対戦車砲搭載の自走砲には身を潜めて一撃風の悲壮感を感じるが、榴弾砲搭載のそれは、このやろう参ったかという風情が有ると思う。以前作ったビゾン1に続き「2」、2号戦車改150mm榴弾砲搭載自走砲。こっちもアラン製、今はドラゴンから21世紀的模型が出ているそうなのだが何しろ物持ちが良いので例によって在庫整理。しかし、キット、キャタピラにPEを揃えると新規製品より高価だった訳で、バブル時代は凄いことになっていたのだなーと改めて感慨。
キャタピラはその昔タミヤのべスペに使おうと初めて組んではみたものの、繊細すぎて触るとちぎれる状態、こりゃ駄目だと仕舞ってしまった物。おー2号だ同じだと出しては見たが、この2号改自走砲は幅、長さが拡大されており、転輪が6個に増えている。仕方が無いので、アランキャタを適宜継ぎ足してなんとか組み付けた。
2号と付いてはいるがほとんど新規のような改造車体のせいか本物も12両しか作られず、すべてが送られたアフリカの砂漠で果てたとの事。写真もほとんど残っていない。こういうのって、妙にそそられるし作るのも気楽だ。
キット自体の出来はいわゆる簡易レベル。150mm砲の砲身が微妙に丸くなかったり、後は推して知るべしの模型だ。当時のはやりでPEセットまで買ってはいたが、おーいいねと感じたのはジェリカンラック位でむしろタミヤの4号装備品セットの方が使い出があった。
何はともあれ、作ってしまえばこっちのもので、写真なんか無いも同然の車両ということもあり、このやろう的迫力満点の模型になる。何色にしようかと迷ったが、オレンジ色っぽい独特のアフリカ軍団色が塗りたかったのでハンブロールの94番にした。ハンブロールマット色はきちんと艶が消えてしまうので、よく硬化させてからラッカー系クリア(缶で問題ない)で艶を整えるとデカールも貼り易いしハイライトが出て模型の見た目もよくなると思う。
最近、やっと塗れるようになったので人も添えてみた。ドラゴンのセット、ちと大柄かな。居ると車両の大きさが掴みやすくてなかなかよろしいと思っている。汎用の土地なので足元に支え板が丸見えなのはご愛嬌と言うことで。人によっては一体1日掛けるそうだが、私はまとめて4,5人、のべ半日がいい所だ。色々試したがエナメルと油絵の具の併用が確かに塗り易い。後、いい筆だな。