帯状疱疹ワクチン

2023-10-12 22:09:22 | 健康

 

帯状疱疹は、ワクチンで予防できます。
ワクチンには、感染症の原因となる細菌やウイルスの病原性を弱くしたものや、成分の一部を取り出したもの、また病原性を全くなくしたものがあります。ワクチンを体内に接種すると、そのワクチンの成分(細菌やウイルス)に対しての免疫力を高め、病気の発症や重症化を抑えることができます。
帯状疱疹の予防には、主に50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。水ぼうそうにかかったことがある人は、すでに水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得していますが、年齢とともに弱まってしまうため、改めてワクチン接種を行い、免疫を強化することで帯状疱疹を予防します。予防接種は帯状疱疹を完全に防ぐものではありませんが、たとえ発症しても症状が軽くすむという報告があります1)

帯状疱疹は、脊髄から出る神経節という部位に潜んでいる水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスが活動を再開することで発症します。ピリピリと刺すような痛みから始まり、続いて小さな水ぶくれ(水疱:すいほう)と発疹(ほっしん)が帯状に現れることから、帯状疱疹という病名が付けられています。はじめて水痘・帯状疱疹ウイルスに感染するのは、子どものころがほとんどですが、その時には水ぼうそうとして発症します。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは脊髄から伸びる神経節にじっと潜んでいます。健康で免疫が維持されている間は、水痘・帯状疱疹ウイルスの活動は抑えられ、病状を呈することはありませんが、加齢や疲労、ストレスなどにより免疫力が低下すると、ウイルスが再び活動を開始し、増殖したウイルスは、神経の流れに沿って神経節から移動、皮膚に達して、帯状に痛みや発疹が現れるようになります。日本人では80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています5)
帯状疱疹の治療薬としてウイルスの増殖を抑制する抗ウイルス薬が登場し、以前に比べて帯状疱疹の治療は容易になりましたが、それでも治療が長引くケースや治った後にも長期間、痛みが残るケースが少なくありません。帯状疱疹が治った後に後遺症として痛みなどの症状が残ると、日常生活に支障をきたすことがあるため、できれば帯状疱疹の発症を予防し、発症してしまった場合には早めに治療を開始することが重要です。

帯状疱疹の皮膚の症状が治まった後も長期間にわたって続く痛みを帯状疱疹後神経痛(PHN)といいます6)。加齢とともに帯状疱疹後神経痛(PHN)への移行リスクは高くなり、50歳以上の患者さんの約2割が移行するという報告もあります7)
帯状疱疹後神経痛(PHN)によって生じる痛みは、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスが知覚神経を傷つけることによって起こります。ウイルスによって傷つけられた神経の回復には時間がかかる場合があり、特に高齢者では症状も治療も長引く可能性があるため、帯状疱疹の発症自体を予防することの重要性は高いと考えられています。

帯状疱疹の治療が長引いたり、皮膚症状が治った後も痛みが長期間残ってしまう要因の1つとして治療の遅れが考えられます。帯状疱疹では、はじめに皮膚にピリピリ、ズキズキ、チクチクといった神経痛のような痛みや焼けるような痛み(灼熱感:しゃくねつかん)を感じ、その後、水ぶくれ(水疱:すいほう)を伴う発疹(ほっしん)が帯状に現れるのが特徴です。しかし、初期症状である痛みの感じ方は患者さんによってさまざまであり、中にはあまり痛みがなく、かゆい、しびれる、違和感があると感じるだけのケースもあります。通常、帯状疱疹の痛みは、水ぶくれや赤い発疹が治ると軽くなりますが、帯状疱疹だと気づかずに治療が遅れた場合には、皮膚症状が治まった後も長期間にわたって痛みが残る帯状疱疹後神経痛(PHN)になる可能性は高まります。
帯状疱疹を疑う症状に気がついたらできる限り早く医療機関を受診し、治療を開始することが重要です。

帯状疱疹は免疫力の低下によって発症するため、帯状疱疹の予防には、日頃の体調管理が重要です。食事や睡眠をしっかりととり、適度な運動や、リラックスした時間をもつことでストレスを減らし、免疫力を低下させないように心がけましょう。
また、帯状疱疹を発症した場合も、抗ウイルス薬で治療を行うとともに、安静と栄養バランスのとれた食事を心がけることが重要です。また、治療中は患部を冷やさないように注意し、痛みが強い場合はお風呂でしっかりと温まることで、痛みは緩和されます。

