「お父さんが亡くなるのを見て思ったんです。
1回っきりの人生・・・私は好きな事をして生きようって」
この前、店に来た一人の女性が俺にそう言って、「芝居」を始めた事を告げた。
彼女は今、小さな劇団に入って芝居の勉強をしている。
来月には初舞台を踏むらしい。
俺は聞いた・・・
「どうして芝居だったんだよ?」
彼女は答えた。
そして俺は、その答えに納得した
「解りません・・・ただ、やりたいと思ったんです!!」
・・・いいんです。
それでいいです
芝居は理屈じゃないんです。
心が動けばそれでいいんです
それが芝居です
彼女が、親を亡くして何故そう思ったか?
何がそう動かしたか?
どうして芝居だったか?
彼女は自分でもハッキリとは解らないらしい・・・
でも彼女は今・・・
生きてる事をしっかりと実感してるらしい。
彼女は26歳。
お父さんは、52歳という短い人生だったらしい・・・。。。
偶然というか何というか・・・
その日の帰り、タクシーに乗ると運転手がメッチャ若い女性で・・・
好奇心旺盛な俺は、さっそく話を聞いてみた・・・
「なんでタクシーの運転手をやったの?」
すると彼女はなんと・・・
こう言ったのだ
「私は仙台に居たんですけど、この前、父親が亡くなって何故か思ったんです。
東京に行ってタクシーの運転手になろうって・・・」
この彼女も同じだった。
何故か解らんが心が動いたらしい。
俺は再び聞いた・・・
「タクシーは24時間勤務だから、深夜は酔っ払いとか居て大変じゃないの?」
すると彼女は・・・
「今のところそんな嫌な事はないし、とにかく今は楽しくて仕方がないですね」
と、屈託のない笑顔で彼女は答えた。
車の運転が好きだという明るい彼女。
やがてタクシーは我が家に到着。
俺は、「頑張るんだよ!」と、一声かけてタクシーを降りた。
俺は、いつまでもいつまでもタクシーを見送っていた・・・・・(これは嘘です)
彼女は30歳。
お父さんは62歳だったらしい・・・。。。
いずれにしても、親の死により自分の人生が動いた二人・・・
もしくは、親が動かした人生か・・・
【人をも変える親の死】
親というのは、それだけの影響力を持っているって事なんだなぁ・・・
子の心を見抜き、知らぬ解らぬ間に目に見えない糸で自然と道を導いていく・・・
親は知っているんですよ・・・何もかもネ
親は・・・・・やっぱ医大です
金があり、家があり、ベンツがあり・・・・・・って、字が違~~~~~う
親は・・・偉大です
いや~~奇遇な出会いの1日だった
ほいたら