二刀流 (羽生結弦と大谷翔平)

大谷翔平のMLBの試合の感想

05/09(火) H HOU 第二戦

2023-05-10 | 試合の感想
注意事項:いつも大谷専任捕手であるチャド・ウォーラック(31)が脳震盪のIL入り。代わりにマイナーから昇格したメジャー経験の乏しいChris Okey (28) が大谷の投球を初めて受ける。

試合のポイント

・1回表 3.Alvarez, Yに 簡単に2ストライクに追い込んだのに、8球も粘られ、結局、四球。一人の打者に計10球も費やしてしまった。
 大谷投球数 17S/ 22球 22球 S率77.3%

・1回裏 味方先頭打者のWardがわずか1球で打ちに出て、RFフライ。[スタッツ的にはHH[98mph]しているが、角度は打ち上げすぎており(38度)、凡退]
 大谷が登板する試合で、味方打者がまず心がけることは、相手投手に球数を投げさせ、大谷に休む時間をできるだけ与えること。初球に打ちに出る場合は、結果(ヒット)が求められる。

・1回裏 Troutも4球でライトフライ。打者3人中、最も球数を投げさせのが、先発投手大谷のフルカウントで7球という・・・。
 Troutはこの試合までに、ミニスランプに陥っており、この試合を含めても .214AVG .290OBP .321SLG /過去7試合 という状況だった。
 Valdez 7S/12球 12球 S率58.3%

  試合を占うには、1回の表・裏で先発投手の調子(ストライク/ボール)を見るのがセオリー。
 今日の大谷投手は、ストライク先行で2球で打者を追い込むことが多く、気合が入っていた。序盤左腕Valdezはストライク率が低く、攻略できる可能性はあった。ノーチャンスではなかった。
 では、一体どうだったのか? 
 エンゼルス打線は、Valdezの見送ればボールのCutterの見極めが全くできずに、初球から空振りしまくり、投手有利の状況に自らしていた。完全に墓穴を掘っていた(試合中に修正できなかった)。
 本当に見ていて、腹立たしいほどに、大谷投手のためにボールをよく見たり、球数を稼ぐこともできず、非難に値する内容です。
  ちなみにValdez投手がフルカウントになった打席が3回ありましたが、そのうち2回は大谷投手の打席というのは、悲しくなりますね。(1回裏 7球、4回裏 6球)
 その4回裏の大谷の打席、CFライナーのあと、Rendonがわずか3球でSSゴロに倒れ、試合を分けた運命の5回表へ。(当然ながら十分な休息と準備が出来ていなかったと思われる)
 
  大谷投手の傾向として、過去2試合はHRを打たれ、複数失点を喫しましたが、実は、その反対側の打者大谷は、2試合続けて3安打し、数多く出塁していたわけです。
 『打者大谷の活躍が、投手大谷を苦しめる』という如何ともし難い状況になっていました。

  これ以外にも、前回のSTL戦でも、2回表の先頭打者の正面の二塁ゴロで、ソロHR[同点]で大谷を援護したはずのDruryが痛恨のエラー。
 最近は味方選手に足を引っ張られことが多いのに、皆さん気づかれるでしょう。

  今日の試合でも、2回表2out無塁から空振り三振で終了のはずが、新人のOkey捕手が後逸し、振り逃げ(記録はWP)、
 また、4回表の1out無塁からTuckerに同じくOkey捕手による「打撃妨害」で出塁と、味方のミスが相次ぎ、投球数が必然的に増えてしまいました。
 そして経験の浅い捕手なので、いつも以上にHOUに盗塁を仕掛けられました。
  本当にありえない。エンゼルスは今季非常にエラーの多いチームになっています。エラーの付かないミスも多い。
 確か、エンゼルスはエラーで出塁したランナーに得点を許したことが、最も多いチームだったはずです。
  
  5回表の大谷投手のアクシデントですが、先頭打者のLF大フライの後の四球の場面で、投手コーチはマウンドに行くべきだったと思います。
 明らかにフォームがおかしく、力感がなかった。
 現在のエンゼルスの投手コーチは現地のエンゼルスファンからも無能の烙印(過去の複数の味方投手の癖の見分け)を押されており、嘲笑の対象です。
 今回、時間を取り、間を持たせる事ができたはずです。大抵、指のマメ、(今回は爪)、潜在的な怪我など、一番近くで、一番多く投球を見ているわけだから。
  
