ITARISM TSUKUSERISM

つまらん!お前の話はつまらん!
どおりで心のインポテンツが治らないわけだぜ・・・

あけましておめでとうございます・・・・【イベント参加おしらせ】

2019-01-17 18:59:18 | そのほかイラストとか
2月24日(日)の春コミに参加するのでお知らせでーーす
ながいけんせんせいの・・・・第三世界の長井に・・・おととしはまって・・・・先月終わって・・・・
もーーーうモテモテ王国からファンだったのに長井を敬遠した自分を殴りたい!
記念受験的なアレですがガチのオンリーワンサークルなので遊びにきてください。。。。。
支部やツイッターーで宣伝しまーす

2018年は、いろいろなことがありました
はきゅ~~ほうしんえんぎ、
黒ステYOSEN戦義兄弟(体調崩した)
ドラ天(ずっと体調崩してる)
シャーマンキング外伝レッドクリムゾン(おれのミューズがイマサラタウンで主役に・・・)
ワートリ復活
長井終了(体調崩した)

トシのせいか二次元ストレスがガチで体にくるようになりました
抗え鬱病戦え同人女

ではまた・・・

1月29日DCR11出るんだからね!!

2017-01-25 19:53:19 | そのほかイラストとか
あけおめ~~~!!!!!!!!!!
ここ見てる人いねーーと思うけど一応宣伝です!
1/29 ビッグサイト黒バスオンリーで義兄弟の本出します。東5ホール ナ79b「すっとび」
新刊表紙はこれ~初めての三色刷り(うち2色は蛍光色という色キチガイだぜ~~」
数年前から「この本が今生で出す最後の本かもしれん・・・」と思ってるので
今までやったことない装丁に毎回チャレンジしてるぜ~
あとはフルカラー蛍光ピンク差し替えと表紙23印刷とかトレペ表紙かな~

年末年始、コミケでみんなが叶姉妹見てるのをハンカチ噛んで耐えながら
地元のマックや図書館で瀕死になりながらこさえました!ほんとむり体力の限界・・・
初参加ジャンルでは死ぬほど緊張するので暇なオタク絶対遊びにきてくれよな!!!!!!
介護してくれ!!!!!!!!!!!!!!!

来月の黒バスオンリーに出ます・・・・

2016-12-13 21:41:09 | そのほかイラストとか
お前今年の目標「同人活動を辞める」はどうしたんだよ!
というわけで2017年1月29日のDCR11に出ます。ジャンル不適合すぎて今から吐きそう。こんな・・・若くて小奇麗な男ばかりのジャンル無理よ・・・
原稿1ミリもやってないけど大丈夫、僕らには年末年始があるんだから。
映画第三弾も観たよ!!今回強制連行した知人はシュートク推しだから大号泣してておもしろかったです(見世物)
そして別の友達とは第一弾~第三弾すべてで別行動なのに同日同会場同じ回にいたことが判明・・・君の名は。ってカンジ・・・・
痛バも物語とは関係ないのにクリスマス仕様にしたの・・・・隣の席の人がめっちゃギョっとしてて切腹したかった・・・・
今年も遊びほうけてましたが来年もよろしくね~~

迅さんと嵐山さん

2014-11-19 22:27:31 | そのほかイラストとか
ワートリでは嵐山さん推し(名前にものすごいカルマを感じる)で強いて言うなら迅嵐かな~
とか思うけど、嵐山さん関連ではなんでもうめえ!って状態です
2Pカラーで性格立場逆座標でともだちで同い年で似非双子なんてずるいよ~~
アニメのキトラもかわいい!!
最近ジャンプ本誌出戻りしてます・・・ワートリとヒロアカ(NOT天カップリング)とお相撲が気になって・・・・
ヒロアカとお相撲は買う!!これはおもしろい!!!!いいものだ!!!

