筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
お花紹介は九州に咲く季節の花がメインですよ。

防人の歌 万葉集/巻20-4323

2025年03月13日 | 20.万葉の花鳥風月

防人の歌 (万葉集より)

万葉集/巻20-4323  作者/丈部真麻呂(はせつかべのままろ)

時々(ときどき)の  花は咲けども  何すれそ
                      母とふ花の    咲き出(で)来ずけむ

【意味】季節が変わるそのたびごとに 花はいろいろ咲くけれど
    どうして母という名の花の 咲き出たことはないのだろう

 ※「とふ」〈といふ〉の転。
 ※「咲き出来ずけむ」〈けむ〉過去の原因推量。
                         〈咲き出して来なかった〉原因を問うている。
 ※この一首は、防人(さきもり)山名郡(やまなのこおり)の丈部真麻呂。
 ※「山名郡」静岡県磐田市から袋井市にかけての一帯。

「万葉の歌」に触れて、万葉時代にタイムスリップしてみませんか。


防人・・・➡「 崎 さき 守 もり 」の意味

古代、筑紫(つくし)・壱岐・ 対馬 など北部九州の防備に当たった兵士。 663年の 白村江 はくそんこう の戦い以後制度化され、初め諸国の兵士の中から3年交代で選ばれ、のちには東国出身者に限られるようになった。

防人歌(さきもりのうた)とは、九州沿岸の守りについた防人の詠んだ歌。 また、その家族などが哀別の情を詠んだものをもいう。 万葉集の巻14・巻20にあります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●嘉麻市05 万葉の歌碑/巻3-0337/福岡県嘉麻市 鴨生公園

2025年03月12日 | 20.万葉の花鳥風月

万葉の歌碑を訪ねて


歌碑の設置場所/福岡県嘉麻市鴨生418番地6 鴨生公園

万葉集/巻3-0337  作者/山上憶良(やまのうえのおくら)

憶良らは  今は罷(まか)らむ  子泣くらむ
                  それその母も    我(わ)を待つらむそ 


【意味】この憶良めはもう帰りましょう 子供が泣いているでしょう
    それにそうそうその子の母も 私を待っているでしょう

 ※「それその母も」という照れくさそうな素振りがよい。
 ※「山上憶良」702年遣唐使として中国に渡り儒教や仏教などの学問に励んだ。のち筑前守に任ぜられて任国に下向。同じころ大宰帥として下った大伴旅人と交遊を深めました。

写真下 歌碑が置かれている鴨生公園の万葉の看板

写真下 歌碑の全景。

万葉の歌碑とは
万葉集の歌を刻みつけた碑が「万葉歌碑」です。 多くの人々に親しまれた万葉の歌を石に刻み、その歌を作った歌人を讃(たた)え、その歌が後の世に残ることを願っているのです。


現在全国各地に設置されている万葉歌碑は2,000基を越えていると言われています。
歌碑の過半数が実際に歌碑が詠まれた場所、または歌碑に関連する場所に設置されており、「歌碑を訪ねる」=「実際に万葉の故地や史跡を訪ねる」ことになります。

私の地元「福岡県」は、大宰府政庁に関係する歌や防人の歌があり、万葉の歌碑も多くあります。
万葉歌碑から万葉の時代にタイムスリップし、万葉人に会える旅へ出かけてみましょう。!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

季節の山野草/サツマイナモリ(薩摩稲森) 3月

2025年03月11日 | 15.季節の山野草

「こんにちわ」

ブログ読者の皆様は、お元気でご活躍のこととお喜び申し上げます。

さて、今日は、「山野草」を写真でアップします。
季節の山野草で癒されませんか。元気が出ますよ。

今日も楽しくお過ごし下さい。

サツマイナモリ(薩摩稲森)
アカネ科 花期/12〜5月


写真は福岡の里山で写したものです。


【一口メモ】
林縁等の木陰でやや湿り気のあるところに生える多年草で、群生することが多い。 江戸時代、伊勢の稲森山で見つけて名付けられたというイナモリソウに似て薩摩の産という意味のようですが、千葉県以西に自生しています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

