イギリスで、「火だるまになった父の窮地をコーラで救った15歳の少年」という記事が報じられました。
コーラが消火器のかわりになるというのは都市伝説だと思っている人も多いかもしれませんが、実際にも意外と消火に威力を発揮することを証明するような出来事がイギリスで起きました。
たき火から引火して炎に包まれた52歳の男性の命が、機転をきかせてコーラを噴射した15歳の息子によって救われたそうです。
コーンウォール地方Mullion在住のアンドリュー・ワイズ氏(52歳)は、4月18日(日)に息子のニコラス君(15歳)とともに自宅の庭のやぶや雑草を除去し、たき火をしようとしました。しかし、なかなか点火しなかったためガソリンを注いだところ、瞬く間に炎が立ち上がり、ガソリンの入ったボトルは爆発し、ワイズ氏に引火してしまったそうです。
腕から胸、首、耳までも炎に包まれたワイズ氏は地面を転がって火を消そうとしたのですが効果はなく、「助けてくれ!」と叫びながらニコラス君の元へ走りました。
「本能的に、近くにあった2リットルのコーラのボトルを手に取り、振って、炎へ向かって噴射しました」とニコラス君。
その後ワイズ氏は妻のアニタさんの車で地元の病院へ駆け込み、ブリストルの病院へ移送されやけどの治療を受けたとのこと。医師らによると、ワイズ氏のやけどは皮膚移植が必要なものだったとのことですが、ニコラス君の機転がなければ致命的なものとなっていただろうとのことです。
ワイズ氏は、命の恩人となった息子のニコラス君について、「とても誇りに思っている」とのことで、「ニコラスはとても分別があり、冷静です。彼がいなければ間違いなくもっとひどい事態になっていたでしょう。本当に幸運でした」と語っています。
Helston(ワイズ氏が住むMullionの近郊の町)消防署のKeith Stringer署員は、「たき火では安全に注意し、ガソリンは使わずに行ってください。人々はたき火に液体の燃料を注いでいるだけだと考えがちですが、液体の周囲に揮発したガスが危険なのです」とたき火でのガソリンの使用について警告しています。
コーラは二酸化炭素を含み、ボトルを振り回してから開けることにより噴射の勢いで火を弱めることもできるという点で、ミネラルウォーターなどよりは消火に効果的かもしれませんが、たき火などの際にはあらかじめ水を確保できる場所を確認し、火の扱いは慎重に、安全に気を配るようにしたいものです。【Gigazine / 2010年04月23日 12時59分13秒】
たまたま近くにあったコーラを消火器の変わりに使用したら消火できた…というだけの話ではありますが、実際に炭酸飲料が消火に効果があると聞くと少し興味深い話ではあります。(そもそも「コーラが消火器のかわりになるという都市伝説」ですら聞いたことは無かったのですが…)
記事には、「コーラは二酸化炭素を含み、ボトルを振り回してから開けることにより噴射の勢いで火を弱めることもできるという点で、ミネラルウォーターなどよりは消火に効果的かもしれません」とあります。
消火器もそろそろ新しいスタンダードが出てきても不思議ではありません。何でもエコのこの時代、安価で地球に優しい…となれば『炭酸水消火器』なんていうも「ひょっとしたらアリかも!?」と思えるから不思議です。もしかすると、本当に都市伝説では無くなる日がくるかもしれませんね。
事務局 農澤宏樹