あらすやまさん

2014-11-07 23:50:41 | そのほかイラストとか
ペダルげんこーのためにツイ禁をしてるのでぶろぐ~~
原稿ってこんなに辛かったっけ(テニミュ)原稿すると時間って有限だったんだって思い出すね
どんだけ漫然と過ごしているのか身に染みて・・・ウッ頭が割れるように痛い!
ワートリじっくりアニメやってて尺が心配ですが追加サービスがうれしいです
嵐山さんかっこよかった・・・・観てる自分まじメスブタだった・・・

ゲージツの秋らしくゲージツしてました

先々週はヅカエリザを観劇し念願の宝塚デビューできました!
すごい面白かった&新境地・・・なんで私きちがいみたいにエリザ観てるんだろって
思うけど、友達の妹さんは私より後にハマってウィーンまで観に行ってしまうくらい
即堕ちだったのでまあいいか・・・・
一緒に行ってくれたあゃこさんには来年のデスノミュージカルの道連れの言質もとった!!!
デスノ、同人デビュージャンルなんです・・・・胎内回帰的な・・・

そして新井さん小唄さんとダンサーインザダーク&舞台ニジンスキー連続鑑賞自殺オフ
~6時間耐久絶叫慟哭悶絶嘔吐フェス~をしめやかに執り行いました・・・・
あーーーーーダンサーインザダーク見るたびに観なきゃよかったって思うし
怒りや嫉妬や虚無でたいへんなことになるけど、それでも観るのは死ぬほど憎くて好きだからよ・・・って
小唄さんがたっくさんお酒を召し上がりながら嗚咽しながら言ってた!うん・・うん・・・・
ニジンスキーDVDもいただいた!やったね

あと菱田春草展滑り込みで行けた!色使いが特殊で素晴らしかった・・・・

まあそんなかんじで非現実方面はこの上なくリア充^^

画像とは関係なく

2014-10-16 21:28:37 | そのほかイラストとか
スパークありがとうございました~ パプワでのんびり出来てたのしかたです!
勿体無い差し入れや感想やスケブありがとうございます・・・ぐっ・・・
現在お受けしてる通販ですっとびのパプワ在庫はおしまいになるのだ・・・大変・・・・
次出るときは死んでも新刊出さなきゃです それまでに富樫病が治りますように・・・・

友人やお知り合いやフォロワーさんやお久しぶりな方が会いにきてくださって、パプワで参加するとこういうのがあるので嬉しいです。天の本も手にとってくださりありがとうごじゃいます
お隣が後藤さんだったので真剣グンマ様トークしゃべり場をしました!
グンマが好き・・・・パプワキャラへの愛憎を熱く語ってしまった^^;
アフターでも浅草のシャレオツな洋食屋さんに連れて行ってもらいました~ なにごとにも先達はあらまほしきことなり
もういつ八つ裂きにされても文句は言えねえような作品ばかりですが見て好きと言ってくださる方がいることがモチベーションです 

連休中はさもんじを匿っておりました 関西のスーパーにはシベリアが売ってないらしくスーパーで嬉々として買っていた 本庄・・・・ジブリ美術館も行ったの・・・ちょっと興奮しすぎてわけがわからなくなっていたのでリベンジしたい
建物素敵だったよ・・・またいくね・・・・

絵は関係なく友達のもの ペダルの漫画で描いたモブ女子を描いてくれたよ~~~やった~~^^^^
今週はついに嵐山さんがアニメに出るので心が落ち着かない

ギャンハイありがとうございました!

2014-10-02 20:16:36 | そのほかイラストとか
おかげさまで楽しく過ごせました・・・
富樫病でごめんな!本の感想やパプワの話とかふってくださってありがとうございました・・・救われました
次はスパークでパプワで出ます!西3d45bですよろしく~~

アフターでは珍しい生肉をたくさん食べた!お店の外観内装から隠しきれない、というか全開の寺山修司臭がしてとても混沌としていました。出されるものはちゃんとしてるのにこのサブカル観。また行きたいな。
冬コミは申し込んでませんがまぎぢゃの売り子でペダルスペースいると思います笑 ご恩と奉公^^b
今回の爆笑珍事はペダルミリしらのウラケンさんが「なんか福金好きの知り合いに見せられたオススメ小説がイタルさんのでした」と言われたコトカナ・・・「えっどれどのやつ」「福富が金城殺すやつでした私も読んだ」「読んだの^^^^^^^」 モウダメダ
ちなみにウラケンさんは私と同じ区、同じ通り沿い、実家からは徒歩10分のとこに住んでる
他にも勤務地が私の住んでる町の方がいるし、パプワでもあり得ない確率でエンカウントしてるのでのろわれてるなと思う
でもとってもいい呪い!

