であります。女御の邸は橘の花が香り、昔を忍ばせるほととぎすの声しています。
(花散里は、桐壺院の生前の時代を静かに振り返る巻である)


巻名は光源氏の詠んだ歌による。
五月、光源氏麗景殿の女御を訪ね、懐かしい桐壺帝の昔話をして心慰めます。その時に詠んだ歌です。

の香を懐かしみほととぎす
        花散る里をたづねてぞとふ』


※写真は、「橘(たちばな)の花」/無料(フリー)写真素材を使用

※古今和歌集に「五月まつ花橘の香をかげば 昔の人の袖の香ぞする」と詠まれたことから、昔を思い出す花として登場します。


麗景殿の女御(れいけいでんのにょうご)は先帝との間に子が生まれず、今は寂しい身の上で、妹の花散里(はなちるさと)と暮らしていました。光源氏はかつて花散里と淡い思いを交わした間柄でもあり、姉妹とのおだやかな語らいに慰められます。


【源氏物語11帖に出てくる主な登場人物】

光源氏(ひかるげんじ)
第一部、第二部の物語の主人公。亡き母にそっくりと言われている藤壺の中宮恋をしてしまう。
その後も亡き母・桐壺更衣の面影を求め、様々な恋愛遍歴をたどる。
紫の上も、女三の宮藤壺の姪である。光源氏は藤壺中宮の血縁者に強く心を惹かれる人生だった。

花散里(はなちるさと)
桐壺帝の妃である麗景殿の女御の妹にあたる姫君。
容貌は美しくないが、慎ましく静かな人。長く訪れなくても恨みごとを言わない。
光源氏からは大切にされ、六条院の夏の御殿に住まわせてもらえる。


今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。


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