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しらける国からはソルジェニーツィンは生まれてこない。NHK「ソルジェニーツィンと政治家」

2011年08月07日 23時20分15秒 | 文学・思想
日本では具体的な物と金がものを言う。
文学や思想など目に見えないものの力を感じない国民に成長してしまった。

漫画・暴力・セックス・ゲームなどおよそ分化とはことなるサブカルチャー的なものが主流に成り得る。

自分たちの自我が抑圧されることに対しては敏感であるようで居ながら、自分より力のあるものには対決姿勢をあらわにすることはなく。弱きをくじき強きを助ける。

日本人はお互いが共同体としての意識は乏しい。たとえ災害時に物資や義援金が届こうとも、それは見せかけの親切なのであって、災害がなければ繋がることはないのである。

日本の文学で愛されるのは、せいぜい太宰治であるだろうが、日本の文学史上に道を強く説く脅威同体的な作家も現れることはなかった。

ソルジェニーツィンの名作『収容所群島』も出版されていないのである。

国土の狭い日本の中では、未知の土地というのは存在しないし、人間の苦しみもたかが知れていると言える。

目に見えイメージできる世界でしかない。想像をたくましくする必要もないのである。

しかし、日々起こる自然災害によってこの国の現状も大きく変わってきた。

通信や交通機関が北から南のはしまでその日の内に移動できる。
救援には便利であるが、人々はいつのまにか、他人を必要としなくとも良いという考えに犯されているのである。


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