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A子から メールが来た。
「拝啓 ♪たにんこ♪様
私は今 大阪に居ます。
ついこの間 飲み屋で知り合ったオヤジと 同棲しています。
返事 宜しく!」
馬鹿か? こいつ!
と思ったけど…
電話したんだ。
A子の話しは…「♪たにんこ♪ ブログ書いているんだったら 今から話す事 全部書いて」
と 言うんだ。
一週間前くらいに旅立ったA子。
大阪に寄ったんだ。
むちゃくちゃ面白かったらしい。
ある居酒屋で カウンターの右隅に陣取って 飲んでいた。
左隣に サラリーマンが来た。
このオヤジは ず~~~っとタメ息混じりに 何かをぶつぶつ言うらしいんだ。
A子は「どうしよう…どうしたら良いんだ…もう駄目だ」と 聞こえたらしい。
それを延々と 1時間くらい続けたらしいんだ。
「もう 死にたい」と言った途端 A子は爆発した。
「隣に居る 私の身にもなって! 私は 壁とあんたに挟まれて 身動き出来ないんだよ!
男の癖に 何時までもぶつぶつ言いやがって!死にたいなら そこの川に飛び込んで
今すぐ死ね!!!」と…
そのオヤジは 思いっきり泣いたらしい。
泣きながら「解雇…ちきしょう!」とか叫んで。
解雇と聞いたA子は 酒をオヤジに注いでやった。
「訳を聞いてやるから 泣くな」と言う条件で 聞いたらしい。
オヤジは 30年近く勤めていたらしいんだけど 不況の煽りで解雇だ。
本社は別な所に有る。
大阪に 自分は出張だと思って来ていた。
それが派遣だと聞かされたのは つい3日前で 4日前には本社は無くなっていた…と
つまり倒産で 本社の社長は雲隠れだと。
30年も働いて 嘘の出張だと分かって しかも働いていた会社は 知らない出て行け…と言う様な事だ。
今住んでいるアパートは 家賃7万円で3部屋有るらしい。
3分の2位いは 会社で出してた。
が もう払えない。
仕送りも出来ない。
残してきた家族は 妻と子供計3人。
暮れに帰ると 子供達はお土産を期待して その期待に応える様に 頑張って来た…とも言う。
A子は 自分の事を話した。
「大阪は面白いから 当分居る。居るからには宿が必要。オヤジも困ってるなら 共同しよう」
と言ったらしい。
で アパートの…A子は こいつはお人よしだ…敷金礼金代わりに 30万円出したらしい。
誰にって そのオヤジにだ。
オヤジは不思議がっていたが A子は…
「そのお金で里帰りして 子供達に強い優しいオヤジを見せてやって。ここに戻って来たら
就職口を早く探す事 返すのは何時でも良いから」と言ったらしい。
田舎に帰ったオヤジは 女房にだけ本当の事を話し A子の事も話したらしいんだ。
オヤジの女房は オヤジに「御苦労様でした。ゆっくり休んで。A子さんには 話しておくから」
と言って 電話でA子に御礼を言ったらしいんだ。
直ぐに へそくりの30万円送って返す…と言ったらしいけど 断ったと…
その代り もうちょっと居させてくれ と言ったらしいんだ。
電話でのオヤジは こう言ったという。
「借りた30万円 帰ったら返すから。女房のへそくりが有るから それで前家賃を払ってしまう。
一旦死んだ身だから もう一度頑張れば 何でも出来る」と。
何故このオヤジは 大阪に拘るのか?
それは 初めて来た時に食べた たこ焼き お好み焼き 串揚げ…
何時か家族を呼んで 大阪で店を出したいのだと。
暮れに帰る時 毎年必ずたこ焼き お好み焼きを買って帰ったと言うんだ。
馬鹿だよ…何時間も 何時間も 何時間も電車にゆられ 着く頃には冷めちゃうじゃないか。
だけど 待ち焦がれている子供達は「美味しい 美味しい」と 食べるんだと。
冷めてカチカチになった たこ焼き お好み焼きを さ。
だから 大好きな大阪に来て 大好きな大阪に裏切られたんじゃなく 会社に裏切られたと。
もう一度 大好きな大阪に戻って 初めからやり直すと言う。
こう言うオヤジだから 女房も出来ているんだろう。
おれはA子に 「お前 オヤジのタンスの服 今すぐ見てみろ」と言ったんだ。
A子は 見た。
おれは聞いたんだよ 「その服全部 下着から普段着まで 新しいのって有るか?」と言ったら
聞えて来たのは A子の泣き声だけだった。
数分後 「言ってる意味 分かったよ」と 理解してくれた。
A子は 「毎日 解雇 リストラってTVで騒いでいるけど こう言う人も居るんだよね。
大阪に来て 良かった」と言った。
おれは A子の話した事を 忠実に書いたつもりだ。
今まさに 解雇された派遣社員が立ち上がっている。
解雇した会社…
一方では 解雇された人達を救済する企業 自治体も声を上げている。
その裏側では 冷めてカチカチになった たこ焼き お好み焼きを 美味しいと言う子供が居る。
会社の社長 会長… せめてさ アメリカの三大車メーカーの社長 会長には なって欲しくは無い。
あんた達が 料亭で美味い物を食っている裏側では その時間に 必死で働いている社員が居る…
そう言う事を 忘れないで欲しいな。
「拝啓 ♪たにんこ♪様
私は今 大阪に居ます。
ついこの間 飲み屋で知り合ったオヤジと 同棲しています。
返事 宜しく!」
馬鹿か? こいつ!
