ITARISM TSUKUSERISM

つまらん!お前の話はつまらん!
どおりで心のインポテンツが治らないわけだぜ・・・

ギャンハイ大阪新刊

2014-03-30 18:31:48 | 福本
なんとか脱稿しました・・あとは不備がなければ;;

『はこにわはる』A5サイズ40P、500円。ナンプラー陽氏との「春」「食」「メルヘン」「前向きな気持ち(重要)」「生きてさえいればいい」をテーマにした原ひろほのぼの本です。まんがのネームを交換し作画しました。原田さんと20ひろ、29ひろそれぞれのお話。特に・・・・これといって・・・・何も・・・・・起こりません・・・・・・・いいじゃないですかたまにはこの世のカナシミから目を背けてぬるま湯のような関係に溺れても・・・そうさせてくれよお 強くなりたい、そう思いました。
I45.46「すっとびフィット」でお待ちしております。

通販のお申込みにもお返事しております。振込連絡いただいた方から順次発送いたします!

御礼

2014-03-20 20:02:30 | 福本
春コミありがとうございました!
西の僻地まで遊びにきてくださり圧倒的感謝・・・
アンソロ様の効果かプチでもないのにサークルさんいっぱいで僕はわっぜ幸せだった・・・
お久しぶりな皆さんやお世話になってる方にごあいさつできてうれしかったです
構ってくださった皆さんありがとう

今回で女体化本はなくなりました。
新しい本なくてすいませんでした・・・次パプワで出るときは必ず新刊つくります★

通販につきまして、現在サイトの更新ができない状態で
在庫状況が表記と異なります・・・ご迷惑おかけしますが以下をご参照ください。
通販可能なのは下記の通りです。

パプワ:再録本(オールキャラ)
福本:「あいのひがん(HERO)」、「ほらねノスタルジア(18ひろ)」、「愛その他の悪霊について(原ひろ)」です

メールやDMで本の感想下さる方ありがとうございます・・・・宝です・・・
心のビタミンです・・・ほんとに・・・

ギャンハイ大阪、原ひろででます 合同誌を出すのら・・・がんばる・・・

おへんじ!

2014-03-14 06:16:27 | Weblog
いえいえ!なんか!こちらこそ浮っついた感想で申し訳ないです・・・・こればっかりはどういうスタンスがいいとか悪いとか一概には言えないものですんで・・・なのでそんなご自身のこと責める必要なんて全くないです・・・竹淵さんの気持ち、多かれ少なかれ持つのが当たり前です・・・・逆に私はご自分のスタンスや世界や好きなキャラを大切にすることが不言実行できる竹淵さんがうらやましいし申し訳ないです。。。。節操なく浅薄に無思慮に己の快楽ばかり追いかけて、都合の悪いことは何にも考えずに切り捨ててる自分なので・・・・

PAPUWAを南国の続編として認めないって人もいますし、そもそも南国後半の人間関係混乱しだしたあたりからのシリアス展開自体が失敗・不必要って意見もあります(連載当時の同人誌読んでると展開についていけない・もーむりって言葉がけっこう見られる笑)。こういうことはジャンル関わらずよくあることみたいです・・・私の考え方や嗜好が誰かの地雷や傷つきの原因であるということも往々にしてあるわけでその逆もありえます・・・でもどれも悪意があるわけでも間違ってるわけでもないので、こう折り合いをつけて心の世界平和を目指していこうと・・・・せめて・・・夢の中だけは・・・

パプワに関しては、自分のこと棚に上げてエラっそうに文句言ったりしてますが、それも愛着からで、好きでなきゃ考えられないし描けないです。努力も技術も足らない怠惰な取るに足らないオタクなんで・・・・作品やジャンルによっては全くこういう葛藤笑なく純然と楽しめて活動できるものもあって、これもどっちがいいとか悪いって話でもないと思います。。。

あみちゅあんのこともほぼネタ化しちゃって楽しく野次っていますが、ぼかあ実生活ではほんとアレなので、人のことエラそうに批判できる人間ではない・・・けどネタは言いたいしいじりたい・・・つまんない役立たずは黙ってろって法律できたら即刻黙らされる人間筆頭ですが、いまんとこジャンルがマイナーもいいとこであるのと、周囲がコイツはこういう奴だからとスルーしてくれるおかげでのんきに好き放題言えてるだけです・・・・・

