治しやすいところから治す--発達障害への提言

花風社・浅見淳子のブログ
発達障害の人たちが
少しでもラクになる方法を考える場です。

後進地域って

2010-02-11 10:05:21 | 日記
「うちの地方は支援が遅れているんです」という方からお電話をいただきました。
少しでも理解を広げるために講演会を開けないかというご相談です。
真摯なお気持ちがひしひしと伝わってきて、じっくりとお話しました。

そこの県ではあまり講演会も開かれないらしく
隣県で行われた私たちの講演会に二時間以上かけてきてくださったこともあるとのこと。

「うちの地方は遅れています」ってよく言われますが、私はすぐには信じません。
遅れていると思われている地方でも心ある支援者はいるし
進んでいると思われている地方でも「ほえ?」と思うこともあるし。
でもこのお電話をいただいた方の地方では、まだまだ苦しいのかなと思いました。
親御さんの間にじゅうぶんな理解が行き渡っていないようだからです。

教育現場に理解のない地域は多数あります。
地域生活がうまくいかないところも多数。
でも「なんでこんなにジコチューなんだろう」と
親御さんがわけがわからずただ絶望しているというのは
本当に辛いことではないでしょうか。
そしてこういう地域でも
診断がついて、あるいは傾向が疑われて
療育機関につながっているお子さんはどんどん増加しているようです。

こういうのを「中途半端に助けてくれる」って言うんですかね。
ちゅん平さんの造語なんですけど、ビンゴです。
ちゅん平は言うんですよ。ちょっとだけ妊娠する、ということはできないのに発達障害の世界ではちょっとだけ助けてくれる人が多いって。

そして
「診断が治療につながってないのがけしからん」
大大大博士の声が聞こえてくるような気がします。

まあ毎日録画見てるんで毎日聞こえているんですけど。

というわけで
なんとかこの地域での講演会が実現すればいいなと思いました。
で、いろいろ実現に向けてのご提案をしました。
講演会ひとつでどうなるかはわからないけど
どういう大人になるか、どういうことを教えてほしかったと本人たちが言っているか
そういうことをいささかなりともお伝えできるかと思いました。
「話せば長いけど、浅いワケがある」ことを知っていただくだけで
少しだけ気持ちがラクになるといいなと願っています。

読者の方からいただいたたこ焼きキティちゃんです。
ありがとうございました。