  また、大谷投手が登板する試合は、エンゼルスが先取点を取ると、その後、追加点を取る努力が皆無になる傾向があります。(早打ち、追い込まれても粘らない・・)
 当然、今回もルーキーのNetoの初HR(ソロ)だけで満足するべきではなかった。
 エンゼルス打線は、シチュエーション・バッティング(状況に応じた打撃)が全く出来ない。進塁打も打てない。追い込まれても大振りしてしまう。本当にもどかしいですね。
  例えば、低年俸のレイズは打点を上げるのが上手く、野手のいない場所にゴロを転がすのがうまい。エンゼルスは、0out三塁。1out三塁の場面で得点できない事が多い。
 新加入のRenfroeやDruryを見てください。一発はあるが、低めの変化球の見極めが出来ず、ヤマを張って初球からボールを振りに出て、投手有利のカウントを自ら演出してしまう。
 Renfroeはダブルプレイで、MLB最多タイ、AL1位ですよ。
 逆にUrshelaはコンタクトヒッターで、当てるのが上手く、率は残せます。

  好投手を打ち崩すのが無理なら、球数を投げさせ、早期降板を目指すというのが野球のセオリー。それが全く出来ないエンゼルス打線(大谷以外)。
 
  いずれにせよ、3安打1得点ではまず勝てない。本来の大谷投手のランサポートであれば、今日は4-3で勝利していたはずです。

LAA ランサポート[今日の試合前の時点]
 先発        2021     2022     2023 
1.大谷翔平      4.25       3.64     4.20 ←チーム内最少
2.Patrick Sandoval*  3.99       3.36     6.49
3.Tyler Anderson*   3.57[PIT/SEA] 5.52[LAD]  6.08
4.Reid Detmers*    3.27     5.06     4.83
5.José Suarez*    3.84     3.78     5.24
6.Griffin Canning   5.30     欠場      5.40

  信じられないかもしれませんが、大谷投手が7回3失点でQS以上の先発投手として責任を果たしたにも関わらず、大谷を批判しているエンゼルスファンがごく一部でも居ることです。
 エンゼルスのRedditは他球団のファンも潜入しているので、判別は不可能ですが、それでも非常に不快ですね。
 
  皆さん、今日の試合はどう感じられたでしょうか。

 ポジティブな点としては、大谷投手が早期降板せず、7回までしっかり投げて、ブルペンを楽にさせたことです。
あとを引き継いだWantz投手が2回を投げ、ブルペンを休ませることが出来たのは、半日後のデーゲームにとって、大きいことでした。
一つ言えることは、今日の試合を経ても、HOU打線は本来の調子ではなく、元気が無いように見えます。成績では相対的にはMLBでも下位になり、打撃不振です。
 大谷選手は爪の問題がなければ、デーゲームも出場するのではないでしょうかね。(翌日は試合がないので)
HOUのシリーズを取れるかは、常に先発投手が試合を作るかどうか、つまり、右腕のGriffin Canningの出来不出来にかかっています。

大谷翔平のワーストシナリオ

2023-05-10 | 大谷翔平の移籍先
 これは日本メディアなどで報道されて、よく知られたことですが、エンゼルスはトレード期限以降の大谷選手のノベルティグッズを制作していない、配布する計画がないそうですね。
これは当然です。エンゼルスが大谷選手をトレード移籍させる可能性が極めて低くても、移籍した選手のノベルティグッズは配布できないし、廃棄せざるをえない。
 違う報道では、アナハイムスタジアムの球場内の広告契約は最低3年だそうです。[2018、2019、2020]でワンパッケージだとして、「2021、2022、2023]で今季が最終年です。
大谷選手が移籍したら、2024年以降、日本企業がエンゼルス球場内に日本向けに出す広告は、無価値になります。(理由:エンゼルスの試合など誰も見ない)

 エンゼルスにとって、“金のなる木”である大谷翔平との実現性が極めて低い契約更新は、どうしたらいいか? どのようなシナリオがあるか?

