サウンド・ナチュラーレ 工房猫のつぶやき

工房猫の作業の日々。某有名弦楽器サロンで見習いの時の話を絡めて、オーディオ関係の作業や音楽について書いています。

ヴァイオリン・グリースの状態

2012-06-29 16:36:28 | 弓のグリース

工房猫です。

 

ユーザー様から、弓のグリース、ヴァイオリン・グリースの状態についてご連絡がありました。

 

現在、ヴァイオリン・グリースをご利用の方はお気づきかもしれませんが、

グリースの色が、冬や春の時期よりも黒っぽくなりました。

それは、基材であるシアバター(100%ナチュラル)の融点が低い為に、ちょっと

ゆるくなっております。

基本的にグリースの作用に異変があるわけではありません。

また寒い時期になりますと、白っぽくなります。

自然なものを使うと、ちょっとした手間(かき混ぜたり)が必要になります。

ご理解いただけると幸いです。

 

 


ヴァイオリンの音と金属の音

2012-03-04 06:51:07 | 弓のグリース

工房猫です。

 

だいぶ暖かくなってきましたね。でも昨夜は寒くて、ちょっと油断して外出してひどいめにあいました。

夜はやっぱり寒いですね。

緩んでくるのを待つのが何とも春を待ち遠しい感じで好きです。

 

 

さて、先日、新潟の弦楽器工房さんから、アジャスターの注文をいただきました。

数年来のお付き合いです。

「きれいな音」を追及。

 

余計な音はいらない。

 

ご存じのとおり、弦楽器は木製です。裏板はスプルース(杉)、表板はメープル(かえで)。

そこにさまざまなパーツが関わってきます。

弓に至っては、馬の毛。

先日書いた、銀の輪っかなんてものも。

そして忘れてはならないのが、弦。

昔はガット(つまりはいきものの腸)ですが、バロックから近代になって、ガットが長持ちつまりは

強く、そして音色も大きく、コンサートホールでの演奏にもついていけるようにと

どんどん改良されていったんだと思います。

 

きらきらのゴールドのめっきのE線。

それだけでなく、AもDもGも金属でカバーされています。

細かい仕事です。

 

どんな弦がいいですか?ってよくお聞きになる方がいますが、

どんな音を出したいですか?ですよね。弦でかなり変わってくる。

 

すべての弦を試してみたいですが、弦もかなり高級でお高いです。

 

弦を変えたんだけど、どうもいまいちしっくりこないという方は、

せっかく高い投資をしたのだから、江川工房のヴァイオリン・グリースとか

を試してみるのもいいかもしれません。

弓のつけねのボックスに入っているねじにつけるだけ。

とっても簡単です。クリーム状態になっているので、ヨウジでちょこっと

みみかきひとさじもいりません。

期待していたとは違う音が、無くなって、マイルドになると思います。

そんなに高価ではありませんので、ぜひお試しあれ。

 

http://www.egawakobo.jp/shopdetail/004001000004/

 

送料無料キャンペーンやってます。


7月オーディオ講座&ヴァイオリンパーツ体験

2009-07-13 13:29:43 | 弓のグリース
今日は本格的に夏の日差しですね。

肌に突き刺さるというのはこういうことですか。

猫は毛だらけで、暑そうと言われますが、だいたい6月中には

ふかふかな冬の毛は抜けて、すっきりしています。

うちの猫の一員、タマちゃんは(多摩ニュータウンからもらってきたので・・・タマです。)夏と冬では別人(別猫)です。
冬はふかふかで本当に抱っこしていてぬくぬく。

夏はケがすっかりなくなって、さらさら、首のあたりなんて本当に
すっきりしちゃってて、すごしやすいと思います。

でも見た目は、冬のタマちゃんのほうが可愛いので、夏になるとちょっと
イメージダウンです。


人間も、猫のように毛が抜けたら、ちょっと貧相ですよね。


さて、夏の工房はさわやかです。庭の柿の木が暑さをしのいでくれます。

おかげさまで、スピーカーエッジの売り上げも先月よりは伸びて

きております。お気に入りのスピーカーの修理をご自身でするなんて

とても素敵なことです。ぜひまだ読んでいない方は

「エッジはぼろぼろ!」月刊Stereo7月号を見てください。



さて、本題のオーディオ講座ですが、7月は18日土曜日です。

以前と同じく、10時からヴァイオリンパーツの体験会、

そして、11時からはオーディオ講座です。

10時からの会は、予約制です。もしご予約の方がいらっしゃらない

場合は、11時からのオーディオの会だけになりますので、

お気をつけください。

オーディオの会は、いつものように予約しなくても必ずあります。

前回も遠くから来ていただきましてありがとうございます。

いつものお気に入りのCDを持って集まってくださいね。



日程:7月18日土曜日 
会場:かふぇ&ほーる with遊 ジョイントホール
   10時~ ヴァイオリンパーツ体験会
   11時~ 究極のニアフィールドリスニング オーディオ講座
        講師:江川三郎 オーディオ評論・研究家