夏コミありがとうございました!!今後の活動について

2014-08-21 22:23:31 | そのほかイラストとか
遅ればせがら夏ありがとうございました

拙者新刊なしという体たらくですみませんでした でもお話してくださったり、パプワ本買いにいらしてくださったり、交流ができたので大満足でした 今年は天が味方して涼しいコミケでうれしかった!
まぎぢゃんがスペース来てくれるなり「コミケで新刊ないってどういうこと!?意識低いんじゃないの!?ありえない、落ちた人もいるのに」とガチ叱咤をくれて効いたよ。。。☆毎回トンデモクオリティな新刊を出してるまぎぢゃに言われてまさしくぐうの音も出ない・・
「イタルさん超おこられてたね・・」って見てた子から言われたよ^^b
イベント通じて友達と遊んだりお会いできたり本ゲットできたり、ほんと心の滋養です ありがとうございます・・・

9月の福本オンリーのあと、いったんイベント参加は控えようとおもいます
ネタのガス欠なもんでね・・・オンではふっつーに見境なくやってるのでよろしくです!オフの本は、お金を払って買ってもらうものだからがんばらんと・・!との信条でやってたのですが、最近精度がガタガタでしてな。充電すゆ・・・・
レイトワークのパプワサルベージもしなくっちゃ!パプワは私の子宮なのでよろしくお願いします わたしがいても いなくても

とか言っててもいつ新しい情熱が沸き立つか本人も分からないので、舌の根も乾かぬうちにやらかしてたら嘲笑してね

コミケ後は首都圏また暑い~~!!先日は夏の甲子園で弟の母校が試合だったので、会社の昼休みに弟と実況メール合戦した!「敵の攻撃のときは怖くて見てないから詳細送るな」言われてるのに執拗に何度も何度もメールしてキレられた。負けちゃったけどいい試合だったよ・・・;;

肩こりがひどいので整骨院に通いだしたのです がんばります

コミケ前は遠征組とご飯食べたり観劇したり豪遊したZ///創作や好きなものや考え方について真剣アラサーしゃべり場できてたのしかったよ☆皆様、ジャンルのお友達は大切にするんだ!遺言だよ


あと、ピクシブにペダルの福金まんがあげたのでよろしく~~ おれなりの最終回☆

よわぺだ福金小説「さようなら、オレンジ」

2014-06-26 21:02:27 | そのほかイラストとか
お恥ずかしい話だが福ちゃんが金城を殺してしまい、このままでは警察に捕まって大学卒業資格が取り消されるので、証拠隠滅とアリバイ工作のために俺と新開は駆り出されたのだった。二月、雪深い群馬の高崎温泉に、俺たちは四人で早めの卒業旅行に来ていた。
酔っ払った俺たちは旅館の駐車場の隣の空き地でかまくらを作って遊んでいて、腹が減ったと新開はちょっと遠いコンビニに出かけ、俺も雪に埋もれて体が冷えたのでトイレに立った。ついでに親と部活の後輩からのメールを返した。その間二十分くらいだったと思う。俺が戻ると、かまくらの入口のところに膝立ちになった福ちゃんがいて、膝の下に敷かれた金城の上半身が見えた。
暗い視界の中、その頭の周りの柔らかな雪に、みるみる金城の血が真っ黒く沁み渡っていくのがわかり、俺は「これは本当にヤバい」と完全に心をつかまれた。
ひとまず死体を隠すため、新開が帰ってきてから三人で協力して、旅館の裏山の雪の中に埋めた。金城は頭ではなく、胸から腹にかけてをすごくでかいナイフで福ちゃんにまっすぐに切り裂かれていて、それが死因となったらしい。埋めるときは交代制でライト係、穴掘り係をローテーションした。
死体を抱えたとき、俺は致命傷から内臓的なものが覗いているのに気づいたが、それが妙に白っぽいのが意外だった。