同人て同じ原作を通して出来た作品なのに本当にキャラやお話のとらえ方とか何を描きたいかが千差万別で、人によってじゃジャンルCP関わらず同じ強いテーマを繰り返し表現してる人もいて、無自覚かもしれないけどこの人はこのことが人生の課題なんだなと、かなりダイレクトにその人の嗜好や心や考えの鏡になってるところが好きな点です。人それぞれの解釈や、独りよがりや、傲慢さ(もちろんプラスの意味です)が見られないと私は楽しくないです。自分が独りよがりで傲慢だから・・・


折々反省しなきゃなって思うのは、好きなものに対して「たくさんOR長い間考えてれば/悩んでれば/苦しんでれば/思い入れや執着が強ければ」優れているのではという勘違いです。そんなこと関係なくて楽しく活動できるのが一番なはずなのに・・・・たとえ一時的な萌えでも、別に悩んだりしなくても、優れた人の作品は優れていて憧れています。年数とか単純な生産量とか、そんなのただのなりゆきと慢心で、現実は厳しく、7年1000枚以上描いてきた今でも、私は考え方が幼稚で技術も未熟なままです。

なので、高松やキンちゃんに対して真摯に向き合い愛せて活動できる竹淵さんの姿勢は見習うべきなのだと。。。日記など拝見してると僕は・・襟を正す思いで・・・言葉にできない・・・・ぐううう・・・・そうなんですよ〜自分が不利になると分かってても人を愛して行動しちゃう高松の人間らしいところ本当にいいですよね・・・エゴと自己犠牲の絶妙なバランス・・・グンマやキンちゃんがあんなに魅力的でいい子なのは高松のおかげなので、神様仏様高松様〜!ってなります・・・がっ・・・振り返るとそこには目を覆わんばかりのおぞましい罪の現実がっ・・・!人は誰しも矛盾を抱えて生きるのだなーと高松をはじめパプワのキャラ見てると思います・・・・キッズ向けのギャグ漫画にものすごく生々しいものを感じてしまう・・・・

パプワを通して、オンオフ問わず同じジャンルの二次創作を継続して行うという自分の人生では考えられないことが始まって、それを通して、書き手の人読み手の人、環境や歳や住んでる場所も違う人と交流できていることはかけがえのない財産で、竹淵さんもそうです。現実もオタク関係でもそうですが、人間関係のトラブルや問題などで悩む方が多い中、本当にこの点においてはこの上なく祝福されてると思ってます。ありがとうあみ・・・
パプワ知らないままだったらこんなにたくさん友達や仲良くしてくれる人、作品を読んでくれる人一生できなかっただろうし、作品について考えたい、人の考えが知りたいって思えなかったです。もし私のとらえ方が竹淵さんのストレスになっているのではと思うと心配です・・・ほんとスルーしてね。。。
また春コミではよろしくお願いします!メッセージありがとうございました






おたおめ~!

2014-03-12 19:10:35 | Weblog
私信から・・・

ミンメイさん〜!ひさぶ〜!っていうかあけおめ〜笑 ことよろ〜笑 すいませんねなんか気持ちが一人で盛り上がってメルフォに特攻かまして・・・まあほら、ミンメイ氏といえば高松、高松といえばミンメイ氏、それが世界の約束ですから・・・貴女が高松消費者センター相談窓口と化してて拙者まじリスペクトっす。「お前んとこの鼻血なにしてんの?」チョーウケる

僕はパプワフレンズに私のお通夜兼祝勝会をしめやかに行ってもらいました・・・いろいろな意味で面白かったし、独立したものとして読めたから今の気分は凪いだ海のようにおだやかです・・・・あの松なら土下座すれば付き合ってくれるんじゃないかな!

私は私とはぐれるわけにはいかないから、CH5かきおろしに向けて体を作って行こうと思ってます。気分はもうオリンピック強化選手。どんなアレでも自分の都合のいいように解釈し、不利なことは見ず、己の人生、現実から逃避する。それでなければこの7年生き延びることはとても出来なかった・・・・ミンメイさんもがんばって!(何を・・・・・)

そんなこんなで高松おたおめ。今年はYOUの年だね・・・

発売日にTTT(チームザトットリ東京支部)のみんなが私の鎮魂祭をしてくれました!カラオケで爆音でんばばラブソングかけながら無言でページをめくる妙齢の女性たちの図はこう魂に来るものがあったよ^^b私は内容そっちのけで新規の高松カットに興奮しすぎて頭がだいぶおかしくなりました。以下感想(まったく感想になってないです)。

・アラシヤマ要素のある高松なんて・・・・^q^

・なんかパースの崩れや額の書き方とか、あみちゃんの現在の手癖へのツッコミ大会になった^^b

・法門・・・いい名じゃないか・・・・深読みしようと思えばできる字面で、僕はうれしかった。大収穫やでほんま。ジブリならなにがしかのイベント発生する(私と高松に)展開だよね。私彼女ヅラでのりりんって呼ぶね^^b夢厨乙^^b

・のりりんプリン好きなの????^^^^^私もプリン好きだよ・・・・一緒にスイーツ食べに行こうね・・・・

・最大懸念材料だったJが意外と平気だった。ふつうのひとだった。ホッとした;ワ;てゆうかいまの絵柄だとJはこうなるのかとイメトレしたら心がr

・くどうくんとはなんだったのか・・・・モズヤっち「思わせぶりに出てきといてコレ??」シー!高松あげぽよ要員なんだよきっと・・

・モズヤっち「それにしても女の子がかわいくn」シー!いや、かわいいコマもあったよ!でもそれを相殺するレベルのまさかのヤンデレ化・・いや。。ちがう・・・私・・・・?この子は私・・・・?高松との同一化を望んで拒絶される私????それ魅力!なるほど〜そういうことかあみ〜〜〜 納得

・ハナさん「この高松横顔美しすぎじゃね?」美しい高松・・・

・人間と人間は決してわかりあえない・・・・死してモノとなったときにだけ理解が可能・・・・モノは嘘つかない・・・・ちょっとことへんCH5松に置換できた^^私ホラ統合失調症だから・・・・ 理解できる死体は好きだけど己の死(自分が他者に理解されること)を否定松→CH5松 ほらね!高松は「自分が理解できるもの」が好きというか信じられるんだなー 理解できない、知りたいから一族に深入りして人生オワコン化したんだなー 人間って悲しいね。。。。

・菱田のセリフとこの高松なんてちょっと〜〜〜〜泣いちゃうからやめて〜〜〜 「正直者だよ」のコマの高松は私の高松だと思った夢厨 私にはわかる あなたは本当の高松だわ こうしてまた会えて 本当にうれしい

・トージくんVSニーチェの越境漫画希望。

・見開きの高松のキメ台詞まんまとみんなで爆笑したよ^^bつかみはバッチリ^^笑いすぎてぼかあ涙が出たね。あまりにも面白かったので皆でそのページ開いて魔法陣描いたのが写真のやつです^^これは・・・・宗教!真ん中にあるのはビールのピッチャー。この日、2名の戦士が命を落とした・・・・酒は飲んでも飲まれるな・・・・遺言だよ・・・

【総括】全体的にのりりん×私×のりりんのドリーム漫画だった(わたし絶対CH5かきおろしでものりりん→エドガーに代えただけでおんなじこと言ってるから・・・・エドガー出るのか(そもそもほんとに描き下ろしなんてあるのか)わかんないけど・・・)



ぼかあ高松とその業が好きだし、それはぜったい嘘じゃない・・・嘘ついてどうする・・・・どんなに優秀でもいい人でも胸糞な間違いや罪を犯すし、しょうもないような人でも悪人でも素ん晴らしい技術を持ってたり美点があるのが人間じゃ〜〜〜ん・・・
高松って露悪的だったり変態だったり好きな人以外にはインケンで基本ヤな奴だけど(ソネくん応援しちゃう伊達衆の気持ちわかる笑)、その中のなけなしの善なるものが本当に保身とか損得関係なくグンマやキンタローに全力で注がれている様にギャップ萌えだけど、だからといって高松のしたことと私が高松を好きってことは何ら関係なく、罪やその結果の惨状は厳然としてお話の中で語られているのだ・・・・・
事情がどうのというのはうんこだ・・・そりゃ殺し屋軍団に勤めてるかもしんないけど社会性倫理性ってもんを考えてよお・・・・医者ならメンヘラってたサービスを監禁するくらいの度量を見せてよ〜〜〜〜・・・・南国7巻、実父マジックはコタローとシンタローで手一杯、シンちゃんは自分とパプワくんのことで精一杯、高松はアスinルーザーにうつつを抜かし大けが(ばか!)、実の父だと思ってたルーザーはキンちゃんと心を通わし、あの時のグンマの底なしの孤独を見るたびに僕はサービスと高松まじ最低許せないぶっ殺すってなるよ・・・;;その気持ちも本当だよ・・・