会費:ヴァイオリンパーツ体験会 無料
   オーディオ講座 有料 1000円(飲み物代別途)



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大人からだってヴァイオリン

2009-06-30 03:07:38 | 弓のグリース
今日は踊れて喋れるバイオリニスト高橋卓也さんが主催する「今更聞けない、誰も教えてくれないレクチャーコンサート」というヴァイオリン講座に同行させてもらいました。

わたくしもヴァイオリンの毛替を見習いでやっていた頃、やはりヴァイオリンを鳴らせないと無理でしょう…と、少しだけ習ったのですが、予定外の妊娠出産子育てが2連チャンで全く時間に余裕が無くなり中断してました。

今回、高橋さんの講座を見て、もう一度やろう!なんかヴァイオリンはやはり素敵、楽しそう!と感じました。

雨にも関わらず、6名の方々が集まりました。

まだ1年未満の方から5年、または教えている方も。

そんなばらばらな状況にも関わらず、高橋さんの教えることは、共通な事。

なるほどな~。全く素人な私もうなりました(うなって当たり前ですね。)

高橋さんが伝えるには…
ヴァイオリンを弾くにあたって使う筋肉は普段とは全く違う。その筋肉を少し鍛えることにより、より楽に弾けて、そしてより楽しくなる。

確かにすでに大人になってからバイオリンを嗜みはじめた人にとってはかなりキツイ姿勢。

特に箸より重いものを持ったことが無いガールズにはきついですね~。


そういえば千住真理子か堀米ゆず子さんだったか、音大に通う電車の中で筋トレしたと黒柳徹子さんに話していました。

身体が出来れば、楽になる。


いろいろな基本的な指導の他に、参加者の方から出た質問。

カヴァレリア・ルスティカーナ弾くにはどうすれば?

質問をかみ砕く高橋さん…。

   『メロディーのきれいな曲ですよね。・・・

    きれいな曲は強くでは無く、優しく弾く。優しく弾くのは難しい。
    皆さんは通常耳から聞こえる音以外に目から受けている情報が
    すごいことを知っていますか?
    また骨伝導のように聞こえる以外に波動でを受けています。

     優しい曲を弾く時に電気を消して目からの情報を無くして
     みると音がわかります。』


美しいものを追求するにはいろいろな角度から見たり聴いたりするのだということですね。

とっても勉強になりました。ぜひ次回も参加したい。

時間が押していたので参加者にはサウンド・ナチュラーレのバイオリン・グリースをプレゼントしました。感想が楽しみです。(みなさん~忘れずに使ってみてくださいね。)

雨はますます激しくなりましたが参加者の皆さんはアフターランチならぬアフタヌーンティーを楽しみに行かれました。

私はベビーシッターに子供達を預けての参加だったので、時間がなくてお茶に参加出来ませんで残念でした。

個人レッスンもされているようですが、こういったレベルの違う人達が集まって
やる公開レッスンもいろんな意味で刺激がありますね。





ハーフベーグル肩当ての紐の改良

2009-02-04 10:58:34 | 弓のグリース
肩当ては以前も書いたように、だいぶ前から工房の作品として

市販していたのですが、工房猫の育児休暇もあり、しばらくお休みして

おりました。

最近また、ふつふつとお客様が集まっていただいており、

鹿皮にこだわった作品として、改良できるポイントで、

紐がありました。

ヴァイオリン本体のエンドピンと、f溝の脇のエッジに引っ掛けるので

普通のゴムやまたは髪どめのゴム、または生ゴムといろいろあります。

都内のヴァイオリン工房の方から、これは普通の髪留め用のゴムで

十分という意見もありましたが、やはりこだわりたい部分です。

そこで、以前から使っていた紐に改良をくわえました。


鹿の皮と、牛の皮も部分的に使いますが、使い勝手がいいと思います。


評価版もありますので、ぜひお気軽に貸し出し希望をご連絡ください。


カノン 「鹿音」


詳しくはこちらのホームページにて


サウンド・ナチュラーレ「江川工房」
http://www.egawakobo.jp/

あけましておめでとうございます。

2009-01-03 10:34:02 | 弓のグリース
明けましておめでとうございます。

工房も4日までお休みです。

発送は5日以降になりますので、ご了承くださいませ。



江川工房の初の工房猫発案の商品。

ヴァイオリン肩当てにビオラ肩当が登場します。

ヴァイオリン用は長さが10センチですが、

ビオラ用は長さが11.5センチになります。


と言っても人の肩はさまざまですので、どちらか

お好きな方を選んでいただければ幸いです。



この肩当を販売当初に購入してくれたのは

弓新くん。今はいろいろな

コンクールでも入賞されているようですね。

「この曲がり具合がいいんだよ。」とまだ声変わりも

していない彼は語ってくれました。

きっと彼も大きくなって、声変わりもして

持つヴァイオリンも、オールドの素敵なヴァイオリンに

変わっていることでしょう。

でも、もしかしたら肩当だけは、同じものを使って

くれているかも?