先週の運動(フィットネスジム and ウォーキング 等) 2025年 3/10

2025年03月10日 | 01.自然(草花等)

 

先週の運動(フィットネスジム and ウォーキング 等)

目標 ❶早歩き、週合計60分以上❷一日の歩数/5,000歩以上

早歩きを含めたウオーキング(散歩)は、健康増進ウォーキング 。
『あと10分 歩いて延ばす 健康寿命』
頑張っていますよ。


先週、出合った福岡の「季節の花」

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●『源氏物語』46帖 椎本(しいがもと) 八の宮の遺言

2025年03月09日 | xx源氏物語

『源氏物語』46帖 椎本(しいがもと)
八の宮の遺言
薫23歳春-24歳夏 薫君の宰相中将時代

[匂宮、宇治を訪れる]
2月末、から宇治八の宮姫君の話を聞き、匂宮は心を動かした。
逢う機会を作るために宇治の夕霧の山荘に一泊し、薫とともに管弦の遊びを催した。
宇治八の宮の山荘はその川向かいにあるので、琴の音がよく聞こえた。
宇治八の宮に便りする。
その返事を匂宮が代筆したのをきっかけに、匂宮と中君の文通が始まるようになった。

[宇治八の宮の死]
宇治八の宮が厄払いのために山寺に入ることになった。
入山前に、姫君たちには「皇族としての誇りをけがすような愚かな結婚はしないように」と教訓を残した。
宇治八の宮は寺で発病し、8月下旬に亡くなった。


巻名は、薫が故八の宮を偲んで詠んだ和歌にちなむ。
「立ち寄らむ陰とたのみし椎が本
        むなしき床になりにけるかな」

※写真は、「彼方神社椎本の古跡」/無料(フリー)写真素材を使用

彼方神社(おちかたじんじゃ)椎本(しいがもと)の古跡
〒611-0021 京都府宇治市宇治東内31
旧国郡:城国宇治郡宇治郷


[薫、宇治の大君に心中をあかす]
ある雪の降る日、は宇治を訪れ、宇治の大君に好意をほのめかしたが宇治の大君は応じなかった。

[匂宮、六君との縁談をこばむ]
翌春、匂宮は宇治への手引きを薫に頼んだ。
夕霧は娘(六君)を匂宮の妻へと願ったが、宇治の中君に夢中の匂宮はこれを聞き入れなかった。
やがて三条宮が焼け、女三宮は六条院に移った。



【源氏物語46帖に出てくる主な登場人物】

(かおる)
源氏物語第三部の主人公。
表向きは光源氏と女三の宮の子どもであるが、本当は柏木と女三の宮の子どもである。
生まれつき体から良い香りを放っており、「薫の君」と呼ばれている。
自身の出生の秘密に悩み、宇治八の宮を訪れ、娘の大君に恋をする。
後に大君によく似た浮舟にも惹かれるが、恋は成就しない。

匂宮(におうのみや)
今上帝と秋好中宮の御子。
六条院で一緒に育った薫にライバル心を抱いている。
容貌は美しいが軽薄。薫の戦略で中の君と結婚するが、浮舟にも心を惹かれる。

宇治の大君(うじのおおいきみ)
宇治八の宮の長女。
思慮深くプライドの高い女性であり、薫からの求愛を拒み続ける。
妹・中の君と匂宮が結婚した後、匂宮があまり通わないことに悩んだ末、病気で亡くなってしまう。

宇治の中の君(うじのなかのきみ)
宇治八の宮の次女。
可愛らしいイメージの女性である。匂宮と結婚して、後に男子を出産する。

宇治八の宮(うじはちのみや)
桐壺帝の第八皇子であり、光源氏の異母弟である。
高貴な身分であるが、頼れる後見人がおらず、
宇治の山荘でひっそりと生活していた。
仏道に通じており、出生に悩む薫と交流を持つ。


今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする