老人の傍若無人を許すほど人間が出来ていないのでね。

今日仕事の帰り、駅のホームでバルバラに会った。
ホテル時代の仲良しフィリピン人の一人だ。
声を掛けられ「あー！」と言った直後の事だった。

一人の老人が「じゃまだ！」とバルバラに体当たりをした。
ハッキリ言って特別ジャマな所ではない。
それに一瞬立ち止まっただけだったのだ。
ヒールの靴を履いていたバルバラは、
よろけてホームに転落しそうになった。
私がとっさに腕を掴んで転落は免れたが、
本当に一歩間違えば命を落とすかもしれない。
何度も言うが混んでいた訳でもなく、
老人がそこを通らなければならない理由は何一つない。
むしろ電車を待つちゃんとした場所なのに、
その老人は自分が少しの進路変更をしたくない為に、
とても危険な場所で、
人が落ちて死ぬかもしれない行為を、
平然とやって通り過ぎようとした。

私は自分で言うのも何だが、
最近はあまり怒らない人なのだが、
時々本当に稀に、
一瞬にして怒りが沸点に達する事がある。
そしてこれまた困った事に、
何気に500席の大きなお店で、
地声のみでお客様を誘導しご案内するほど、
大きな声を出す事も出来る。
それでもって、
これ幸いに割と近くに駅員さんがいたので、
大きな声でこう言ってさしあげた。

駅員さん！その人捕まえて！
ホームに落とされそうになりましたっ！！！

駅員さんが捕まえようとしたら、
老人は怒鳴って手を振り払っていましたが、
老人が体当たりをした場面を見ていた男性が、
駅員さんの手助けをして、
老人は駅長室に連行されて行きました。
当然ながら我々も事情を聞かれ、
少し手間どりましたが、
おかげで沸点に達した怒りもすっかり冷めました。


めでたし、めでたし。