と思ったけど…
電話したんだ。
A子の話しは…「♪たにんこ♪ ブログ書いているんだったら 今から話す事 全部書いて」
と 言うんだ。
一週間前くらいに旅立ったA子。
大阪に寄ったんだ。
むちゃくちゃ面白かったらしい。
ある居酒屋で カウンターの右隅に陣取って 飲んでいた。
左隣に サラリーマンが来た。
このオヤジは ず~~~っとタメ息混じりに 何かをぶつぶつ言うらしいんだ。
A子は「どうしよう…どうしたら良いんだ…もう駄目だ」と 聞こえたらしい。
それを延々と 1時間くらい続けたらしいんだ。
「もう 死にたい」と言った途端 A子は爆発した。
「隣に居る 私の身にもなって! 私は 壁とあんたに挟まれて 身動き出来ないんだよ!
男の癖に 何時までもぶつぶつ言いやがって!死にたいなら そこの川に飛び込んで
今すぐ死ね!!!」と…
そのオヤジは 思いっきり泣いたらしい。
泣きながら「解雇…ちきしょう!」とか叫んで。
解雇と聞いたA子は 酒をオヤジに注いでやった。
「訳を聞いてやるから 泣くな」と言う条件で 聞いたらしい。
オヤジは 30年近く勤めていたらしいんだけど 不況の煽りで解雇だ。
本社は別な所に有る。
大阪に 自分は出張だと思って来ていた。
それが派遣だと聞かされたのは つい3日前で 4日前には本社は無くなっていた…と
つまり倒産で 本社の社長は雲隠れだと。
30年も働いて 嘘の出張だと分かって しかも働いていた会社は 知らない出て行け…と言う様な事だ。
今住んでいるアパートは 家賃7万円で3部屋有るらしい。
3分の2位いは 会社で出してた。
が もう払えない。
仕送りも出来ない。
残してきた家族は 妻と子供計3人。
暮れに帰ると 子供達はお土産を期待して その期待に応える様に 頑張って来た…とも言う。
A子は 自分の事を話した。
「大阪は面白いから 当分居る。居るからには宿が必要。オヤジも困ってるなら 共同しよう」
と言ったらしい。
で アパートの…A子は こいつはお人よしだ…敷金礼金代わりに 30万円出したらしい。
誰にって そのオヤジにだ。
オヤジは不思議がっていたが A子は…
「そのお金で里帰りして 子供達に強い優しいオヤジを見せてやって。ここに戻って来たら
就職口を早く探す事 返すのは何時でも良いから」と言ったらしい。
田舎に帰ったオヤジは 女房にだけ本当の事を話し A子の事も話したらしいんだ。
オヤジの女房は オヤジに「御苦労様でした。ゆっくり休んで。A子さんには 話しておくから」
と言って 電話でA子に御礼を言ったらしいんだ。
直ぐに へそくりの30万円送って返す…と言ったらしいけど 断ったと…
その代り もうちょっと居させてくれ と言ったらしいんだ。
電話でのオヤジは こう言ったという。
「借りた30万円 帰ったら返すから。女房のへそくりが有るから それで前家賃を払ってしまう。
一旦死んだ身だから もう一度頑張れば 何でも出来る」と。
何故このオヤジは 大阪に拘るのか?
それは 初めて来た時に食べた たこ焼き お好み焼き 串揚げ…
何時か家族を呼んで 大阪で店を出したいのだと。
暮れに帰る時 毎年必ずたこ焼き お好み焼きを買って帰ったと言うんだ。
馬鹿だよ…何時間も 何時間も 何時間も電車にゆられ 着く頃には冷めちゃうじゃないか。
だけど 待ち焦がれている子供達は「美味しい 美味しい」と 食べるんだと。
冷めてカチカチになった たこ焼き お好み焼きを さ。
だから 大好きな大阪に来て 大好きな大阪に裏切られたんじゃなく 会社に裏切られたと。
もう一度 大好きな大阪に戻って 初めからやり直すと言う。
こう言うオヤジだから 女房も出来ているんだろう。
おれはA子に 「お前 オヤジのタンスの服 今すぐ見てみろ」と言ったんだ。
A子は 見た。
おれは聞いたんだよ 「その服全部 下着から普段着まで 新しいのって有るか?」と言ったら
聞えて来たのは A子の泣き声だけだった。
数分後 「言ってる意味 分かったよ」と 理解してくれた。
A子は 「毎日 解雇 リストラってTVで騒いでいるけど こう言う人も居るんだよね。
大阪に来て 良かった」と言った。
おれは A子の話した事を 忠実に書いたつもりだ。
今まさに 解雇された派遣社員が立ち上がっている。
解雇した会社…
一方では 解雇された人達を救済する企業 自治体も声を上げている。
その裏側では 冷めてカチカチになった たこ焼き お好み焼きを 美味しいと言う子供が居る。
会社の社長 会長… せめてさ アメリカの三大車メーカーの社長 会長には なって欲しくは無い。
あんた達が 料亭で美味い物を食っている裏側では その時間に 必死で働いている社員が居る…
そう言う事を 忘れないで欲しいな。
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