全員溶けた雪と汗でビチャビチャだったし、福ちゃんはおまけに返り血のせいで、全身を醤油で煮しめたみたいな、大変な有様になっていたけど、とにかく対策を練ろうと旅館に戻った。
新開も俺も、コナンと金田一は一通り読んでるのに、この事件のトリックを応用しようとかそういうアイデアがさっぱり浮かばない。所詮漫画の知識なんてあてにならないのかと心もとない。そのうち飽きて、「コナンの黒の組織メンバーで誰が一番強いか」について新開と盛り上がってふざけていたら、福ちゃんがキレかけていたのでやめた。
俺は時間稼ぎに、
「あのサ福ちゃん、そもそもの、根本的な話に戻るけどォ、な、なんで金城殺しちゃったの?」と尋ねた。
腕組みした福ちゃんは、辛そうな表情だ。人殺しをしたのだから当たり前である。
「・・・・・二年の」ようやく重い口が開かれる。
「落車があったろう」
新開は言葉をつないだ。
「あのインハイの事故だろ。あれを金城君が許してくれたから寿一は」
「俺が故意に掴んで落車させた。事故じゃなかった」
「えっ」

どこまでも永遠に広がり続ける空白。何秒、何分が経過したのだろうか。口をあんぐり開けて福ちゃんの顔を凝視する、隣の新開と見つめ合う、「ええ~・・・・」と力なくハモる、黙り込む。この一連の動作を何回繰り返しても、耳が拾った言葉の意味が全く辿れない。
「・・・・ワザとは盛りすぎでしょ・・・・ワザとなら、運営に話行くんじゃナァイ・・・?」喉がカラカラで自分の声がばいきんまんに聞こえる。
「他に目撃者はいなかった。俺は言えず、金城は言わなかった」
「寿一が言えないのは分かるよ?金城君が申告しなかったってのは本当に明らかにおかしい。おめさん責任感強いから。そんな事実無かったんだろう」
新開の声は囁くようにか細く、フラフラ震えている。
「俺にも今もわからない。ずっとわからないままなのかもしれない。金城は言わなかった。だから俺も誰にも言えなかった。許されないことをして、それなのに許されて、一生二人だけの秘密を抱えて生きていくなんて、俺には理解出来ない・・・・!」
独白は約二時間続いた。途切れ途切れに、でも滔々と喋り続ける福ちゃんに、俺は恐怖した。ぞっとした。失礼かもしれないが、福ちゃんがこれほど多くの語彙や感情を披露するなんて思いもよらなかった。

色を表す言葉、色に関する認識が極端に乏しい国や文化圏があると聞く。俺たちが一応七色と認識する虹も、そこの人々はせいぜい二色ほどしか見分けられないか、もしくはただの光としてしか感知しないのだそうだ。
それはつまり、俺には感じられない、何百色もの色を虹から抽出する、逆の立場の人間もいるということだ。俺は福ちゃんを、二色派の感性で地球に生きてる人間と思っていた。そして金城は確実に何百色派だと。そういう意味では二人は正反対だ。

福ちゃんの独白を要約しておく。長く喋っていても、福ちゃんの供述はちぐはぐで取り留めなく、言いたいことは結局シンプルだった。一応それっぽい文章に直した。

「福富は自らの主体性を確立するために金城を殺した。彼の存在があると永遠に自我が確立できないと懸念し、彼の中に埋没せんとする己の自我と、金城を救済するために犯行に及んだ。蛇足ではあるが、福富は金城に恋愛感情に近しいものを非常に強固に抱いていた」