ごめんにょろ わし 妄執が過ぎてパプワの人たち必要以上に愛してるし憎んでるから、大げさにとらえすぎてるのかもしれない。憎悪愛ってやつなんでね・・・・


アラシヤマもさ〜〜〜、これもアラシヤマ本人のせいってわけじゃなくって、彼(および彼に類似する記号を持つキャラ(ヘタリアのプロイセンとかジョジョの花京院とか※わたしはどっちも好きです)を取り巻く市場とかこういうキャラを好きな層への反感というか、ほんと個人的な言いがかりとひがみと醜い嫉妬で痛いんだけど・・・・・コミュ障でヤンデレ気味で根暗でぼっちという、本来人として生きるうえで苦痛や羞恥でしかないはずのことを「オイシイ」集客要素に転化して、実際すごく人気があって実力があってイケメンだなんて許せない〜〜〜!!キー!ということなんです・・・ほらあ実生活だと人と社会とうまくコミュニケーションできないのって基本罪でチョー辛いじゃん・・・うしろ指差されるし差すじゃん・・・・そう思うべきじゃん・・・・だって苦しいじゃん・・・・私は辛いもん・・・・苦しいもん・・・誰もそれをオイシイなんて思ってもくれないもん・・・そんなの異常だもん。。。許せないもん・・・もんもん

でもアラシヤマの発火体質ってのは、たぶん吃音とか赤面症とか視線恐怖みたいな、そういう精神的な対人恐怖やストレスが具現化してるものじゃないですか・・・・それを思うと「ああアラシヤマも生きるのが辛いんだなあ」って・・・・僕はどうしようもなく慕わしい気持ちになって・・・・それをTTTに言ったら「イタルさん丸くなっちゃったね・・・もう昔みたいにROCK(反抗)できなくなっちゃったんだね・・・」って言われた・・・・わしの全盛期は終わったのだ・・・・入滅・・・・




G氏元夫人の手記(上)~碧いチョウの翅~

2014-03-10 20:39:29 | アーミン系イラスト
グンマのバツイチ漫画に出てくるお嫁さんサイドのお話です。俺なりの精一杯の夢小説。グンちゃんほとんど出てきません・・書いてるうちに、タイムラグやら勢いで、元の漫画とは似ても似つかぬキャラになっちゃったので、まあこれはこれでってことで、ライブ感ってことで、ひとつ・・・
一応続きますが当然次回は奈落ジェットコースターです。以下本文だよ~ん


※プライバシーの問題上、個人名はすべてイニシャルで表記する。

引用するのは現在も失踪中で行方不明とされるG氏元夫人の残した手記である。自殺説、他殺説、誘拐説、政治犯や他国要人による逃亡教唆・援助説などが今もまことしやかに噂されるが、すべて憶測の域を出ない。

この手記にどのような意図があるのかは不明だが、彼女は文中でわざと、恐らく使い慣れないはずのゴミクズのような言葉ばかりを選んで使い、自分自身と、かつての夫であるG氏を貶めているように見える。家族や友人の語る実際の彼女と、文中の「私」の人物像は必ずしも一致しない。彼女はここまで卑屈でも軽薄でも怠惰でもなかった。文体も、私生活でやりとりされた手紙や学生時代のレポートの書き言葉とはまるで違う。故意に事実が歪められた、創意が見て取れる。ゆえにこの文章を真実の記録と安直に解釈するのは正しくない。とはいえ、何割かはもはや誰にもわからないが、実際の出来事、本心が記されている可能性があるのもまた事実だ。それをふまえて読んでいただければ幸いである。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

