消防車や救急車は、出動要請があればサイレンを鳴らして現場へ向かいますが・・・このサイレンの“止め方(消し方)”に違いがあるってご存じでしたか?
消防車は、現場に到着するとプツリと音を止めてしまうのに対し、最近の救急車は徐々に音を落として止めるのだそうです。
なぜ、サイレンの止め方に違いがあるのでしょうか?
火災は、近隣の建物等に燃え移る可能性がありますので、危険が及ぶかもしれない隣家の人たちにとにかく火災を「知らせる」ことが重要になります。ですので、大きな音でできるだけ多くの人に火事を伝えながら現場へ到着するのです。
対して救急車はそのほとんどの場合、けが人や病人が少数であり、火事のように直接近隣に危険が及ぶことはあまりありません。それどころか救急車のサイレンを聞きつけて多くの野次馬が集まり、患者やその関係者に余計なストレスを与えてしまう場合もあります。そのため、徐々に音を小さくして、車が遠ざかって行くような「錯覚」を起こさせ、野次馬を極力減らすように配慮がなされているのだそうです。
救急車が家の近くで止まると、誰が運ばれるのか・・・といても立ってもいられなくなる方もおられるかもしれません。しかし呼んだ側は大抵の場合、おおごとにしたくないものです。
ちょっと遠くで救急車が止まったら…表に出ずに家の中にいるのが患者のためのマナー、と言えるかもしれないですね。
事務局 農澤