すそ洗い 

R60
2006年5月からの記録
ナニをしているのかよくワカラナイ

アングラの入り口「少女仮面」

2014年04月04日 | 書籍

角川文庫の「少女仮面」は廃刊なんか?
とゆーことは「盲導犬」も「唐版・滝の白糸」も廃刊なんか?

「少女仮面」と云えば 僕の中学生時代の愛読書であります
カルチャーショックにして青天の霹靂
もーなんべんも なんべんも 読みまくりでした
思春期はアングラに憧れるもんです
アングラカッチョイイって ビンビン憧れるよね
不条理戯曲 一杯書いて 友達と見せっこしたり
年賀状は アングラ戯曲と相場は決まってました
そーゆー時代です



僕の好きな アングラは
不条理
理不尽
なしくずし
と あと ひとつ なんやったっけ?
単語がでてきません

きょうびのテレビやネットがおもんないのは
アングラが足りないからです

ただ  松永太さんや関根元さんや麻原彰晃さんがアングラを現実の事件としてしまったんで
アングラの精彩が欠けてしまったとゆーのも否めません

とりあえず 「少女仮面」をまた読みたくなりました
唐さん関連も図書館で借りましょう

唐 十郎(本名:大 義英、1940年2月11日 - )



貝 ねえ、おばあさん、春日野さんが「嵐ヶ丘」に行ったとき自分がヒ
  ースクリッフの役をやっているのでヨークシャの荒野を横切るときに
  なって、あの二人の愛の亡霊と三角関係になるのじゃないかとひやひ
  やしたと言っているのだけどあれはわくわくしたのじゃないかしら?
老婆 それは難解ね。
貝 もし、わくわくしたのなら、おばあさん、それは不謹慎だと思われ
  る?
老婆 貝、本当のことを言うと、永遠の処女の考えることは油断ができ
  ないよ。
貝 永遠の処女って?
老婆 そりゃ、ヅカ・ガールさ。おまえの春日野さんの話だって、あた
  くしには嵐ヶ丘が嵐ヶ丘を訪問したように思えるのさ。
貝 何故、春日野さんが嵐ヶ丘なの?
老婆 すてたパンツに聞いてごらん。


 貝 ねえ、おばあさん、冷やかすのはやめて、一言だけ言って、春日野
  さん何を知っていたの? ヒースクリッフとキャサリンが、嵐ヶ丘を
  ほっつき歩きながら乞いていたものは何なの?
 老婆 亡霊が、いつも欲しがるもの、それはー
 貝 それはー?
 老婆 肉体。

「時はゆくゆく/乙女は婆アに、/それでも時がゆくならば、/婆アが乙女になるような、Uターンの秘術を誰が知ろう。」

 貝・老婆 (二人、口をそろえて)何よりも、肉体を!

・・・・・・・・・・・・

 三人 みんな、返すわ。(一斉に床に置く)
 甘粕 (三人に)それだけかい?
 三人 ええ。
 春日野 あたしの肉体は?
 三人 肉体って?
 春日野 肉体よ。
 三人 そんなもの、あたしたちにくれたことあったの?
 一 あたしたちにくれたのは幻
 二 あたしたちには、あなたのおっしゃられる肉体が見えたこともなか
  った
 三 肉体はあなたが見つけるか、御亭主にあげるしか使いようがありま
  せん。
 春日野 (無言、急にハッとして)甘粕大尉、何でこの子たちをつれて
  きたの?
 
   甘粕大尉はいない。窓にマントだけがかかっている。

 春日野 甘粕っ(マントをひっぱがして)この子たちは一体何よ!?
 三人 あなたのファンよ。無名の尊いあなたのファン。
 春日野 ファンなんか欲しくない、あたしは今、ファンなんか欲しくな
  いんだ。
 三人 どこまでもついてゆきますわ。
   (歌)おおパリ、憧れのパリ(略)
 春日野 何も欲しくない、愛も肉体も。……あたしを一人にして。あた
  しはもう、亡霊でも乞食でもないんだ!



1989唐組公演「ジャガーの眼」一部分、大久保鷹客演

麿赤兒インタビュー vol. 1. 「舞踏まで―新宿が大学だった」

唐十郎2013年11月9日


戯曲 少女仮面 (角川文庫)
クリエーター情報なし
角川書店




少女仮面―唐十郎作品集 (1970年)
クリエーター情報なし
学芸書林


少女仮面・唐版 風の又三郎
唐 十郎
白水社




任侠外伝 玄海灘
クリエーター情報なし
メーカー情報なし


特権的肉体論
クリエーター情報なし
白水社


戯曲 唐版 滝の白糸 他二篇 (角川文庫)
クリエーター情報なし
KADOKAWA / 角川書店



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2 コメント

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Unknown (みき)
2014-04-04 08:32:26
アングラって今の子は知らないんだろうなあ。
私は寺山修司にはまりました。
見に行く機会はなかったけど本はずいぶん読みました。
路地裏を徘徊してのぞき魔だって騒ぎになったことがありましたよね。
死んだら天才ですもの。

昔勤めてた風俗の店長が天井桟敷にいて、映画のシーンでカラスを飛ばすところの手が僕だ!って自慢してたな。
なんて映画だったかな?「書を捨てよ~」だったと思ったけど。
返信する
Unknown (よしはら)
2014-04-04 09:24:19
アングラ自慢をすんのは、爺が戦争自慢すんのと同じで、聞くに耐えないもんがあるので、封印しときたかったんですが、
昨夜、李麗仙さんを見て、熱いもんが一気に噴き出してきましてん。
寺山修司は映画でしか見ていません。「田園に死す」もカルチャーショック感強かったですね。
風俗の店長がアングラ自慢したくなるのも、ちょっとイイ話ですね!
返信する

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