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Social work Bar 11 現場雑観

2018年03月24日 | ソーシャルワーク
Social work Bar 11 現場雑観
その家族にとって、一家の大黒柱であった父親が倒れた
心身共に依存してきた母親が狼狽する
家族内のサブシステムである両親の大きなゆらぎは、その下位システムである子供たちに影響を与える
元々精神的課題を抱えていた長男は、両親に対して暴力的になり
そんな家族と、どこか一線を画していた次男は耐え切れずに実家を出ていく
家族のゆらぎ
システム論的見方では、家族はまるでモビールのように繋がっている。たった一つのゆらぎは、他の物体に影響を与える。逆に一つのゆらぎを解消することで、全体のゆらぎが静かになる。家族は繋がっている。
家族の色
「あなたの家族の色は、何色ですか?」ブルー、オレンジ、グリーン、透明、グレーなどなど。個々の原家族の風景が重なる。支援者の価値観、家族感。これは支援対象をとらえる視点に大きく影響を及ぼす。支援者は真っ新な視点で見ることは出来ない。必ず自らの価値観というフィルターを通している。ただ、それに気づくかどうか。
支援者を含む円環的思考
家族内で円環的に悪循環を生むと同時に、支援者もその円環的作用に取り込まれ、その悪循環に加担していることも多い。支援者が関わる限り、家族は無影響で済まされることはない。
一家の中で長男は長く問題を抱えていた。心配しながらも何も出来ないでいた母。そんな一家を仕事と両立しながら、一家の大黒柱として支えてきた父。次男は自分の居場所を探していたのかも知れない。今、母と次男は何十年振りかに新しい生活をスタートさせようとしている。それが上手くいくかどうか分からない。希望を抱く当事者とは裏腹に、周囲の支援者はやきもきしている。「心の中の家族」いつしか当事者も、支援者も、そんな実存と離れた家族像に魅せられてるのかも知れない。上手くいかなければその時に支えてあげればいい。肝心なのは、支援者が手を差し伸べる環境が、繋がりがあるということ。
昔のように、家族の問題を家族だけで解決できる社会ではない。「脱家族化」。家族のゆらぎに気付くために…。
30.3.23

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