そんな期待をしております。



弓新くんも認めてくれたヴァイオリンの肩当。

カノン 「鹿音」

100% 鹿皮で出来ています。

詳しくはこちらのホームページにて


サウンド・ナチュラーレ「江川工房」
http://www.egawakobo.jp/

Mini コンサート

2008-11-27 00:04:20 | 弓のグリース
これも勉強と、週末にベルリンフィルのVn演奏者のミニコンサートへ足を運びました。

江川先生もご一緒です。


場所は杉並公会堂。

江川工房からも徒歩圏のホールですが、雨だったので車で送ってもらいました。

以前、代々木のアルテ工房に見習いでいた時に、面識のある奏者だったので

それもあって安心して行きました。

ホールといっても、スタジオがたくさんあって、その中でも1階のスタジオAが

コンサート会場となりました。

真四角の箱ではなくて、微妙に傾斜した天井、そして局面のある壁。

なかなか音響的にはいい設計です。


ところが・・・ピアノの調律がだめでした。

ああ、残念。

工房猫も子連れコンサート企画を年に10回ほどやっています。

子連れだからといって、ピアノが調律されていなかったでは、

頭っから、気持ちが悪いです。


でも、バイオリンのシュルツさんはめげずに演奏されておりました。

リベルタンゴがよかったな。


演奏終わってから、江川工房のヴァイオリン・グリースをプレゼント。

最初につけておけばよかったねとなりました。


http://wwwz.fujitv.co.jp/events/classics/berlin/index.html

コンサートはすべて完売。すごいですね。



江川工房のワークショップ。

来月は12月13日(土)11時からです。

場所は かふぇ&ほーる with遊 会費は1000円です。

このように、マニアから初心者にも優しく教えてくれる江川先生です。

ご来場お待ちしております。

ご希望があれば、ヴァイオリングリースやアジャスターの試奏もできます。

江川工房 サウンド・ナチュラーレにて。貸し出しも受付中です。

http://www.egawakobo.jp/






コントラバス

2008-10-31 07:52:56 | 弓のグリース
またまたまた工房訪問。


江川工房からもそう遠くないところに弓の工房があると聞きました。


さっそく、メールでアプローチ。しばらくしてお電話したら、

今週末は弦楽器フェアだから、会うなら今来て!と言われて

さっそく、行って来ました。


こうやって興味を持っていただくなんて、それだけでうれしい。


とあるマンションの1角。あれ、なんだか葉巻のかおりがする。

それともニスのにおい?

そうしている間に、オーナー登場。

ああ、なんだかかっこいいですね。職人さんって本当に

雰囲気がお持ちの方が多くて、つい絵に描きたくなってしまいます。


部屋に入り、早速グリースを試してもらいました。

それもコントラバスで!

