樹庵の庭には大樹がある。名前はその樹に因んだことは、一回目に書いたのだが、
実は、もうひとつ名前の由来がある。
残念ならが終了してしまったが、「Yahoo!地図情報-古地図で東京めぐり」というのがあった。
そこで調べたところ、樹庵の現在地は、明治維新の立役者で誰でも知っている、ある人物の長男の屋敷があった場所だった。
父親が暗殺された後、彼は侯爵位を受け継いでいる。つまり侯爵○○卿邸の跡地なのだ。(ちなみに、今その跡地にはマンションが10近く建っている)
これだけなら、ちょっとした自慢話のようなもので面白くもないが、その広い敷地には大きな池があって、中に島が二つあった。
実は、現在の住宅地図を合わせると、航空地図で合わせても、樹庵はその島のひとつの上に来る。
ここに引っ越す前、この物件を知ってまだ現地を見る前に、ある霊能者に透視してもらったことがある。彼は住む人の名前と住居表示だけで透視をする。
「そこは、昔、風流人の庵があった場所で、とても居心地のよい場所ですよ。」彼は言った。
そこにたどり着く前に、何件もこれはと思う物件を透視してもらったのだが、
「武家の墓か霊廟のあった場所」だったり、「道祖神か地蔵尊を壊した跡」だったり、「大きな仏間を感じる」と言われたり、
物件探しとしては敗退続きだったために、ここでよいでしょうと言われた時には嬉しかった。
そして実際に物件を見て、大樹の庭に、「居心地のよい」というのは、こういうことなんだと思った。
侯爵邸の屋敷の池の中の島ということは、引っ越した後に知ったことだが、
そうだね、島に庵があったかもしれない。
あるいは、霊能者の彼が見た庵は、もっと何百年も昔のものだったのかもしれないが、それが、土地の何かを呼び起こして、侯爵邸になった時に池の島になったのかもしれない。
少々スピリチュアルな話になってしまったが、樹庵の名前の由来である。
いずれ、スピリチュアルというわけではないが否定もできない「土地の持つ記憶」についても書こうと思う。