テーマ:富士山山頂からの山岳フライト(単独)
日時 :2013年9月29日
使用機体:OZONE ADDICT
富士山が閉山後、約1ヶ月、予想気圧配置(特に高層天気図)、ウインドプロファイラ等とにらめっこをし、ついに、絶好と思われるフライトコンディションが見込める日がやってきた。
9月27日、あまりに急な、富士山フライト計画であったため、仲間とも日程が合わず、実行に移すには「単独」でという条件付だ!
浅間山、男体山と山岳フライトの経験を重ね、単独でも十分可能な挑戦ではあるが、できるなら、単独行は避けたいところ。
しかし、年に数えるほどしかないこのコンディションを逃せば、富士山が世界遺産となった記念フライトは、二度とできなくなる。とにかく、準備してきた装備を担いで、現場(富士山山頂)に向かうことにしよう!最終判断はそれからでも遅くない。
単独であったため、仲間の車によるピックアップはない。したがって、高速バスの予約をとり、9月28日に富士スバルライン五合目へ向かった。
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昼食をとり、13時30分、いよいよハイク開始!装備は、フライト道具(ツリーラン脱出装備含む)、登山道具、食糧、水4ℓを含め二十数キロ。
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爽快な景色とともに、サクサク登っていきます!
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この辺になると結構キテます。
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夕日に照らされた雲が美しい!
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いよいよ、ゴール!!時間は確か19時ぐらいだったか。装備重量が堪えて、思っていたより時間がかかってしまった。
山頂には、すでにツェルトを張り、ビバークされている方が2名。私も、軽い夕食を済ませ、グライダーをザックから取り出す。
気付かれただろうか?そう、取り出したのはツェルトではなくグライダーなのだ!決して、この夜中に飛んでしまおうと言う訳ではない。装備軽量化のため、初めてのグライダービバークである。風待ちのため、テイクオフでグライダーに数時間包まったことはあったが、ここは、9月も終わりの富士山山頂。気温が氷点下になることは間違いない。果たして大丈夫か・・・
答えは・・・確かに、寒い。が、何とか大丈夫である。それよりも、問題だったのは、寝入った後のぐるぐる感!意識があるときは、全く問題ないのだが、睡眠に入り、暫くたつと、気持ち悪さに目が覚める。まるで、かなり酔っ払って寝た時のようだ。もしかして、これ高山病なのか?と気付く。どうやら、睡眠に入ると、酸素吸入量が大分落ちるようだ。高山病にかかったのは初めての体験であった・・・
高山病にかかった原因として考えられるのは、登るタイム自体は遅かったが、装備重量を考えると、それなりに負担があったのかもしれない点。山頂に付いた後、寒くてすぐに寝ようとした点が挙げられる。
睡眠後の高山病を防ぐためには、レースをしてる訳ではないので、さらに時間をかけ登り、山頂の低酸素環境に、体を慣らしてから(少なくとも数時間は必要か?)寝る必要があるだろう。
富士山山頂でのビバーク、侮り難し。高山病に要注意だ!!
二日目
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う~寒い~。
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おっ!
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おおっ!
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御来光来たー!! この後の安全フライトを祈願する。
朝食を済ませ、朝8時、フライトの準備に取り掛かる。良い感じのブローがすでにあるが、全面雲海に覆われているので、テイクオフができない。雲の切れ間ができるのを待つ。ランディング目標地点は、河口湖駅付近。車によるピックアップがないため、帰りの高速バスにすぐ乗れる地点を目指す。
30分以上待ち、雲の切れ間が出来始めた。しかし、河口湖方面は依然として雲海に覆われたままだ。だが、これ以上待って飛べなくなっては元も子もないので、フライトを決意する。
程よい緊張感に包まれながら、いよいよ日本最高所からのフライト開始!!
これが、冒険フライトの記録だ。
Mt.Fuji flight 富士山山頂から飛んでみた。
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雲海の上を飛んだのは初めてである!これぞ富士山山頂フライト!
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振り返って。なんと雄大で美しい姿だろう!!
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まとめ:あまりに急な富士山山頂フライトの単独行であったが、実行に移すのが急であっただけで、この裏には、計画を安全に遂行するための綿密な準備が存在している。
例えば、富士山の登山自体は過去に2回あり、テイクオフ可能な場所の調査を行っているし、ランディング候補地点の近くにあるパラグライダーエリアから何度もフライトし、地域的な風の状況の把握、ランディング可能ポイントを探っている。また、風向、風力に合わせて、どのルートを飛べば良いか、ランディングポイントはどこにするか、もし実際飛んで予定通りいかない場合の第2プラン、第3プランの作成を行っている。気象判断、ツリーランからの自己脱出の準備も然りだ。
安易に真似をし、自衛隊の演習場にランディングなんて事のないように!