だいたい生まれた家が独裁国家首領家というチートの威光で、答案用紙に名前を書くだけで進級できた愚か者の私に、「怨敵ガンマ団の所業と我が国にもたらされた悲劇の歴史と世界平和について」を滔々と述べるのが間違いなのだ。馬の耳に念仏である。毎年行われる戦死者・犠牲者を悼む式典では、ヒステリックにガンマ団を糾弾し、戦争をどうしても根絶したいらしい学生たちによる弁論大会(御大層なことに小中高の部まである、許せない)や、苦痛でしかない教皇の長い長い講話中、いかに眠気を紛らわすか、いっそどうすれば人間は目を開けたまま眠れるのか、真剣に思案していたような私だ。

「ガンマ団、アイツらうめえことやりやがるよなあ」と今や陸軍団長やら防衛大臣の兄たちも兵役に行く直前くらいまではこぼしていた。ガンマ団。世界中の戦争、内戦、軍事介入に加担する傭兵組織で殺し屋軍団。ジャ●ーズと吉本興●とA●Bの悪いとこ取りのイロモノ美青年軍団。みんな死ねとか滅ぶべきだとか言ってたけど、そんなの建前で、本当は彼らの下劣であざといスキャンダルに興味津々で、目が離せないのだった。従順な娘でさえいれば人生安泰のいい御身分の私たちお嬢様にとって、ガンマ団はうってつけの娯楽で消耗品だった。いつだってネタ切れの週刊誌や女性誌では、「今月のイチオシガンマ団員特集」がケーキの人気店特集と同じ頻度で組まれていた。立憲君主制と君主制の違いを、気の毒な家庭教師が根負けして泣きながら教えてくれても、ついに理解できなかった私だが、イケメンの顔と名前なら何十人でも判別できた。オタク系の同級生たちは徹夜で団員たちのやおい同人誌を作ってコミケで売ったり、ファンクラブに入ったり、カップリングの違いで宗教戦争を起こしたりしていた。私も学生のときまでアニメはけっこう好きでよく観ていたから、そういう子たちとも仲良くしてたけど、ホモに萌える気持ちは最後までよく分からなかった。


私はあの時にもっとホモと真摯に向き合うべきだった。いやホモでもなんでもいい、人生を賭して夢中になれる、頑張れる何かに出会えていればと悔やまれてならない。生まれた家の名に、偉大な一族の歴史に恥じないよう、誰からも尊敬され愛される立派な人間になるため、立派な仕事をするためにと、湯水のように教育費を投入されたのにも関わらず、私の投資効果はさっぱりだった。

「一族の歴史の中でもワースト5に確実に入れるわ、あなたは女の末っ子に生まれて九死に一生ね」親戚たちに何度嫌味を言われたことだろう。出席させられた様々な表彰式で出会った、不遇や逆境に負けず、強い意志で努力に努力を重ね、苦労の果てに成功を手に入れ、それを認められた人たちは、一様に私を見て憐れむような蔑むような表情を浮かべるか、そもそも私などいないかのように振る舞うのだった。

「何になりたい?」「何がしたい?」「人生の目標は何か考えるんだ。それがハッキリすれば何を頑張ればいいかおのずと見えてくるはずだよ」貴重な助言をことごとく無駄にし、三つ子の魂百まで、無関心な私は自分の人生にすら関心を持てず、いたずらに数撃てば当たる方式にあてがわれる手当り次第の習い事をすっぽかし、何の才能も開花させず、一族の面汚しのポジションをますます確固たるものにしていった。その月謝代設備投資総額で、いったい何人の恵まれない子供たちが救えたことか。

もう私はいっそ恵まれない子供たちの一人になってしまいたかった。不謹慎にも私は不幸に憧れるようになっていた。戦争で不幸になれば戦争反対を、レイプをされればもう二度とセックスはごめんだと声高に主張してもまあ許されるじゃない。幸せでさえなければもっと楽に生きられるのに。そして不幸が深刻であればあるほど、それは自分の怠惰や無能をチャラにしてくれる、素敵な免罪符になってくれるのではないか。不幸はいつしか私の心の中で、魂の自由を約束する、プリズムのように碧く透けて輝く巨大なチョウの翅になっていた。不幸になるための努力なら、愚かな自分でもできるかもしれない。とても卑屈で荒んだ捨て鉢な気分で思った。