・・・・蛇足があまりにもクライマックスすぎた。全く現実感が湧かない。体に力がまるで入らない。

「・・・一度ならず二度殺すことになってしまった」一回目は半殺しだから正確には1.5殺しだ。
疲れたと溜息をついた福ちゃんは、風呂で血を流すと部屋から出て行った。助かった。すぐさま窓を開ける。立ち込める血の匂いで、頭痛と吐き気が我慢できないくらいにこみ上げていたのだ。その直後、俺は新開と胸倉を掴み合い、混乱した胸中を絶叫し合った。お互いの話なんか聞いてはいなかった。
「ヨオ!!テメェ、今の、分かったァ?ねェ!分かった!?」
「わっかんねえ・・・!ぜんっぜんわかんねえ!どうしよう靖友俺、バカかもしれない!」
「俺さァ、福ちゃんが秘密を知ってる金城を殺すってとこまでは納得いくのネ!でもネ!その前に金城が分かんねェってことが立ち塞がって頭がパンクすんの!そのパンクのダメ押しで福ちゃんが金城好きってトコで完全に詰む!」
「金城君!いや、もういないんだけどさ!おかしくない!?なんで許す?絶対おかしい!」
「そう!なんで許したのォ!?」
そうこうしているうちに朝になってしまい、チェックアウトの時間も迫っていたので、とりあえず俺たちは解散した。
「お前たちを巻き込んでしまってすまなかった。あとは俺一人で平気だ」
死体は雪の中だ。

結論から言うと俺と新開はてんで役立たなかった。福ちゃんは一人で秘密裡に対策を講じたらしく、世間が今知っているのは、金城が行方不明ってことだけだ。事情聴取などは、口裏を合わせて、あとはアドリブで乗り切った。こういうのはまだいい。問題はそこからだ。拷問の二字だった。
福ちゃんと俺の危惧通り、新開は連続ドラマ『ウサ吉ショックセカンドシーズン』の精神状態を迎え、この上なく盛り下がっている。俺も毎晩のように悪夢を見るようになり、眠るのが嫌になった。何度戸締りをしても、戸締りをしたかが気になって、結局家から出られない日もあった。胸の中が重苦しく、引きずられるように痛む。その痛みを感じる度に訝しむ。

あの二人は、こんなものを抱えてずっと生きてきたというのだろうか。どうかしている。
新開と何度も話し合っても、俺たちには福ちゃんと金城のしたことが全く理解できないでいる。当事者の福ちゃんが理解に苦しんでいるのだから、当然かもしれない。
金城がもし福ちゃんを許さなかったら、俺たちは多分出場停止を食らい、あのインターハイも、大学生活も、何もかもが失われていた。でも金城は許したので今の生活がある。それが善いことだったのか悪いことだったのか分からないのだ。そもそも許すって何?

俺の見る悪夢は毎回同じだ。あの黒歴史時代、馬鹿をしていた頃の自分が、警察にとっ捕まり補導されたときの鮮明な思い出。自転車を始めてからは殆ど忘れてしまっていた、ほんとうに欠片も思い出せなかった記憶が、蘇生し再現されているのだ。
決まって俺はパイプ椅子に腰かけ、窓の外を見ている。視界の端に映る太った婦警のババアの語りが淡々と流れる。

「警察っていうのはね、犯罪者は絶対に絶対に更生などしないという信条で動いている組織なの。だから一度罪を犯した人間は、必ず同じ過ちを繰り返すと盲目的に信じているの。信じるっていうのはおかしな言い方だけど、何か事件が起きたらまず同じ種類の犯罪者のリストを洗って、再犯を疑うの。ニュースや新聞で、非道な誤認逮捕や冤罪が報道されるでしょう?あれは、疑わしい人間がいたら徹底的に追い詰めて、自分たちの判断は正しいことが証明できるまでは、相手を殺してでもやり遂げるという集団意識の現れだわ。皮肉に聞こえるかもしれないけど、人間を信じないことを信じているのが警察。それは内部、身内に対してもそうなのよ。ほかの官庁や企業では、内部の人間が不祥事をしたら、諭旨解雇、辞めたらいいんじゃないですか、って促すことがある。でも警察には諭旨はない、規則に言葉はあってもそれは飾り。懲戒しかない。『お前は絶対に悔い改めなどしない、必ず同じ過ちを繰り返す、だからいなくなれ』って。・・・・・あなたが二度とここへ来ないことを願っているけれど、また同じような騒ぎが起きたら、私は真っ先にあなたを疑うわ」

福ちゃんの世界はシンプルだ。ゴチャゴチャ考えあぐねていたことなどどうでも良く、ただ努力して強くなって勝てばいい。それだけだ。では金城の世界は、とまで想いを馳せて、イヤな感じがしたのでそこで考えるのをやめた。

