私はあの時、確かに手を伸ばした。
そして触れた。
だが、手を離した。
そして考えた。
「確かに、この作品は名作かもしれない…
だが、だが…」
私の目の前には、周りに比べて少し桃色がかった棚がある。
そこに佇み、私は思いを巡らせていた。
その棚には、棚の色に負けないほど煌びやかなパッケージをした物が並んでいる。
その中からどれを選ぶべきか、それが私の夜の楽しみを決めるのだ。
しかし、数多くのストーリー達が私を迷わせていた。
この中でどれが一番なんて、分からなかったからだ。
争うこともしないで、彼ら(彼女ら)はしゃんと胸を張っていたのだ。
だが、私は意を決した。
これに決めた!
だが、私はまたも戸惑ってしまった。
私がまさに手にしようとしたそれは
3部作だったのである。
ぬかった。
まさかここでこれを購入しようとしたら、
私は3つ揃えないといけないのか…?
様々な思いが逡巡した。
明日今日よりも素直になれて溢れる思いが止まらなくなるとか
君に出会えてよかった…切ないけれどよかった…とか
もう一度巡り会えたらその手を離さないよ、もう二度と迷わないさとか
いや、それは嘘だが、私はそこで答えを出した。
「今日は歩いて帰ろう」
そして私は「恋空」を買うのを諦めた。
そして触れた。
だが、手を離した。
そして考えた。
「確かに、この作品は名作かもしれない…
だが、だが…」
私の目の前には、周りに比べて少し桃色がかった棚がある。
そこに佇み、私は思いを巡らせていた。
その棚には、棚の色に負けないほど煌びやかなパッケージをした物が並んでいる。
その中からどれを選ぶべきか、それが私の夜の楽しみを決めるのだ。
しかし、数多くのストーリー達が私を迷わせていた。
この中でどれが一番なんて、分からなかったからだ。
争うこともしないで、彼ら(彼女ら)はしゃんと胸を張っていたのだ。
だが、私は意を決した。
これに決めた!
だが、私はまたも戸惑ってしまった。
私がまさに手にしようとしたそれは
3部作だったのである。
ぬかった。
まさかここでこれを購入しようとしたら、
私は3つ揃えないといけないのか…?
様々な思いが逡巡した。
明日今日よりも素直になれて溢れる思いが止まらなくなるとか
君に出会えてよかった…切ないけれどよかった…とか
もう一度巡り会えたらその手を離さないよ、もう二度と迷わないさとか
いや、それは嘘だが、私はそこで答えを出した。
「今日は歩いて帰ろう」
そして私は「恋空」を買うのを諦めた。