BOBBY CALDWELL / イヴニング・スキャンダル

今回は昔の雰囲気で邦題を載せてみました。原題がアーティスト名になっている場合（１ｓｔアルバムなどは多い）は必ずと言って良いほど邦題が付いていました。原題とはかけ離れたタイトルが付いている事も多々ありましたが、この作品の邦題は雰囲気あって好きですね。

A.O.R.と聞いて思いつくアーティストは？と聞かれて「ボビー・コールドウェル」と答える人は多いのでは・・。70年代後半から出てきた「都会的な大人のサウンド」とも言えるこのサウンドは多くのロックファンの心を掴んだのではないでしょうか。

僕が彼を知ったのはこのアルバムで、最初に聴いたのが「スペシャル・トゥー・ミー」
流れるようなサウンドの魅力に惹きこまれました。同時に切り絵のようなジャケットにもインパクトを受けました。しかし小学生の僕には他の曲はピンとこない・・・
他の曲の良さが分かってきたのはその数年後の事でした。「カム・トゥ・ミー」「風のシルエット」「テイク・ミー・バック・トゥー・ゼン」こんなにも良い曲が入っていたのかと、その後はすっかり愛聴盤になり20年以上聴き続けています。
このアルバムでの僕のベストは「テイク・ミー・バック～」です。哀愁たっぷりのグッと込み上げてくるものがある最高の一曲。歌詞は少し悲しげ（落ち込んだ自分が幼い頃を回想する）なのですが、最高に曲とマッチしています。
またこのアルバムの良いところは全体の構成です。特にＢ面の流れは完璧です。
しっとりと「カム・トゥー・ミー」から始まり、メロウな「風のシルエット」
その後にビートの聴いたインスト「カリンバ・ソング」からグッと落として「テイク・ミー・バック・トゥ・ゼン」、そしてラストはあっさりしたデザートのような「ダウン・フォー・ザ・サード・タイム」がフェードインで入ってくる。この流れは時を忘れます。
そして何より歌がウマイ！！
その後のアルバムも聴き、好きな曲（ハート・オブ・マイン、オープン・ユア・アイズなど）もありますが、アルバムでのベストはコレですね。

あと余談になりますがこのアルバムがT.K.レーベルから出ているのは以外でした。T.K.レーベルと言えばK.C.&ザ・サンシャインバンドのイメージが強いので・・・
両親が移住したのがマイアミで、彼もマイアミを本拠地にしていたかららしいですが。