 結論からズバリいいますと、大谷翔平のFAの価値を下げる、つまり、選手起用で酷使させ、怪我で長期離脱させる ことです。
そんなバカな!? と思われるかもしれませんが、

1.FA移籍先となる他球団にとって、30代前半から30代後半の高額のFA長期契約となり、怪我で今季離脱した場合、FA獲得の正当性、モチベーションが間違いなく下がります。
 他球団にとって、FA獲得から手を引かせれば、大谷選手が怪我で今季離脱しても、元からポストシーズンが難しいエンゼルスにとって大成功なのです。

2.大谷翔平自身に、「(怪我で) チームに迷惑をかけた。エンゼルスでもう一度やり直したい」という間違った思いを抱かせること。
 大谷選手はチームプレイヤーであり、最も献身的な選手です。万一、FA権を放棄して、居心地の良いチーム残留を選択すれば、エンゼルスにとって大勝利、日本人にとっては大敗北です。
 
  仮に今季怪我で長期離脱した場合でも、世界一“野球に人生を捧げている”人間である大谷翔平との契約を望む球団はいるでしょう。彼の選手としての価値、広告価値は代替不可能だからです。
 移籍先の球団は、新たに複数の日本企業との条件の良い契約を獲得し、1億2千万人の新規ファンを獲得します。
 現在、大谷翔平はベースボールのアイコンであり、母国である日本だけでなく、親日の台湾や反日の韓国ですら巨大なファンベースが存在します。

 現在、エンゼルス球団は“勝利”という美名のもとに、チームの休息日に関係なく、大谷翔平を「中5日」で、わざわざ先発を組み換え出場させています。(同じ扱いはSandovalのみ)
すでに3月末に開幕してから、一ヶ月以上、41日、37試合が経過しましたが、この間、チームが大谷翔平に休息を与えたのは、わずか 2日のみ です。

 今季重要なファクターが他にもあります。

・WBCで、シーズン開幕以前に1ヶ月程度、最高レベルの負荷がかかっている。(大谷翔平は出場した選手最長の決勝まで、二刀流で戦った)

・時短目的で試合に導入されたピッチクロックは、今季、投手を苦しめている。(特に先発投手、高齢投手)

・FA権前の最終シーズンで、ポストシーズンに是非、出場したい、という思い。

 怪我をするリスクは、そこかしこに転がっているわけです。
 
  エンゼルスは、大谷の性格の良さや献身性を悪用して、大谷を使い潰してもいいわけです。
 大谷が怪我で離脱した場合、短期的には興行価値が損なわれるが、FA移籍の価値を損なわさせ、エンゼルスの利益となるのです。
 陰謀論のように聞こえるかもしれませんが、大谷選手がチームに残留するには、それしか可能性がないわけです。
 今季、エンゼルスが万一、ワールドシリーズで優勝しても、大谷残留の芽はありません (長期的な“常勝球団”が求められるので)。
 
  大谷選手の試合ごとに一喜一憂している人も多いでしょうが、今季、無事、健康で、コンディション良く過ごしてほしいと願っているファンも、また多いのではないでしょうか。
 確か、ダルビッシュ選手がドジャースに移籍した際、「こんなに簡単に点が入るんだ」と驚いたコメントを残していましたよね。
 大谷選手は他球団に移籍するほうが、酷使による怪我のリスクが減り、選手寿命が伸び、通算成績も向上するのは確実です。

  また、MLB最悪のオーナーの一人である守銭奴アルテ・モレノに、日本人や日本企業の関連収益を与え続けるのは、腹立たしいことこの上ない。
 彼は少なくともFA移籍で金を使っているじゃないか、という擁護する人もいるかもしれませんが、高額長期のFA契約は、元が取れなければ、チームとしての負債になり、
 年俸総額を圧迫し、チーム編成に長期の悪影響を与えてしまいます。(エンゼルスはこの例で枚挙にいとまがない)
  別の例では、カネを出さないオーナーだと、球団経営は“頭”を使うしかなくなるので、遅かれ早かれ、それなりに上手くいきます。