綿密な計画と、十分な準備を整えた者にとって、富士山山頂フライトは、かけがえの無い体験になることでしょう!富士山、飛ばせてくれてありがとう。
日時 :2013年9月29日
使用機体:OZONE ADDICT
富士山が閉山後、約1ヶ月、予想気圧配置(特に高層天気図)、ウインドプロファイラ等とにらめっこをし、ついに、絶好と思われるフライトコンディションが見込める日がやってきた。
9月27日、あまりに急な、富士山フライト計画であったため、仲間とも日程が合わず、実行に移すには「単独」でという条件付だ!
浅間山、男体山と山岳フライトの経験を重ね、単独でも十分可能な挑戦ではあるが、できるなら、単独行は避けたいところ。
しかし、年に数えるほどしかないこのコンディションを逃せば、富士山が世界遺産となった記念フライトは、二度とできなくなる。とにかく、準備してきた装備を担いで、現場(富士山山頂)に向かうことにしよう!最終判断はそれからでも遅くない。
単独であったため、仲間の車によるピックアップはない。したがって、高速バスの予約をとり、9月28日に富士スバルライン五合目へ向かった。
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昼食をとり、13時30分、いよいよハイク開始!装備は、フライト道具(ツリーラン脱出装備含む)、登山道具、食糧、水4ℓを含め二十数キロ。
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爽快な景色とともに、サクサク登っていきます!
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この辺になると結構キテます。
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夕日に照らされた雲が美しい!
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いよいよ、ゴール!!時間は確か19時ぐらいだったか。装備重量が堪えて、思っていたより時間がかかってしまった。
山頂には、すでにツェルトを張り、ビバークされている方が2名。私も、軽い夕食を済ませ、グライダーをザックから取り出す。
気付かれただろうか?そう、取り出したのはツェルトではなくグライダーなのだ!決して、この夜中に飛んでしまおうと言う訳ではない。装備軽量化のため、初めてのグライダービバークである。風待ちのため、テイクオフでグライダーに数時間包まったことはあったが、ここは、9月も終わりの富士山山頂。気温が氷点下になることは間違いない。果たして大丈夫か・・・
答えは・・・確かに、寒い。が、何とか大丈夫である。それよりも、問題だったのは、寝入った後のぐるぐる感!意識があるときは、全く問題ないのだが、睡眠に入り、暫くたつと、気持ち悪さに目が覚める。まるで、かなり酔っ払って寝た時のようだ。もしかして、これ高山病なのか?と気付く。どうやら、睡眠に入ると、酸素吸入量が大分落ちるようだ。高山病にかかったのは初めての体験であった・・・
高山病にかかった原因として考えられるのは、登るタイム自体は遅かったが、装備重量を考えると、それなりに負担があったのかもしれない点。山頂に付いた後、寒くてすぐに寝ようとした点が挙げられる。
睡眠後の高山病を防ぐためには、レースをしてる訳ではないので、さらに時間をかけ登り、山頂の低酸素環境に、体を慣らしてから(少なくとも数時間は必要か?)寝る必要があるだろう。
富士山山頂でのビバーク、侮り難し。高山病に要注意だ!!
二日目
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う~寒い~。
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おっ!
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おおっ!
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御来光来たー!! この後の安全フライトを祈願する。
朝食を済ませ、朝8時、フライトの準備に取り掛かる。良い感じのブローがすでにあるが、全面雲海に覆われているので、テイクオフができない。雲の切れ間ができるのを待つ。ランディング目標地点は、河口湖駅付近。車によるピックアップがないため、帰りの高速バスにすぐ乗れる地点を目指す。
30分以上待ち、雲の切れ間が出来始めた。しかし、河口湖方面は依然として雲海に覆われたままだ。だが、これ以上待って飛べなくなっては元も子もないので、フライトを決意する。
程よい緊張感に包まれながら、いよいよ日本最高所からのフライト開始!!
これが、冒険フライトの記録だ。
Mt.Fuji flight 富士山山頂から飛んでみた。
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雲海の上を飛んだのは初めてである!これぞ富士山山頂フライト!
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振り返って。なんと雄大で美しい姿だろう!!
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まとめ:あまりに急な富士山山頂フライトの単独行であったが、実行に移すのが急であっただけで、この裏には、計画を安全に遂行するための綿密な準備が存在している。
例えば、富士山の登山自体は過去に2回あり、テイクオフ可能な場所の調査を行っているし、ランディング候補地点の近くにあるパラグライダーエリアから何度もフライトし、地域的な風の状況の把握、ランディング可能ポイントを探っている。また、風向、風力に合わせて、どのルートを飛べば良いか、ランディングポイントはどこにするか、もし実際飛んで予定通りいかない場合の第2プラン、第3プランの作成を行っている。気象判断、ツリーランからの自己脱出の準備も然りだ。
安易に真似をし、自衛隊の演習場にランディングなんて事のないように!
綿密な計画と、十分な準備を整えた者にとって、富士山山頂フライトは、かけがえの無い体験になることでしょう!富士山、飛ばせてくれてありがとう。
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