樹庵のお気楽ナビ

チビデビル ルックと
天使キャラ セントの日記です。

「余命1ヶ月の花嫁」

2007年07月18日 | テレビ番組

夕方のニュースから、そのままの流れで見た番組でした。

乳がんと戦った24歳の女性の、がんが再発した最後の1ヶ月の記録でした。

持ち前の明るさで、闘病する彼女を
父親、恋人、友達が支えて、彼女の夢だった結婚式を挙げさせてくれた。
涙なくしては見られないドキュメンタリーでした。

この番組を通して、ずっと私の心にひかかったのは、
彼女の一種独特な透明感です。

彼女は元々色が白くて、闘病生活をしてそれがいっそう白くなったのはわかりますが、
そういうこととは違った、不思議な光を放つような透明感がありました。
それは、彼女はあと僅かで死んでしまうんだと、
わかって見ているせいなのかなとも思ったのですが、
そうではないなと気がついたのは、番組が終わって数時間経ってからです。

思い出したのは、私の子供のような存在だったゴールデンレトリバーのことでした。
私は約3年前に、ゴールデンレトリバー2頭を
(犬は1匹2匹というのですが、彼らは大きかったので敢えて2頭)
ガンで2ヶ月の間に次々と亡くしました。
親子のゴールデンで母と息子でしたが、仲のよい子達でした。

母親はガンが表面化していたので何度も手術しましたが、
最後は再々発で骨に転移して10月に。
息子は母親が死んだ後、心臓発作を起こし、
大学病院で、心臓にガンが出来ているが手術不能と言われて、
その3週間後の12月に亡くなりました。

彼らが亡くなる少し前に撮った写真がありますが、
それは今見ても何か普段の姿とは違うのです。
それはデジカメで撮った、その時既に感じていました。

よく、死ぬ人は影が薄いといいますが、
もしかしたらそれと似たようなものかもしれません。
一種独特の透明感がそこにあるのです。
神々しいと言うにはちょっと抵抗がありますが、少し光を放っているような感じです。

でも肉眼ではわからなかった。
たぶんいろいろな感情が入り混じった目で見てしまうからでしょうか。

写真とか映像とか、そういうものを通すことで純粋なものが見えるとき、
死に行くものの一種独特な透明感が見えます。
それはとても厳かなものです。

今日、この番組を通して、私はそれを感じました。
彼女のご冥福をお祈りします。