さて、私は講演後も沖縄に残った。
主催者「NPO法人ぺあ・さぽーと」のY氏から、そのあとの式に出てくださいといわれていたのだ。
なんかのオープニングだという。それを昼間やって、夜は飲み会。
もう一晩泊まって、次の日は闘牛を見に行き、遅い便で東京に戻るというスケジュール。
なんの式なのか実はあまりよく把握していなかったが
東京に来たときにもかりゆしウェアのY氏がなぜか朝からスーツを着込んでいて、ポケットチーフまでしていて
まるで七五三のようであった。
ともかく、講演後、スタンプ会。
沖縄の皆さんにたくさん本をお買い上げいただく。本当にありがとうございます。
そのあと式の会場に移動。
途中の車の中で「来賓スピーチ振っていいですか」と訊かれるので「いいですよ」と答える。「何しゃべってほしいですか?」と訊くと「なんでも好きなことを」との答え。
この私にそんなこと言うなんて大胆な人だな、と思った。
ついたら立食形式のパーティと懇談タイム。
地元のドクターとお話しする。
このドクターとは以前もお会いしたが、そのときはサッカーの話しかしなかった(笑)。
発達障害の話をしたのは初めてだ。
いいお医者さんだった。
こういうお医者さんばかりだったらこういうこととかこういうこととか書かずにすむんだけど。
大大大博士の本の話もちょっと蔵出し。出るのが楽しみだといっていただく。出たらすぐに買いますと。先生、そのときはよろしくお願いします!
やがて来賓スピーチが始まって、やっと、今日の会がなんなのか全貌がつかめてきた。
民間の医療と民間の地域支援がコラボして児童のデイケアと成人の就労支援をする。
そこに行政がお金をつけた。
Y氏はデイケア部門の所長になった。
実は晴れがましい日であった。ポケットチーフの謎が解ける。
最後のほうに私もスピーチを振られた。祝辞祝辞。
「今日はおめでとうございます。Yさんが朝から七五三みたいな格好をしているので、何事かと思いましたらこんなおめでたい日だったのだと、今やっと全貌がつかめました。医療と地域支援のコラボは方々でやっていると思いますが、ダメな医療とダメな地域が連携してもアリバイ作りにしかなりません。ここではそうじゃないみたいなので、本当に当事者のことを考えている医療と地域支援のコラボみたいなので、ぜひ成功させて沖縄モデルとして全国に発信してください」
っていう感じのことをしゃべりました。だって好きなことしゃべっていいんでしょ?
雇用の少ない沖縄で、就労支援は本当に大変だと思います。
でも自分たちで雇用を作り出す努力もしていらっしゃるみたいです。
そして福祉も雇用を生むし。
ポジティブな時間を過ごせる場が増えますように。支援者も、利用者もね。