二十歳の誕生日を迎えた瞬間、「はい時間切れ」とばかりに両親は、私をどこかに嫁にやって無かったことにする作戦にシフトチェンジした。大して愛想も器量もなく、生来の努力嫌いのツケが回り切った私には、もう結婚相手にしか自分の価値を見出す手段はないそうなのだ。

絶賛不幸ブームだった私は「結婚」という幸福への十三階段を頑なに拒否し、適当な理由をこしらえて押し寄せる見合いの数々を破談無双にしていた。いっそ苦行好きの尼にでもなるかと本気で考えていた、その矢先に現れたのがG氏だった。

破壊と鬼畜の権化と世界で憎まれる、ガンマ団の呪われた出自の嫡子を婿に迎える。一生消えない痣のように、「ガンマ団の人間の妻」という烙印を押され添い遂げる。それはなんという甘やかな不幸、人生の十字架、自殺行為であろうか。見合い話が来たとき、終わりの見えない婚活に疲れ切っていた私は浮かない顔で生返事をしてみせたが、内心では死に体だった好奇心が蘇りガッツポーズをしていた。

なによりもG氏の生い立ちそのものがとびきりに不幸だった。嬰児すり替えで人生と家庭を滅茶苦茶に破壊され、本来なれるはずだった次期総帥の立場を奪われ、窓際に追いやられ成果の見えない閑職に励むことしかできないかわいそうな長男。初めて会話したときの舌っ足らずで甘えた幼い喋り方も、その人生の不幸の爪痕なのかと思うと、厳粛で神々しいものに聞こえた。子どもも動物も嫌いな冷淡な性格の私だが、この人のためになら天使のように優しくなれるような気がした。

G氏は自らのおぞましい出自を全く気にせず、飄々としていた。そんな不遇な時代はなかったかのように、無邪気で明るい性格をしていた。流石ほんものの苦労人は違うと、苦労人研修生の気分だった私は頭が下がる思いだった。お互い劣等生同士だった思い出話も二人を結びつけたようだった。そして、話を聞けば聞くほど、私はG氏に比べれば色々な点でよほど優等生だった。有能な他人を見上げ、圧倒されては途方に暮れるばかりだった私にとって、それはとても新鮮なことだった。

結婚式では、自分のドレスや立ち姿などはどうでもよかった。おべっかなどそっちのけで、ひたすら夢心地で招待した客人たち、夥しい野次馬、報道陣の憎悪と同情と好奇と畏怖の視線に溺れた。私たちはグロテスクなパンダのつがいだった。加害者で被害者だった。G氏の妻という地位を手にしてはじめて、私は自分のくだらなさや至らなさを見逃してもらえた、許してもらえたような気がした。傍らのG氏はニコニコと友人らしきガンマ団の青年たちに手を振っている。その手を引っ掴んで「これが私の主人です。主人は世界でも稀に見るくらいに不幸で愚かで、でもそれをちっとも恥じない気高さを持っていて、しかも若くて超美しい金髪碧眼イギリス人です、出身は日本のド田舎だそうだけど!」と世界中の人に紹介して回りたくなった。
気が付くと涙が溢れていた。G氏は優しくハンカチで涙を拭いてくれた。けろけろけろっぴのハンカチだった。

「私、いま、チョウチョになって空を飛んでいるみたい」
はしゃいで私はG氏に畳み掛けた。「あなたの瞳みたいな、碧い綺麗なチョウチョに」



よわぺだ福金小説「晩夏くずまんじゅう」

2014-03-10 20:36:17 | そのほかイラストとか
「自転車ナンカ絶対描ケナイ」という満々たる自信で満ち溢れている拙者はSSでどうにかしようとおもったんだ!掛け算なら第一印象から福金福のエンドレス宗教だから!落車回は宴だったね!はっは~~ん!
以下本文だよーん

福富が総北自転車競技部にカチコミをカマしてから、ちょうど一週間が経つ。東堂からの連絡に仰天し、いざ再び福富の姿を目の当たりにしたときには肝がつぶれる思いだったが、巻島も、田所も、部員達も、そんなことは忘れてしまったかのように、なんでもない日々を取り戻していた。

金城も先日医者から、制限付きではあるが全身運動を許可された。ようやくの恢復期だ。

その知らせを聞いて、巻島は、あの日肩に抱いた金城の体の重さ、震え、痛みに身悶えして耐える表情を思い出してしまった。虫歯の洞を舌でなぞるような、決して良くはない心地がする。