俺は福ちゃんに四月になるまでにこの件について一回話をしてほしいと懇願した。新開は疲弊しているし、俺もなんだかんだで参っているのだし、何より俺たちは四月から社会人になるのだから、こんな状態ではとても新生活を迎えられないと。福ちゃんはそれぞれに話すと約束した。

サラリーマンが出勤した後の時間帯のジョナサンは滅茶苦茶空いていて静かだ。福ちゃんは口を開く。
「・・・テストがあって」
ようやく気が付いた。俺たちは福ちゃんの考えや気持ちだけじゃなく、言葉も分からなくなっていたのだ。魔女の宅急便のキキが、黒猫のジジの言葉を理解できなくなってしまったように。
昔は俺たちそれぞれの頭の中に、自由自在な福ちゃん言語翻訳ツールがあった。無料版だった。東堂も泉田も真波もみんな持っていた。珍しくもなんともなかった。今はもうポンコツと化していた。福ちゃん本体のほうがいつの間にかアップグレードされてしまっていたのだ。
「テストって・・・後期試験?」屈辱的なものを感じながら俺は尋ねた。
「オレの入団テストだ」
「え、だって、面接だけでパスだったんじゃないのォ?」
「その一週間後に、走りを見たいと先方のコーチ陣に言われた。テストというよりは親睦のための実走視察のようなもので・・・公道を走るだけの」
福ちゃんの実業団入団の面接は去年の10月中旬ごろのはずだ。
「そこに金城が見に来ていた」
「ハァ!?なんでそこに出てくる」
「俺にも分からん。親にも言うのを忘れていたくらい、些末な用事だったんだ」
「・・・福ちゃん自分で呼んどいて忘れてたんじゃネ」
「ない。その一カ月前から金城と連絡を取っていなかった。俺は怒っていた。金城を恨んでいた。強いのに、可能性はあるのに、どうしてプロへ、俺と同じ所に来ないのかと」
「・・・・・・・・・」
「俺は金城を見つけて意味が分からなかった。金城も気づかれてひどく驚いていたようだった。本当は聞きたいことと言いたいことが死ぬほどあったけれど、もう遅かった。
スタートが迫っていた。俺は走り出さなければならなかったし、それが間違いなく俺自身の意志だったので、金城に背を向けた。そのとき分かった。恨んでいたのは悪かったと。
自分が金城に捨てられるのではなく、俺が金城を捨てるのだと。だって振り返るとやはり金城は俺を見ていた。その目が言っていた、『福富、行くな』と。俺は心の底から金城にすまないと思った。あのときから片時も忘れず金城にすまないと思い続けながら生きていたのに、まるで初めてそう感じたみたいだった。
金城は耐えるように笑って何度も頷き返してくれた。それでもういいと思った。こんな充溢がこの世にあるなんて信じられなかった。もう一生恋愛しなくてもいい気がした。金城が好きだった。いや、いつまでも好きだ。だからああするしかなかった。金城に会いたい」
やっぱり福ちゃんは強い。福ちゃんは金城からの絶対の愛というものを生涯疑うことなく持ち続けることが、信じることができるのだ。だからもし、落車のことも今回のことも、全てがいつか明るみに暴かれ、世界中から糾弾、迫害、断罪されたとしても、福ちゃんはもう不幸にはなれないのだ、今更。

口の中が甘じょっぱくなる。言葉や態度にこそ出さなかっただろうけれど、金城も福ちゃんのことがとても可愛かったんだなと思ったら、猛烈に心がいっぱいになったのだ。
俺も金城に会いたい。会って福ちゃんの話をしたかった。俺はこんな性格だから、皆がビビって訊けないことも平気で訊く。なぜ許したと逆ギレしてタコ殴りにしてお礼を言って謝りたい。
金城が福ちゃんに殺されてしまって死ぬほど悲しい。きっと誰もがそうだ。いなくなってしまったことが悔やまれてならない。 ニュースの言うように、ほんとうに行方不明なのなら何を引換えにしても探しに行きたい。