思い出横丁

今朝ズームインに「思い出横丁」が出ていた。
思い出横丁は高層ビル群の新宿という地に、
ひっそりと存在する昭和な空間。
思い出横丁というより
「しょんべん横丁」と言った方がピンとくる人が多い。
20年以上前、私はこのしょんぺん横丁に隣接するビルで働いていた。
たま～にボヤ騒ぎがあると
ビルの周りにすごい数の消防車がやってきた。
狭くて消火活動が困難なのと、
店が密接しているので大火災になりかねないからだ。
時はバブル、時代に似合わないその外観は、
キャピキャピ世代にはとても新鮮に見えた。
当時週に5日飲んでいた私は、
同僚とこの横丁を訪れる事もあった。
カフェバーとかが流行っていた時代で、
居酒屋ですらおしゃれなカクテルを出していた。
そんな時代に20才そこそこのねえちゃんが二人、
きたない店のカウンターで、
コップ酒と妙な煮込みを食べていたのだ。
このような場所で気取っていては損をする。
おっちゃんたちとも愛想よく話す。
この頃はここで飲んでるおっちゃんですら、
とても懐豊かな時代だ。
会計にしたら2000円位だろうが、
見知らぬおっちゃんたちにはよくご馳走になった。
本当に20年ぶり（以上）になるだろうか？
テレビで見る「しょんべん横丁」は何も変わっていなかった。
私が勤めていたビルですら新しくなってしまったのに…
今ここに多くの外国人が訪れるという。
国際色豊かになった事が唯一変わった事だろうか？
変わらぬ風景を見ながら
やっぱりここは『思い出横丁』なのだと思った。