おおっ、奇しくも今日は芥川賞発表の日だったんですね。
文壇を志すなら誰でもが目指す芥川賞と直木賞
…それなのに、まあー、私ったら失礼なやつ。
だって、この文庫本の選択理由がですよ、
なるべく薄くて読みやすいヤツ、という不純も不純な…。
でも、まあいいや。今日、高速バスで移動中に読みました。
芥川龍之介さんと言えば、
あのちょいと神経質そうな写真と名前だけは、頭にありますが、
彼ってどういう作品?と聞かれたら、
「杜子春」と「蜘蛛の糸」ぐらいしか知らないという、ふとどき者でございました。
「羅生門」とか「地獄変」とか「ある阿呆の一生」とか、
有名な作品はたくさんあるのに、いやー、ちゃんと読んでなかったなー。
…でも、じゃあ読むかと言いますと、読まないと思うけど。
「或る日の事でございます。
お釈迦様は極楽の蓮池のふちを独りでぶらぶらお歩きになっていらっしゃいました。」
このスムーズな出足の「蜘蛛の糸」。
「或る春の日暮れです。
唐の都洛陽の西の門の下に、ぼんやり空を仰いでいる、一人の若者がありました。」
これは「杜子春」ですね。
小学生の私を思い出しましたよ。
なんでこの人、地獄とかそんなのばっか書くの?と思ってましたね。
今日もう一編、面白いの発見。
同じ本におさめられている「猿蟹合戦」です。
猿蟹合戦のその後のことが書かれているんですが、
猿に仇を討った後、一行は捕らえられて、
蟹は死刑、臼、蜂、卵(栗)は無期懲役ですって。
おやおや、童話はけっこう残酷とか怖いといいますが、
ほんとですなぁ。
この文庫本、ほんと薄くて読みやすいから、(またまた失礼)
暇をもてあましていたら是非ご覧ください。