久々の投稿

2023-05-10 | 試合の感想
 久しぶりにMLB・大谷翔平選手の関連記事を書いてみます。

 2021年シーズン以来、約二年ぶりですが、大谷翔平選手の存在は当該シーズンのMVP獲得以降、MLBの顔となりましたね。
昨季の2022年シーズンは、NYYのアーロン・ジャッジがHR記録更新でMVPを獲得しましたが、自分の評価では大谷選手は盗まれたというものです。
なぜなら、MLB機構側がジャンジのHR記録更新を後押しするため、シーズン途中からヤンキース戦のみ“飛ぶボール”を使用させていたという、検証記事が出ていたからです。
これは、スポーツとしてはありえないことでした。こうした検証記事が出ること自体、米国メディア、特定のジャーナリストの奥深さがあるわけです。
しかし、そうした裏事情を一般人やライトなファンは知らない。

 二年経過して、大谷選手もエンゼルスも大きく変わりましたね。
大谷選手は、皆さんご存知のように今季終了後、FAになります。(これはFAが控えていた昨季のジャッジと同じ)
自分の中の結論から言いますと、大谷選手はエンゼルスと契約更新はしないでしょう。ほぼ100%といっていいです。
契約更新するなら、昨季、あるいは今季開幕までに契約更新していたはずです。彼の代理人もエンゼルスとの契約を急がない方針(つまり、拒否している)。
 また、今季の成績に関係なく、大谷選手をトレード期限までに出すことをエンゼルスは興行的理由からしないでしょう。
万一、今季、ポストシーズンに進出したとしても、毎年、リーグ優勝を争い、ワールドシリーズを戦うチームではないので、大谷選手は移籍することになります。
(他球団の選手、例えば、STLのヌートバー選手や、NYYのジャッジ選手などのコメントを見ても、大谷選手が移籍する前提でコメントを残しています。)

 今季最悪のエンゼルス関連のニュースNo.1は、MLB最悪のオーナーの一人であるアルテ・モレノが球団売却を取りやめたことです。
これで大谷選手が、エンゼルスに残留する見込みはなくなりました。

 エンゼルスはどういうチームかというと、彼らの試合を見るのは、楽しみや喜びではなく、苦行でしかありません。特に日本人にとっては。
大谷選手がFAで移籍したら、ファンの多くは、移籍先の球団のファンになり、本来の野球の喜びが戻ってくるでしょうね。(地元のエンゼルスファン以外)

 現在のエンゼルスの立ち位置はアルテ・モレノによるところが大きい。諸悪の根源といっていい (野球に対する愛はあるが、野球のことをよく知らない。)
彼がしたことは有能だったスカウトを解雇し、マイナー組織をコストカットで弱体化させ、球団を強くすることよりも、収益を上げることでした。
エンゼルス球団幹部は、その出身組織である看板屋の身内や大学の同窓生であるYESマンばかりです。(野球組織の経営経験がない素人)

 事実、スカウトが弱体化したせいで、ドラフトの有望株の見定めができなくなり(中南米へのコネクションも失う)、
マイナーで選手を育成できないため、MLBまで到達できない、到達しても定着できない、ということが日常です。(選手に対する待遇も非常に悪い)
つまり、今後、数年間はマイナーから最低年俸で拘束期間の長い有望な選手が出てこないということです。
これは大谷選手にとって、長期契約の価値が乏しいことになります。(若手がトレードの駒にもならず、FAで金を払って補強するしか道がない)
 アトランタ(ATL)を見てください。若い有能な選手を比較的低年俸の長期契約で固定化し、最も金ががかる先発投手は自前で育てています。
同一地区の低迷期があったシアトル(SEA)ですら、若い活きの良い先発投手が複数、台頭してきています。

 エンゼルスはオーナーが変わらないので、経営方針が変わらず、毎年同じことを繰り返して、負け越しているのが現在地であり、将来なのです。
複数のGMや監督を変えても、結果が変わらない、大谷選手も組織としてのエンゼルスの限界を自ら痛感されていることでしょう。