低音が響きます。素敵な楽器で試してもらっただけで感動もの。


ずむずむとまずは塗っていない弓で。それからまたずむずむと

塗った弓で。

私の感想では、音がとてもふくよかになった感じ。

波形でいうと、音の中腹が丸く大きくなりました。

そして・・・オーナーは。

「うーん」 

厳しい感想でした。

そういうときもあります。 

「直接、弾き手に売り込んだほうがいいよ。」と明るくコメントして

くれました。そう・・・私はめげません。

だって、コントラバスにもちゃんと効くってことが私の耳にちゃんと

届きましたから。これはますます自信がつきました。


そして、なぜかこちらのオーナーからCDのプレゼントを頂きました。

それも、あの斎藤哲さんと井野信義さんのDuoのCD。「SoNAISH

購入もこのサイトで出来るみたいですね。

http://contrebasse.haru.gs/

なんだか、ひさびさにじんわり聴いてしまいました。

うちの赤ちゃんもこのCDが気に入ったようです。赤ちゃんは

うそつきません。

ぜひ、ご本人にお会いしたいと思いました。

しまった先週の阿佐ヶ谷Jazz Streetに出演されていた。残念。

コントラバスってこんなに表情豊かなんですね。

うれしい収穫。

オーナーありがとう。

また遊びに行かせてもらいます。


サウンド・ナチュラーレの弓のグリース。

只今送料無料キャンペーン中です。


http://www.egawakobo.jp/




大きな楽器

2008-10-24 08:16:08 | 弓のグリース
またまた、工房訪問記。

紹介もあって、代々木のベース専門の工房に行きました。

以前から、ヴァイオリンとコントラバスではぜんぜん扱い方が違うのよと

聞いていました。「コントラバスの工房は大工さんの工房みたい」って。

イメージしていたのとはちょっと違いましたが、確かに男世界。



入ってそう思いました。でも確か新日フィルには女性のベース奏者がいたなあと

思いだしました。


ここのオーナーは、「お客様の判断が一番!」と押し付けがないのが魅力みたいです。

とても誠実そうで、こちらが提案したヴァイオリン・グリースも丁寧に

試してみるねと購入してくれました。


私としては、ベースでの響きをその場で聴きたかったので(欲張りですね。)すが

次回遊びに行った時に聴かせてくれるかな。

世界各国のクラシックのみならず、ジャズ界の重鎮がここの工房を

訪れるそうです。本当に心強い工房でした。



弓にグリースつけてみませんか?

とても弾きやすくなるのはもちろん、音も変わります。

サウンド・ナチュラーレ http://www.egawakobo.jp/

弓のトリートメント

2008-10-10 04:25:38 | 弓のグリース
前回、お邪魔した都内の素敵な工房。

そこで、弓のトリートメントのことをおっしゃってました。

そこの弓のトリートメントは、門外不出の技術だと思いますが、

私が1年間(とても短い期間ですが)ある工房でいろいろな弓を見させて

もらって、さわって感じたのが、

これまた、「木は生きている」ということ。

ちょっとしたことでしなりが変わったりします。

師匠がよく熱をあてて弓のそりを調節するのを見ていました。

髪の毛もそうですが、熱を与え形をまっすぐにして急に冷やすと

キューティクルが光ったりします。

この木の竿。細いがゆえに自在に変化するんですよね。

そういえば、あのサルトリの弓もある年代からは、急にがくんと質が

落ちるそうです。

それって木材をどこから仕入れていたこととかもあると

思いますが、職人にとっては辛いことですね。

きっとサルトリさんも悩んだだろうと思います。


話しは変わって、フェルナンブーコは貴重な木材ですが、

こう自然破壊が続いては、ヴァイオリン業界にとってもいいヴァイオリンが

作れなくなる。または補修できなくなる事態が予測されます。

きっと中国では、高度成長期で、かつ文化的にもあがってきて

ヴァイオリン人口も多いでしょうが、ばかすかと工場で作られた

1台1万円、いや数千円のヴァイオリン達、その中で生き残るのは

わずかな台数だと思います。

中国のメーカーの皆さんも、もっと1台1台気持ちをこめて

作ってくれないと、木材に申し訳ないと思います。



そして、あの工房のご主人が教えてくれたことで、すごく納得したのが

「中国製の安いヴァイオリン10台あって、その中でもとてもいい音が
するヴァイオリンが1台あるのは何故?」

「同じ材質で、同じ設定のはずなのに・・・」

「それは、ネックのつけ方が微妙にうねっているからだよ。いい音のする

 ヴァイオリンは必ず、どちらかに曲がっているよ。」


 そう、そうなんです。ついつい、ヴァイオリンはまっすぐネックがついたのを

 曲がっているねえ・・・なんて言ってましたが、そればわざとだったんです。

 
 侮れない中国製ヴァイオリン。


 ところで、工房猫は、以前ヴァイオリンを習っていたのですが、
 
 あまりにも他の猫からのブーイングがひどく。

 やめてしまったのです。

 

 昨日、フジテレビのドラマで「風のガーデン」で中井喜一が多忙な医師生活の

 糧として、夜中ひとり、チェロを弾くシーンがありました。

 こういうシーンにあこがれて、チェロをはじまちゃったりするおじさまが

 増えるといいなあ。なんてついつい楽器業界の人みたいに思ったりしています。

 私も、チェロ始めようかな。きっとチェロなら、他の猫からのブーイングは

 ないかも。猫達は低音域の音が好きみたいですね。

 
 そんなチェロ弾きの方たちにも、江川工房の弓のグリース「ヴァイオリン・グリース」は試してもらいたいですね。

 本当に発音がしやすく、音も繊細に澄んできます。

 価格もお手ごろなものです。


 江川工房まで遊びに来て下さいね。

 近々、江川工房の実験室を都内でやろうかと思索中。

 http://www.egawakobo.jp/