事故直後から今まで、金城は部活にこそ顔を出したが激しい運動が出来ないため、専ら誰もやりたがらない雑務を片づけたり、後輩の指導をしたり、ついには時間を持て余し課題の問題集や予習をしていた。その間愚痴や不満めいたことは一度も聞かなかった。突拍子もない悪戯っぽさや、意外と人懐こく、間が抜けている面を長い付き合いで知っているからこそ、「金城、友達としては恐るるに足らず」の域にまで達したが、それでもたまに、彼の実直さ、善良さを前にすると、元々斜に構えがちの巻島は、咎められてもいないのに叱られている子どものような気分になってしまう。

巻島はあの件については仕方がないと割り切り引きずらないようにしていた。確かにひとかたならない理不尽や落胆や苦痛も味わったが、当事者の金城が気にしない、許す、と公言しその姿勢を貫いているのなら、自分もそうすべきだと思ったのだ。自分が屈託なくすんなりと、それを実践していることに、ずいぶん後から驚いた。

「バカ田所っち、饅頭はチョコボールじゃねえッショ!」

福富が持ってきた温泉饅頭の残り全てを、田所は一口で平らげてしまった。十個以上はあったのではないか。饅頭をもちもち咀嚼しながら何か主張しているらしいが、聞き取れない。
「金城の分が無くなっちまったッショ」
「いいんだよ、あんな野郎の持ってきた饅頭なんざ不吉不吉!まんじゅうこわいって諺があんだろ?俺が厄落としで清めてやったぜ」
「ソレことわざじゃねーッショ。清めるどころか消滅しちまったッショ・・・」
途方に暮れ空箱を日に透かし掲げる。と、饅頭の仕切りの白色が陰りにくすむ。いつの間にか、謎のサイクリングから帰ってきた金城と福富、二人分の影が巻島の体に落ちていた。
顔を見合わせ硬直する部員たちをよそに、金城はさも当然のように言い放った。
「駅まで送ってくる。すまんが田所と巻島、練習と監督に交代で入ってくれ。30分くらいで戻る。何かあったら携帯に連絡してくれ」
返事も待たずにスタスタと校門に向かい歩き始めてしまう。巻島たちに会釈して、福富もそれに続く。ここに突然来たときも、田所に襲撃されたときも、いま巻島たちに挨拶したときも、彼の表情筋はぴくりとも動かなかった。
突然、巻島の身の内で苛立ちがふきこぼれた。

ズリいぞそれ、金城。歯噛みしたくなった。この先30分のあいだ、金城の携帯は決して鳴らない。金城はそれを知っているはずだ、そう仕向けたのだから。すべては済んだことで、今は平穏な日常のさなかで、もう「何か」なんて起こりっこないのだ。
苛立ちの原因はそれだけではない。福富だ。奴もやはり当然のような顔つきで金城の見送りを受け入れた。最初の謙虚さはどこに行ったのだ。遠慮ってものを知れッショ。気がつくと、あの事故以上に福富を心でなじっている。びっくりである。
要するに、決してやぶさかではなさそうな、金城と福富の間で生まれた友情のようなものへの嫉妬だ。仲のいい子を取られた小学生じゃあるまいし、巻島は困った。有望な友人に気の置けないライバルができるかもしれない。いいことじゃないか。人間関係に淡泊であると自認していたのに、東堂との付き合いを棚に上げて人のことに首を突っ込むなんて耐えられなかった。

福富は悪い人間では決してない。むしろ金城に劣らず実直な人間なのだろう。やり方こそ不器用で強引かもしれないが、そこには確かに彼なりの最大限の誠意が感じられた。それは痛々しいほどにむき出しで、こちらがいたたまれず直視に耐えないほどだ。だからこそ巻島は福富の金城への執着のあり方が気に入らない。はっきり言ってしまえば、気味が悪い。インターハイ本戦で、競争相手を掴んで共に落車し怪我をさせるなんて、そんな怖気の走る想像、誰が好き好んでするだろう。だが福富はその悪夢を現実にしたのだ。悪気がなかろうとも、無我夢中であったとしても、それは事実だ。

