先週末、梅雨の晴れ間が広がったため、ブドウの袋掛け作業に取り掛かりました。
ブドウの袋掛けは、収穫時の品質や色味に大きな影響を与える重要な要素です。
プロの農家では、ブドウの色(青、赤、黒)によって袋の色を変えることが一般的です。
私も昨年からその手法を取り入れ、シャインマスカットの一部に緑色の袋を試してみました。
すると、収穫末期まで鮮やかな緑色を保つことができました。
一方、白色の袋では収穫末期に糖度が過剰に上昇し、シャインマスカット特有の爽やかさが失われ、
果皮も黄色く変色してしまい、商品価値が低下します。
白は早めの収穫用、緑は遅めの収穫用と使い分けることで収穫時期をずらすことができます。
赤ブドウの品種であるクインニーナは、昨年は糖度も良く、味わいもなかなかのものになりましたが、
色づきには問題がありました。一部分だけが赤く染まり、全体的な着色が不十分でした。
赤ブドウや黒ブドウが十分に着色するためには、着色期間中の昼夜の寒暖差や、房に適度な光を当てる
ことが重要です。しかし、大阪の気候では夏の夜間の温度が高すぎて、着色が進まないと言われています。
そのため、今年は実験的に、房に光を当てるための透明な袋(微孔入り)を導入することにしました。これにより、
房に十分な光が当たり、着色が進むことを期待しています。
透明な袋を使用することで、袋掛け後も色づきだけでなく、虫害や病害の観察も容易に行えるため、
非常に便利だと感じています。ただしその反面、透明な袋では外から動物が中を覗くこともできるため、
ハクビシンの被害が少し心配です。
9月には、美しい赤色に染まったクインニーナや真っ黒な藤稔が見られることを期待しています。
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こちらは藤稔。3年前にスカシバ幼虫に木がやられて、昨年やっと実りがありました。 |
クインニーナにキリン模様が・・・。幼果期の「ハマキムシ」による食害痕(かさぶたみたいなもの)のようです(ジベレリン焼けではないようです)。クインニーナは皮をむくので自家用としては問題なし。 |
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こちらは雨よけのないエリアの藤稔。房に「べと病」が発生しています。罹患した粒を取り除きましたが、さらに拡大すれば房を落とすしかありません。 |
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透明袋はナイロンネット越しにも病気や着色が確認できます。 |
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こちらは桃。7月初めが収穫時期ですが、まだ小さめです。今年は桃にも透明袋を導入しました。虫害などがよくわかります。桃も光が当たったほうが甘くなるようです。桃の栽培に関してはブドウ程真剣に勉強していないので適当です。 |
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お手入れに応えてくれるブドウ。
先が楽しみですね。
ニワトリ達もブドウのご馳走いただき
喜んでいると思います。
今年も楽しみにしていると思います。