 

帯状疱疹を予防する

https://taijouhoushin.jp/prevention/

 

なぜ帯状疱疹ワクチンの対象年齢が、50歳以上から18歳以上に拡大されたのか

https://news.yahoo.co.jp/articles/0c1b7459bea1301fe09f67a3eebaafd124380570

 

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帯状疱疹と帯状疱疹ワクチンについて

https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/kansen/taijouhoushin.html

 

 

 


DRUG LOSS

2023-10-12 10:25:53 | 規制改革

日本未承認のがんの薬を手がける米国のスタートアップ(ベンチャー企業)の1つに、日本での薬事承認を目指した臨床試験の実施を打診したが、開発自体を拒否された経験がある

 欧米で承認された新薬のうち、日本で承認されていない薬の割合は年々増加。2012~16年の56%から、2016~20年には72%に上昇した。未承認薬のうち最も多いのはがんの薬で、中でも治療の難しい血液がんの薬が多い。 2010年ごろには、海外大手製薬企業の薬が日本で遅れて承認される「ドラッグラグ」が問題視された。これは、日本の治験環境の整備や審査期間の短縮などによって解消に向かいつつある。

 一方、足元でドラッグロスが生まれているのは、希少がん向け治療薬など対象患者数は少数でも効果が期待できる薬を創ろうと、ベンチャーが果敢に挑戦するケースが増えたことが背景にある。  製薬業界では、2000年ごろを境に抗体医薬や細胞療法といったバイオ薬の技術開発が急速に進んだ。  欧米の大手製薬企業では新薬開発をベンチャーに依存するケースが増えた。が、こうした創薬を推進するシステム作りが日本では遅れ、欧米の後塵を拝することが増えた。

 海外のベンチャーが日本を後回しにする大きな理由は、治験制度だ。日本では、日本人が治験に参加していないと薬は承認されない。一方、米国で承認されれば自国での治験を行わなくても承認される国もある。資金が潤沢ではないベンチャーは、米国での治験のみで元が取れるため、わざわざ日本で治験を行う動機が少ない。

日本はコストがかさみがち  また日本は、病院数が多いなどの理由で治験を行うコストがかさみがちだ。「アジア圏ならば治験がよりしやすい韓国や台湾が治験先に選ばれることが増えている」(国内製薬企業の研究開発責任者)との声もある。

 日本の治験の壁を越える策の1つとして、製薬ベンチャーを大手製薬企業が買収する方法があるが、ここにも壁がある。日本の新薬の値段が、薬価制度によって年々下がっているのだ。米製薬企業が加入する業界団体「PhRMA」は、日本の薬価制度が新たな投資の阻害要因になっているとして、制度の見直しを求めている。  

現在、厚生労働省の創薬力強化に関する有識者会議では、日本人の治験なしでも薬を承認する案が議論されている。ドラッグロスが解消されれば短期的には患者への利益になるが、日本の創薬力が向上しない限り海外企業への依存が続くことになる。

https://news.yahoo.co.jp/articles/b3a31b0df451d326086d1d3d4510bb9c21babab3

創薬を加速させる米国発「デジタル企業」の底力

https://toyokeizai.net/articles/-/686220

 

ドラッグ・ラグ:なぜ、未承認薬が増えているのか?

https://www.jpma.or.jp/opir/news/066/03.html

 

未承認薬のコンパッショネート使用

https://www.lifescience.co.jp/yk/jpt_online/109-150.pdf

 

治験に係る取組と今後の対応について

https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/iyakuhin/dai9/siryou3.pdf

「欧米で既承認の抗がん剤」が我が国では未承認、標準治療開発にも遅れ、ドラッグ・ラグ/ロスの解消進めよ―がん研究あり方有識者会議

https://gemmed.ghc-j.com/?p=54842

認知症薬レカネマブ承認 アメリカでは年間390万円の治療費、日本での使用には「条件」「価格」「副作用」の高いハードル

https://news.yahoo.co.jp/articles/070515ad0e581a65accdce1e76a4b584b9e005c6