田吾作相談員

田吾作相談員の仕事と趣味の世界
social work,ケアマネジメント,MTB,ツーリング,シネマ

「語りの器」

2021年06月11日 | ソーシャルワーク
入院中のクライエントは、今週末がヤマだと言われている
不安、苦しみ、絶望、やり残した思い
様々な感情を持ちながら、必死に抗った
親父と同い年
高齢、というにはまだまだ若い

最後に家族に示した意思は「苦しい、逝かせてほしい」だったと聞く
そこから昏睡状態に入り、今晩から家族が泊まり込む
コロナ禍と言えど、家族が見送る環境が整っていると良いなぁ

昨夜の講義では、本ケースを元に実存主義を語った
病気にコントロールされることなく、クライエント自らが「私の生」を取り戻す、そんな「語りの鏡」となり得たかどうか

そして、クライエント亡きあと、見送った家族にとっての「私の生」を取り戻す、「語りの器」となり得るのかどうか

対人援助は、アヘンである

2021年06月11日 | ソーシャルワーク
オープンダイアローグ
当事者研究
セルフケア
先日参加した児童福祉の勉強会もこの手法で、どうもこれまで自分にしっくり来なかった、というのが本音
支援者は時に傲慢で、自己満足の領域でクライエントをコントロール、また支援関係という共依存に入り込むリスクが高い
他者の支援関係を間近に見る機会が増えることで、よりそう感じることが多くなった
つまりオープンダイアローグを「当事者」という支援関係者にも当てはめることで、上記のリスクを回避できるのであれば、それはクライエントの利益に繋がる
クライエントにとって一番不利益なのが、支援者の勝手な領域にコントロールされてしまう、それに気づかない支援関係を維持してしまう、ということ
「対人援助は、アヘンである」という側面
なるほどなぁ、そういう予防策としては有効だ、と妙に納得
一度、ケアマネ対象にやってみようかな