巻島たちの前では決して変わらない福富の表情は、金城に関することだけでは、あからさまに変わる。負傷した金城を見つめていた、自分の過失の取り返しのつかなさに慄く表情や、田所に責められて見せた泣き顔。泣きたいのはこちらであるというのに、その涙を見て巻島は、まるで自分たちが罪もない少年に難癖をつけていたぶっているような、苦い錯覚を覚えた。先ほどだって、金城にサイクリングに誘われた福富は、当惑しきって頬が紅潮していた。身振りにこそ現れなかったが、なんだかもじもじしているように見えた。

きっと金城は彼の「お願い」とやらを快く受け入れたのだろう。それどころか、同情などするなと、すまながる福富を励まし、慰めすらしたのかもしれない。来年の目標のため乗り越えるべきライバルという、新しく生まれた関係を二人は健やかに喜ぶ。危ういな、巻島は思う。あまりにも直情的で無防備な福富の心身が、悪意がないからこそ難儀な衝動性が、いつか以前のことにも比較にならないような、取り返しのつかない事態を招いてしまうのではないか。
そして、これはありえない杞憂に違いないが、金城の心が自分たち総北から離れ、福富ひとりに向けられてしまったらどうしよう。金城や田所たちとのつながりを通して、すっかり心のカドが削られて素直になってしまった巻島にとって、それは耐えられそうにない痛手になる。

温泉饅頭の償いに、巻島は金城に何かご馳走してやろうかと考えた。そうだ、たしか夕べ母が京都で有名な葛饅頭を取り寄せたと話していた。いつの間にか、秋はもうどこにでも見つけられるようになっていた。季節外れになってしまった水菓子を金城は、喜んで食べるだろう。巻島が諌めるのも聞かず戦犯の田所にも一緒に食べようと言い出すだろう。思い描いてみた光景の、あっけらかんとした暢気さが、やたら物哀しかった。

今日で2月おわりとか^^

2014-03-01 00:40:13 | そのほかイラストとか
絵はまえツイッターで流行ってたムーミン化のネタだよお あえての子安外し
真央ちゃんよかったですねえ・・・前の日があんなだったから・・・テレビ持ってないので、お昼に会社のひとにフリーの動画見せてもらって、白昼のマックで大号泣してしまった 化粧がぜんぶ剥げ落ちたまま午後も仕事した^^最後の真央ちゃんの表情思い返しただけでまた泣いてたし、実家戻って母と見て泣いた

なんか下でふて寝ならぬふてオナしてる自分がみっともナッシング あみがついに CH5描き下ろしやるからって言ったね 本当だろうな 本当に今度こそ信じていいのだろうな 拙者以前のことでだいぶ心閉ざしちゃってるから、いっそもう誰にも触れさせたくないくらいだから、ほんと たのむよ
内容云々とか、完結云々よりも、どういったことが起こるのかを見たいです

たけぶちさん:メッセージありがとうございました。遅くなりすみません・・・この間の大雪、大丈夫かなと思っていたのですが、日記拝見してご無事とわかりよかったです。弟もあの日群馬のスキー場で閉じ込められてしまいました。こういうことってあるんですねえ・・・・
もう来週ですね高松読み切り・・・正直不安しかないのですが、ファンとして、元気な高松が見られればいいやと、おばあちゃんのような気持ちでいます。いやーガンガン系列ですらない雑誌だから、完全新作と皆思っていただろうにまさかの・・・・あみちゃん大丈夫かな・・・50Pも描くことあるのかしら・・・
そして、本日CH5のお話も出たのれす・・・・ほぼ自分の持ちネタにしていたCH5復刊出る出る詐欺ネタが封印されるのかなと思うと感慨深いです。私はエドガーのモンスターペアレントなので、彼の可能性のようなものが見られればと思いますが、こちらも高望みはしません・・・竹淵さんが、日記でエドガーの孤独について言及してくださって、とても救われました。いろいろ、いろいろ思われることあるというのが、日記からも見られますが、これが僕たち、私たち、今後の読者の糧になってくれればとなんだか祈るような気持ちです。
きっと春コミではパプワのサークルさん多いですし、この話題で皆で盛り上がることできたらいいなと思います!!寒暖差激しい日々ですが、お体ご自愛ください(*^_^*)またよろしくお願いします!!