賢(さか)しら。私のイメージで賢(かしこ)さそのものに賢しらがあるように思えてならない。
科学の時代は、迷信を排除し、何か自然の真理を掴んだように考えがちだが、自然は人間よりもはるかに奥深く、自然が人間を作り、人間が自然を作ると言うことはありえない。
そう考えると賢さというものが賢しらであるというふうにも考えられる。
人間のやることは予測されている。
私は年に三回ほど草刈りをする。春、夏、秋の三回、雑草が春の伸び盛りに一度刈り、夏場に更に伸びきったときに一度刈り、秋口にまた伸びきったのを一度刈る。
農薬を撒かないだけに雑草は元気がよい。野菜もこれほど元気が良いと楽だが、そうは行かない。
これは我々が求めるものには労苦を伴うように仕組まれているのである。
金塊は少なく、鉄は多いのである。
雑草を雑草バーナーで焼き尽くそうと考えるが、畳10枚ほどの畑でも燃料費がかなりかかってしまう。世界中の雑草をバーナーで焼き尽くすには世界の経済力を総動員してもまだ足りないであろう。
つまり、ガスなり石油なりの埋蔵量とそれらを使い切る量との関係も最初から自然は段取りを取っているのである。
それらが地上に現れ、埋蔵された地下資源をどれだけのエネルギー量で地上に掘り出さねばならないか、そのものがどの程度の価格に落ち着くかまで自然は段取りをとっている。
人間がどのような数を発見し、どのように計算するかも、段取りを取ってくれているのである。
ある程度の量を超えてエネルギーを得ると、地球の気候がどの程度狂い、地震がどの程度発生するかという段取りまで自然は用意してくれているのである。
だから、人間の賢さはすべて読み尽くされている。矩を越えると越えた分人間にしっぺ返しがくるようなものである。だから、賢しらとは人間のことでもある。
三省堂『大辞林』
広辞苑第4版
科学の時代は、迷信を排除し、何か自然の真理を掴んだように考えがちだが、自然は人間よりもはるかに奥深く、自然が人間を作り、人間が自然を作ると言うことはありえない。
そう考えると賢さというものが賢しらであるというふうにも考えられる。
人間のやることは予測されている。
私は年に三回ほど草刈りをする。春、夏、秋の三回、雑草が春の伸び盛りに一度刈り、夏場に更に伸びきったときに一度刈り、秋口にまた伸びきったのを一度刈る。
農薬を撒かないだけに雑草は元気がよい。野菜もこれほど元気が良いと楽だが、そうは行かない。
これは我々が求めるものには労苦を伴うように仕組まれているのである。
金塊は少なく、鉄は多いのである。
雑草を雑草バーナーで焼き尽くそうと考えるが、畳10枚ほどの畑でも燃料費がかなりかかってしまう。世界中の雑草をバーナーで焼き尽くすには世界の経済力を総動員してもまだ足りないであろう。
つまり、ガスなり石油なりの埋蔵量とそれらを使い切る量との関係も最初から自然は段取りを取っているのである。
それらが地上に現れ、埋蔵された地下資源をどれだけのエネルギー量で地上に掘り出さねばならないか、そのものがどの程度の価格に落ち着くかまで自然は段取りをとっている。
人間がどのような数を発見し、どのように計算するかも、段取りを取ってくれているのである。
ある程度の量を超えてエネルギーを得ると、地球の気候がどの程度狂い、地震がどの程度発生するかという段取りまで自然は用意してくれているのである。
だから、人間の賢さはすべて読み尽くされている。矩を越えると越えた分人間にしっぺ返しがくるようなものである。だから、賢しらとは人間のことでもある。
三省堂『大辞林』
さかし□ら【賢しら】[0]
(名・形動){□ナリ}〔「ら」は接尾語〕(1)利口ぶること。いかにもわかっているというふうに振る舞うこと。また、そのさま。「―を言う」「―をする」「―な顔つき」
(2)自分の考えで行動すること。「大君の遣はさなくに―に行きし荒雄ら沖に袖振る/万葉{三八六◯}」
(3)差し出口をきくこと。「―する親ありて、思ひもぞつくとて、この女をほかへ追ひやらむとす/伊勢{四◯}」
(4)でしゃばること。また、そのさま。「まだ夜は深からむものを。葛城の神の―にや/狭衣{四}」
さかしら□ぐち【賢しら口】[4]
利口ぶった口ぶり。「―をきく」
さかしら□びと【賢しら人】
でしゃばる人。利口ぶった人。「―すくなくて良き折りにこそ、と思へば/源氏{手習}」
広辞苑第4版
さかし‐ら【賢しら】
(1)かしこそうにふるまうこと。利口ぶること。万三「黙(もだ)をりて―するは」。「―な口をきく」「―を言う」
(2)自分から進んで行動するさま。万一六「大君の遣はさなくに―に行きし荒雄ら」
(3)差し出たふるまい。お節介。また、差し出口。賢しら口。伊勢「―する親ありて、思ひもぞつくとて、この女をほかへおひやらむとす」。著聞一○「越前房といふ僧来りて見証(けんじよ)すとて、さまざまの―をしけるを」
―‐ぐち【賢しら口】
―‐ごころ【賢しら心】
―‐びと【賢しら人】
ざ‐がしら【座頭】
(1)首座の人。〈日葡〉
(2)芝居その他演芸一座の頭。座長。特に、人形浄瑠璃・歌舞伎などの一座の主席役者。
さかしら‐が・る【賢しらがる】
□自四□「さかしがる」に同じ。源浮舟「―・る人もあれど」
さかしら‐ぐち【賢しら口】
利口ぶった口ぶり。差し出がましい言動。
○座が白ける
その座の興が醒める。
さかしら‐ごころ【賢しら心】
利口ぶった心。源若紫「なかなかの―なくうち語らひて心のままに教へ」
さかしら‐びと【賢しら人】
(1)差し出がましい人。源蛍「親にはあらでむつかしき御―の」
(2)利口ぶった人。